NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ロスト・フロア」(50点/サスペンス)

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■■■「ロスト・フロア」■■■
(50点/サスペンス)

 ブエノスアイレスに住む弁護士のセバスチャンは、日課として2人の子供たちを学校へと車で送るために、アパートの7階に住む別居中の妻のデリアの元を訪れる。

 エレベーターで1階まで降りる際に、子供たちから『どちらが早く降りれるか階段と競争しよう』という提案を受けた彼は、自分はエレベータで子供たちは階段を利用して1階へと向かう事になるが、先に1階まで到着した彼がいつまで待っても子供たちが降りてこない。

 アパートの7階まで上ってみても子供たちの姿はどこにも見当たらず、不審に感じた彼はアパートの管理人の協力を得て住人たちに子供を目撃していないかの聞き込みを行う事になる。

 しかし、ようとして子供たちの行方は知れず『誘拐かもしれない』と感じた彼は、警官である住人のロサレスに協力を依頼するが…



 アパートのフロアから忽然と姿を消した子供の行方を捜す父親の姿を描いた、ミステリー風味のサスペンス映画。

 タイトルやパッケージの雰囲気からシチュエーションスリラー風味のお話を期待して観てみたのですが、どちらかと言うと『密室からの人間消失』という古典的ミステリーを題材とした作品でしたよ。

 ミステリーだけに謎解き要素が強めなのでネタバレになってしまう事からあまり細かい感想を書けないのですが、『子供たちはいかにして姿を消したのか』という事や『誘拐だとして犯人の目的は』というのがメインのストーリーとしてお話が展開していきます。

 ただ『子供たちが消えた』ってだけだとお話が膨らませられなさそうなものですが、実は弁護士の主人公が『お金の為に平気で悪党の弁護もする利己的な性格』で、悪人の公判を控えていたりとか過去に因縁があったりと、色々と複雑な事情があってお話が展開していくという感じ…

 舞台が殆どアパートの内部で完結しており、シチュエーションスリラー的な雰囲気もある内容のせいもあって、ぶっちゃけちょっとお話のスケールが小さいです。
 また上記の複雑な事情も、殆どが電話での会話や住人との会話で済まされてしまうという会話劇が中心の内容で、正直に言ってしまうと地味すぎてちょっとダルい印象。

 謎解きトリックの方もたいしたことが無い内容で、正直言って『うーん?』って感じでしたよ…
 まあ変に謎を引っ張るような内容じゃなくて、ラストでスッキリと解決してくれるのは良かったですけどね。


 総評としましては、難解なシチュエーションスリラーかと思いきや『意外と地味な普通のミステリー映画』という感じの作品ですね。

 ツマんない訳じゃ無いんですが、全体的に地味で盛り上がりに乏しくてコレというほどの見どころも無いので、正直言ってあんまりオススメできるような要素は無いかなぁ?
 個人的にはもっと意外性のある変化球タイプのサスペンスを期待してたので、なんか肩透かしを食らった印象でしたよ…

 普通のミステリー形式のサスペンスが好きならばそこそこ楽しめる作品ではあると思うので、『そういうタイプの作品が好きならば自己判断で…』って感じの一本でした。