NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「悪魔の存在を証明した男」(50点/オカルト)

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■■■「悪魔の存在を証明した男」■■■
(50点/オカルト)

 妻を事故で亡くしたマイケルは、妻の死の原因が占い師のアドバイスにあると言う考えに取り付かれ、オカルトや神秘的なことに嫌悪感を感じるようになる。

 やがて彼はオカルトを否定し『存在しない事』を証明するために、自主制作のドキュメンタリー映像の製作に取り掛かり、霊能者やオカルト研究家へのインタビューを行いながら、自分自身を実験体として悪魔召還の儀式を繰り返し撮影を続けていく。

 しかし撮影を続けるうちに、彼は頭の中に直接響く『原因不明のノイズ』に悩まされるようになり、同時に彼の身の回りで奇妙な現象が起こるようになり…



 オカルトを否定するために悪魔召還の実験を行った男が奇妙な現象に悩まされるという、オカルトホラー映画。

 お話の内容は『オカルト否定のために悪魔召還の実験を行った男がホントに悪魔に取り憑かれてしまいました』というまあそれだけの内容なんですが、手持ちカメラと定点カメラ(監視カメラ)の映像で構成された自主制作映像というモキュメンタリーの体裁を取っててリアルっぽい雰囲気はなかなか良く出ていますね。
 ちょっと「パラノーマル・アクティビティ」とテイストが似てる感じかも?

 お話のプロットはなかなか面白くて、実際にこういう実験を行った人が居たらどういう現象が起こるのかを見てみたいと思わせるような内容なのは良い感じですね。

 映画らしく『悪魔召還の儀式がエスカレートしていくうちにやがて…』という感じの流れでお話が進んでいくのですが、お話の展開が過剰にウソ臭くなくて悪魔に取り憑かれる流れもキチンと伏線が張られているので、割とリアリティの感じられるようなノリなのは良い感じです。

 ただモキュメンタリーにありがちな事なのですが、お話の展開が基本的に地味でなかなか話が盛り上がらないのは辛いところ。

 割と終盤近くまでの展開が、ちょっとした心霊現象っぽい事が起こったりとか頭の変になった主人公がひとりで暴れてるだけみたいなシーンばかりなので、どうにも面白味に欠けます。

 終盤になるとそれなりに事件が起こりだすのですが、そこまでがちょっとダラダラしすぎな印象があるので、中盤辺りからはウソ臭くなってよ良いのでもうちょっと『事件』が起こっても良かった気がしますよ。

 ラストもちょっと唐突すぎて盛り上がりに欠ける印象だったので、何かもうひと捻り欲しかったところ。

 全体的に、もうちょっと『怖さ』や『鬼気迫るもの』を感じられるノリだったら面白かったと思うのですが、主人公の危機感があまり伝わって来なくて全体的に淡々としすぎなのが残念なところかなぁ?


 総評としましては、リアルなテイストやら悪く無い部分は多いんだけど『いま一つ盛り上がりにかけるモキュメンタリー形式のオカルト映画』って感じですね。

 全体的には雰囲気も良くて作品のアイデア自体は非常に面白いと感じたので、ちょっと勿体無い印象を受けた作品でした。

 まあ最近の新作モキュメンタリー系の作品としては、そこそこ見れるレベルではありますので、気になっているのであればチェックしてみても良い一本だとは思いますよ。