NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「メガ・シャークVSグレート・タイタン 」(65点/モンスター:結構オススメ)

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■■■「メガ・シャークVSグレート・タイタン 」■■■
(65点/モンスター:結構オススメ)

 メガ・シャークの襲撃から1年後。
 各国による海洋封鎖の影響から世界は経済危機に陥り、国際情勢の緊張が高まりつつあった。

 そんな最中、ロシアの漁船がリオ・デ・ジャネイロ沖で巨大なサメの卵を引き上げた事から、絶滅していたと思われたメガ・シャークが生き残っていた事が発覚。
 国連軍はメガ・シャーク対策の為に艦隊を派遣する事になる。

 同じころウクライナでは、ロシアが冷戦時代に作り出して封印されていた巨人型兵器コロッサスが、超エネルギー物質であるレッド・マーキュリーを狙うテロリストのせいで再起動し、暴走を開始してしまい…



 1年前に殺されたメガ・シャークの子孫とロシアの秘密兵器である巨人型兵器コロッサスとが対決するという、モンスターパニック映画。

 ASYLUMの大人気シリーズである「メガ・シャーク」シリーズの最新作に当たる作品で、前作では機械の巨大ザメである「メカ・シャーク」と対決したメガ・シャークですが、本作では最近の流行に乗って『巨人』と対決する事になったようです。(笑)

 もうすっかり怪獣映画のプロットを踏襲して作られるようになった本作ですが、巨人(コロッサス)のデザインが『筋肉むき出しの人体模型っぽい外見』というまさに某人気アニメの『超大型巨人』にソックリで、流行に乗るのが早すぎてツッコミが追いつかないレベル!!

 まあ外見的なツッコミどころはさておくとして映画の内容はと言うと、今まではネタ的にはインパクトはあるものの作品的にはいま1つパッとしない印象だった本シリーズですが、本作は意外な事(失礼だな)に怪獣もののアクション映画として普通に面白いです。

 今までのシリーズに比べると予算も多くかかっている感じで、本シリーズにかけるASYLUMの意気込みを感じられるレベル。

 お話としては、再び現れた『世界の海を支配するような怪物』と同時に目覚めた『人類を滅亡させるために開発された究極兵器』の暴走をいかに食い止めるかというような感じの展開で、2つのストーリーが並行して進んでいくような流れなのですが、まあとにかく最初から派手な内容です。

 何が派手って、とにかくメガ・シャークが恐ろしいぐらいにパワーアップしているという事。
 今までも戦艦や潜水艦を噛み付いて破壊するぐらいの事はしていたのですが、本作では『戦艦を体当たりで山の上までブッ飛ばす』ぐらいのムチャクチャなパワーになっており、もはやゴジラ相手にでも遅れを取らないぐらいの超パワーのモンスターと化しています。

 対抗するコロッサスも手や胸からビームを出して戦闘機や戦艦を撃破してみたり、ジャイアントスイングでメガ・シャークを大気圏外まで投げ飛ばしてみたりと、とにかく破壊力インフレが凄まじくて戦闘シーンの度に笑わせてくれます。

 まあただスケールが凄くなったとはいえ戦闘シーンは以前からして破天荒だった訳ですが、本作で今までのシリーズと比べて良く出来ている要素は『ストーリーがシッカリとしている』という事。

 メガ・シャークへとコロッサスを倒すために、それぞれ生物学者』と『CIAのエージェント』という2人のヒロインが奔走して謎解きを進めていく訳ですが、今までのシリーズだと割とモンスターに翻弄されているだけだったメインの登場人物たちが、キチンと活躍して対抗策を打ち立てていくという展開は普通に面白いです。

 特に終盤の核ミサイルが発射されてからの展開は。2人ひヒロインが無茶苦茶カッコよく描かれてて普通のヒーローものっぽくて感動しましたよ。(笑)

 お話もコテコテながらも、冒頭から見せ場をシッカリと準備していたり、終盤でちょっとしたドンデン返しが仕込まれていたりとまあまあ凝った構成でしたし、割と終始退屈しないで観れるレベル。

 ただコロッサスの謎解きのシーンとかの解説っぽいシーンは、ちょっと説明セリフが多めで冗長な印象もあったかも?

 あとアクションシーンは派手なのですが、コロッサスの暴れるシーンが思ったほど無かったのは残念なところかなぁ?
 特に最大の山場である筈のメガ・シャークとコロッサスが対決するシーンが、割と少な目で、ラストもアッサリしすぎなのは物足りなかった部分かも?

 メガ・シャークと艦隊との対決シーンよりも、コロッサスとの絡みをもっと多く描いて欲しかったですよ…

 あと途中で出てきたコロッサスの『何回でも自爆できる』みたいな設定はいったい何だったんですかね?
 『レッド・マーキュリー』とかって超エネルギー物質による汚染の話もラストじゃあすっかり忘れ去られてましたし、まあその辺の設定はご愛嬌というところでしょうか…

 ちなみに続編を作る気まんまんな引きには、ちょっと笑ってしまいましたよ。
 (お前はアベンジャーズか…)


 総評としましては、今までのシリーズと違ってネタ抜きでも十分に楽しめるレベルの『スペクタクルな怪獣映画風モンスターパニック映画』という感じの作品です。
 (まあそうは言っても、あいかわらず低予算は低予算ですけど…)

 ぶっちゃけ今までの本シリーズの中で一番面白かったと思うので、メガ・シャークのシリーズのファンであれば間違いなく観ておいて損の無い一本でしょう。

 怪獣映画好きなら当然ながらバカ映画好きならなお楽しめる映画だと思いますので、そういうノリが好きであれば割とオススメの作品ですよ。