■■■「アザーズ-捕食者-」■■■
(35点/モンスター)
カザフスタンの紛争地域にあるクロムウェル社の地下研究施設で何らかの事故が発生。
エリート集団の傭兵部隊であるブラックジャックスは、通信が不通になった研究所から、霊能力者リサと組んでの研究所員の救出を依頼される。
研究所の周囲は既にテロリストたちに包囲されていた事から、なんとかテロリストを排除して研究所に侵入した彼らだったが、施設の内部で何者かに荒らされたような形跡と惨殺された死体の一部を発見。
その地下施設には新エネルギーの実験によって出現した正体不明の怪物が徘徊していたのだった…
地下研究施設に出現した異次元の怪物と救助に赴いた傭兵部隊との戦闘を描いた、モンスターパニック映画。
原題(PREDATOR ORIGINE)を観ても何が『アザーズ(他人)』なのかは良く分かりませんが、いわゆるオーソドックスなタイプのモンスターホラー映画ですね。
『地下研究所で傭兵部隊が謎の怪物と戦う』というそれだけのお話なのですが、良くも悪くも普通の内容といった感じです。
普通の内容だけに作品としては可も不可も無いような部分が多いのですが、低予算作品らしくとにかく怪物の登場するまでが長い…
ラスト15分ぐらいまでは怪物が画面に登場すらせずに、襲撃シーンも『襲われてる人間のイメージ映像』みたいなのばっかりなので、ちょっとイラッとします。
一応は退屈させないように、傭兵部隊とテロリストの戦闘シーンとかがあったり、怪物と関係の無いシーンの演出が無駄にスタイリッシュだったり、お話自体に無駄にイキオイがあったりして盛り上げてはくれるのですが…
こちとら『モンスター映画』を観たくて本作を観てるので、流石に延々とモンスターが出て来ないのでは楽しむのにも限度がありますよ。
設定に関してもツッコミどころが満載で、『何で霊能者がテロリストと普通に銃撃戦出来るんだよ?』とか、怪物が序盤でパイプの裏みたいなところを姿を隠して走り回ってるのですが、ラストで登場した怪物が全長3mぐらいあって『どうやってパイプの裏に隠れてたんだよ?』とか無理のある部分が多過ぎ…
研究所員が意味ありげに持ち出そうとしてた極秘データのハードディスクの伏線もラストで回収されないままですし、怪物の退治の仕方もアッサリしすぎですし、だいたい依頼主も研究所を爆破して証拠隠滅するんなら傭兵を雇う必要無いだろうと…
何かとにかくイキオイだけでは誤魔化しきれないぐらいに雑な要素が多過ぎて、観終わった後に『何だかなぁ…』という気持ちになる作品でしたよ。
総評としましては、正直言って『微妙としか言いようが無いようなレベルのモンスターホラー映画』って感じの作品でした。
イキオイがあってテンポは良いので『まあまあ観れる映画』ではあるのですが、それ以上に内容の方にツッコミどころとか色々と酷い部分が多過ぎるのがなぁ…
特にオススメはしないですが観れないほど酷い内容でも無いですので、ツッコミ要素大好きでネタ映画として楽しむという方向であればチェックしてみても良いのではないでしょうか?