(25点/モンスター)
第二次世界大戦の末期。
ドイツ軍の奇襲を受けた米兵のアダムスたちの小隊は、負傷した仲間を治療するために森の奥で発見したナチスの医療施設跡らしき廃墟で身を隠す事となる。
暗闇の中で身を潜めて敵をやり過ごした彼らは救援を呼ぶために施設の無線室を目指すが、その場所で囚人服を着た死体にしか見えない怪物たちの襲撃を受ける。
なんとか怪物の襲撃を生き延びたアダムスは、廃墟で出会ったエリスと名乗る女性から、怪物がナチスの人体実験によって作り出された生物兵器である事を知らされるが…
第二次世界大戦の末期に米軍の小隊がナチスによって作り出されたゾンビ軍団の襲撃を受けるというモンスターホラー映画。
うーん、何と言いますか『なんじゃコリャ?』というようなモンスター映画ですね。
一言で言うと『良く分からない映画』としか言いようが無いような作品です。
原題が「ZOMBIE MASSACRE 2: REICH OF THE DEAD」となっている事から、どうやら「ZOMBIE MASSACRE」という映画の続編に当たる作品のようなのですが、あまりにも良く分からない内容すぎて『前作と話に繋がりがあるのかどうか』すら良く分からないという困った作品です。
お話としては『米軍の小隊がナチスの医療施設らしき廃墟に逃げ込んだところ、その場所はゾンビの実験施設でした』みたいな感じの展開で、序盤から中盤にかけては『施設に逃げ込んだ主人公たちをゾンビが襲う』という感じのお約束な流れでお話が進んでいく訳ですが…
本作のネタバレを食らって困る人が居るとも思えないのでネタバレ承知で感想を書いてしまいますが、中盤からの展開が割と本気で意味不明です。
中盤辺りで主人公を残して仲間がアッサリと全滅してしまい、これからどうなるのかと思いきや、気を失った主人公が目を覚ますとどこからともなく唐突にヒロインっぽい女性が登場して(もしかして前作の関係者?)勝手にこの施設の秘密を語りだして、『主人公が一人でゾンビを作り出した悪の科学者を倒しに行く』という急展開に…
しかも何か勝算があるのかと思いきやあっさり返り討ちにあって捕らえられたと思ったら、今度は悪の科学者が主人公に対して『ゾンビを作った動機や前作の世界設定らしきものを延々と語りだす』という説明セリフのオンパレード。
『いくらなんでも説明的すぎるだろ!!』と思って観てたら、実はそれすらも『絶望した主人公の見ていた夢だった』という急転直下の夢オチ。
途中で挿入される『主人公の少年時代の記憶』も脈絡が無くて何を語りたいんだかサッパリ分かりませんし、ラストの夢から覚めた後の唐突なオチも何がどうなったんだか意味不明のまま。
あまりにも意味不明の部分が多過ぎて自分が前作を観てないせいで話が理解が足りないのか、前作を観ていたとして良く分からない電波作品なのかすら判断が付かないというグテグテっぷりは、ある意味で凄いです。
まあお話がグテグテでもモンスター映画なのでホラー要素がシッカリと作られてればそれなりに楽しめるのでしょうが、かなりの低予算映画のせいで特撮とかも相当ショボいですし、盛り上がるようなシーンも殆ど無いのでハッキリ言ってあんまり見どころもありません。
まあ後半の電波展開に入るまでは、そこそこ普通の低予算ゾンビ映画として観れなくは無いレベルなので、それなりに楽しめなくは無いのかなぁ?
総評としましては、面白いとか面白く無いとかいうベクトルでの判定すら難しいような『何の事やら良く分からない低予算ゾンビ映画』という感じの作品。
割と本気で意味不明すぎてネタ映画として観る分には良いかもしれないので、そういうベクトルの映画を求めているのなら観てみるのもアリかもしれません…
まあ、ぶっちゃけて言うとあんまり面白くなかったので、よほどの物好きじゃなければ特に見る必要の無い映画だと思いますよ。(笑)