NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ランダム 存在の確率」(60点/サスペンス)

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■■■「ランダム 存在の確率」■■■
(60点/サスペンス)

 約100年ぶりにミラー彗星が地球へと再接近する夜、エムは恋人のケヴィンと共に友人宅のホームパーティへと参加する事となる。

 パーティでワインを飲みながら、互いの近況を報告しあったり昔話や彗星にまつわる奇妙なエピソードの話題で盛り上がる彼らだったが、そんな最中に彗星の影響で突然の停電に見舞われ携帯電話も通じなくなっている事に気付く。

 彗星を見学しようと外に出た彼らは、近所に一軒だけ明かりの付いている家を発見した事から電話を借りようと仲間の二人がその家へと向かうが、彼らはその場所で自分たちの家とソックリの家と、更にその家から持ち帰った奇妙な箱には、この家にいる『全員の写真』と『卓球のラケット』が入れられているのを発見する。

 奇妙な出来事に混乱した彼らは真相を確認するためにもう一軒の家を訪れてみるが、その場所には自分たちにソックリの人々が同じようにパーティを行っているのを目撃。

 彼らは、彗星の影響で分岐した二つの世界が『重なり合わせ』の状態になって存在しているのでは無いかと推理するが…



 彗星の再接近する夜にパラレルワールド的な奇妙な出来事に巻き込まれた人々の体験するパニックを描いた、SF風味のサスペンスホラー映画。

 パラレルワールドを題材としたSFサスペンスという、ちょっと変わった題材の作品ですね。
 一時、タイムループものが流行りましたがノリとしてはあれとかと同じような感じで、SF設定のせいでやや難しい印象を受ける作品です。

 お話としては、『彗星の影響でパラレルワールドと行き来する方法を発見した人たちが、何とかして元の世界に留まって安全に過ごそうとするけど、いつの間にか既にメンバーが入れ替わってた』みたいな感じのお話ですが…

 観た感想としては、なんと言うか非常に難解なお話という印象。

 設定の中で「シューレティンガーの猫」の話やら多世界解釈の話が出てくるので設定自体も割と難しいのですが、それ以上に『全く同じ外見をした別世界の人々』が同じ時間軸の世界に入れ替わり立ち代りで登場するので、とにかく観ていて混乱します。

 加えて時系列もちょっと前後してる要素があるので、お話を完全に理解しようと思ったら、登場人物毎にタイムチャートを作成するか、脚本を書いた本人じゃないと無理でしょう…

 ただSF設定は難解ですけど、お話そのものはそこまで難解な内容では無くて斬新な切り口でなかなか面白いと思います。

 謎を解く手がかりが、サイコロの目だったり持ってるケミカルライトの色だったりと、混乱させるだけじゃなくて謎解きを要素をキチンと仕込んでいるのも良い感じで、実際に事件が起こった時系列とあわせて色々と推理できるのも良くできていますね。

 ただ途中からかなり収拾がつかなさそうな展開に突入するのでオチをどういう風にするのかと思いきや、ラストがちょっとグテグテで微妙な感じの終わり方なのは惜しいです。(ヒロインの行動も矢鱈と無計画ですし…)

 もうちょっとオチがシッカリとしてれば、非常に面白い作品になったと思うんだけどなぁ…

 あと謎解き要素は面白いんですけど、他に盛り上がるような要素が殆ど無くて派手さに乏しいのも難点かも?

 ちなみに本編ではパラレルワールドに訪れてしまった主人公たちが必死になって『元の世界』に戻ろうとするって流れなんですが、ぶっちゃけ『サイコロの目やケミカルライトの色が違う程度の差しか無い世界なら、無理して元の世界に戻る必要は無いんじゃ…』とかって思ってしまったのは自分だけですかね?
 (まあ、同じ世界に自分が2人居るような場合は別ですけど…)


 総評としましては、なかなか個性的な設定とトリックを使った『良作SFサスペンス映画』って感じの作品ですね。

 やや難解な部分があるので万人ウケする作品では無いですが、謎解きの仕込みやら伏線の張りかたやらが面白くて、個人的には思った以上に楽しめた映画でした。

 派手さは無いですが、目新しい感じのノリのSFサスペンスとかに興味があれば、とりあえずチェックしておいても損は無い一本だと思いますよ。