■■■「デビルズ・バースデイ」■■■
(55点/オカルト)
結婚したばかりで幸せの絶頂にあるザックとサムの夫婦は、新婚旅行から帰ってきてすぐに避妊薬を飲んでいた筈の妻が妊娠している事を知らされる。
子供の誕生に周りからも祝福され素直に喜びを表す彼らだったが、サムが妊娠してからというもの突然に何者かに取り憑かれたかのように暴れだしたりと、奇妙な行動を取るようになってしまう。
最初は出産を控えて情緒不安定になっているのだろうと考えていた彼らだったが、そんなある日、ザックは自分たちの生活が何者かによって監視されている事に気付き、彼らを監視する怪しい人影を尾行する事になるが…
アンチキリスト(悪魔の子)を身ごもってしまった新婚夫婦を襲う恐怖を描いた、オカルトサスペンス映画。
いわゆる『悪魔の子』を題材としたファウンドフッテージタイプのホラー映画なのですが、一般的な『自分たちで撮影した映像』がメインの作品と違って、半分ぐらいが『何者かが家にこっそり仕掛けた監視カメラの映像』って設定なのは、なかなか不気味な感じで良いですね。
お話としては、『知らず知らずのうちに悪魔の子を身ごもる事になった夫婦が奇妙な現象や怪しい集団に悩まされる』という感じで、そこまで目新しい要素は無い印象のオーソドックスなオカルト映画って感じの内容ですね。
ファウンドフッテージタイプの作品のお約束と言う感じですが、お話のテンポが少し遅めで終盤まで盛り上がるような要素が殆ど無いのはやはり厳しいところ。
ただ終盤の謎解きパートからの展開は、実録系映像の作品の割には割と過激な描写やら派手な描写も多めで、非常に盛り上がる感じなのは良いのですね、
でも終盤の展開は面白いのに、いかんせんそこにたどり着くまでがちょっと冗長すぎるので、もうちょっとテンポ良く話を進めるか、もしくは序盤からもっと『怖がらせるような要素』を上手く仕込んでくれれば良い感じになったかも?
あと最後の逮捕された夫の取調べシーンみたいなのは思いっきり蛇足なので、あのシーンは要らなかったと思うのは自分だけですかね?
総評としましては、アイデアや方向性は悪く無いとは思うのですが『ちょっと物足りなさの残るオカルトホラー映画』って感じの作品ですね。
中盤までの冗長さとテンポの悪さが無ければそこそこ良い感じだったと思うので、この手のオカルト作品が好きであればとりあえずチェックしてみても損は無い一本だと思います。
敢えて強くプッシュする程では無いですが、気になっているのであれば観ておいても良い感じじゃないでしょうか…