NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「オキュラス/怨霊鏡」(55点/オカルト)

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■■■「オキュラス/怨霊鏡」■■■
(55点/オカルト)

 11年前、新居に引っ越したばかりの4人家族の家庭で、両親が錯乱して父親が母親を拷問して虐殺し、父親は幼い息子によって射殺されるという事件が発生。

 それから11年後、父親を殺した罪で入れられていた更生施設から退院する事となったティムは姉のケイリーと再会するが、姉のケイリーは自分たちの家族が殺される原因が、当時に家にあったアンティークの鏡である『ラッサーの鏡』による呪いと考え、鏡の正体を暴いて父親の汚名を晴らしつつ鏡を破壊する計画を立てる。

 最初は姉が『妄執に捕らわれておかしくなっているのだ』と考えていたティムだったが、鏡によって引き起こされる現象を録画しつつ実験を進めていくうちに異常な現象を目の当たりにしていき…



 『呪いの鏡』によって家庭を崩壊させられた姉弟が鏡に復讐するために鏡の正体を暴く計画を実行するという、オカルトホラー映画。

 一般的なオカルトネタとしては割とメジャーなジャンルと思われる『呪いの鏡』ですが、映画としてはあまりネタになってるのを見かけない気がする不思議なジャンルですね。

 本作は『子供の頃に「呪いの鏡」によって両親を殺された姉弟が鏡に復讐するためにその謎を暴こうとする』というようなストーリーで、ノリとしてはサスペンス要素が強めな印象の作品です。

 謎解きがちょっと凝った構成になっており、子供の頃に起こった『事件』と現代の『調査』が並行して進んでいく形で謎解きが行われていくみたいな感じで、サスペンスとしてはなかなか面白い構成。

 時系列が入り乱れてお話が進むせいでちょっと難解な印象もありますが、メインの登場人物が2人の姉弟と両親ぐらいなので、そこまで複雑でもありません。

 お話のなかで時系列が進んでいくにしたがって、徐々に『呪いの鏡』の力や謎が明らかになっていくという謎解き構成は面白くて、謎解きが進む度にお話が盛り上がっていくという感じの上手い作りだと思います。

 また鏡の魔力のせいで現実と幻想の境界があいまいで、先の展開が全く読めないところもなかなか良い感じ。

 ただお話としては面白いのですが、登場人物が少ない事もあってあまり大きな事件や派手な事件が起こらないので、全体的にちょっと盛り上がりに欠けるのは残念なところですね。

 最初に『歴代の鏡の呪い』みたいなのが色々と説明されるので、両親の死因とかももっとエグい感じの内容なのかと思いきや意外とアッサリしてますし…
 せっかく『呪いの鏡』に『幻覚を見せる』みたいな能力があるという設定なんだから、もっとエグい幻覚とか超常現象の表現があっても良かったんじゃないかと思います。

 あとラストのオチもちょっと中途半端な印象を受けたので、オチの方向性に関わらずもうちょっとビシッと終わらせて欲しかったかも?

 ちなみに個人的には『アンティークのオークションで何百万円もで取引されているような鏡』が、なんで特に裕福でもなさそうな主人公の家にあったのかが最大の謎な気がしたのは自分だけですかね…
 (なんか鏡の入手経路に関する説明とかありましたっけ?)


 総評としましては、ちょっと地味でもの足り無さもあるものの『そこそこ良く出来たオカルトサスペンス映画』という感じの作品でした。

 オカルトサスペンスもので『凝った謎解き構成の作品』とかが好きであれば、そこそこハマれる作品じゃないかと思いますので、そういうのに興味があればチェックしておいても損は無いでしょう。

 不満要素もあるものの普通に楽しめるレベルの良作だとは思いますので、気になっているのであれば割とオススメできる一本だとは思いますよ。