NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「レフト・ビハインド」(25点/サスペンス)

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■■■「レフト・ビハインド」■■■
(25点/サスペンス)

 国際線のパイロットであるレイは、宗教に傾倒する妻に嫌気がさすあまり、家族と疎遠になりつつあった。

 自分の誕生日にまでフライトの予定を入れて家族から離れようとした事から、誕生日を祝おうとしてくれた娘とすれ違いを起こしてしまった事を後悔しつつロンドン行きのフライトへと出発した彼だったが、そんなフライトの途中に『乗客と乗員の一部が服だけを残して消失する』という異常事態が発生。

 この現象が原因で発生したトラブルのために緊急着陸を余儀なくされた彼だったが、地上も同様の『人間消失現象』によりにパニックに陥っており、飛行場の滑走路が利用できない状態にある事を知らされた事から自分と乗客の命を賭けた重大な決断を迫られるのだった…



 世界中で唐突に『人間が消失する』という異常事態に遭遇した航空機パイロットがトラブルを逃れて生き延びようとするという、ニコラス・ケイジ主演のパニックスリラー映画。

 ニコラス・ケイジって、たまに『何でこんな映画に出てるの?』って映画に主演してる事があるイメージですが、本作がまさにソレでした。
 『何でこんなツマんない映画に出ちゃったの?』としか言いようが無いような作品です。

 予告を観て『数百万もの人間が唐突に消失する』って、いったいどんな奇抜な設定なんだろうと思って興味を持って観てみたのですが、なんの事は無い『聖書(黙示録)』を題材とした映画でしたよ。

 先日ちょうど同じような題材の「リメイニング」って映画のレビューを書きましたが、設定的にはそれと同じようなノリのお話で、ただしこちらは『人間が消失する』以外の超常現象は起こらないのでとにかく『物凄く地味な内容』といった感じ…

 てっきり『人間消失ミステリー』を題材にしたSFパニックみたいな話だと思っていたのですが、『人間消失現象』は『神の奇跡』なので現象の理由付け等の何の説明も無しで、ある意味で完全な投げっぱなしみたいな状態。
 しかも超常現象の謎解きの答えが『奇跡』なので解決策も終息の手段も無く、それ以上にお話のふくらませようも無いので、とにかくお話が盛り上がらないのが辛いです。

 『人間消失現象』の謎解きはそんな情況なので語るべく要素も無いのですが、お話の方は『パニックに陥ったせいでトラブルに見舞われた航空機をなんとか地上に着陸させる』というストーリーをメインとして展開していく感じで、一応はパニック映画の体裁は保たれている印象。

 ただ、このパニック映画の要素の部分が面白いかと言うとこっちも微妙で内容が兎にも角にも地味なんですよ。

 『燃料が無くなって着陸できない』という意外に危機的要素が殆ど無くて物語が物凄く淡々と進んでいくため、矢鱈と冗長でどうにも盛り上がらないんですよね。

 また聖書を題材にしているだけあって人間ドラマにも焦点があてられており、一応は『父と娘のドラマ』みたいな要素も語られてたりするんですが、こちらの方も登場するキャラクターが物凄く薄味なせいで特に魅力が感じられないため、ハッキリ言ってツマんない…

 それじゃあ『いったいどこを楽しめば良い映画なんだ?』という感じではあるんですけど、ニコラス・ケイジが主演してるだけあってそこそこ予算はかかってる感じで、映像に関してはそこそこ迫力があるので、とりあえずダルいながらも『我慢して観れるレベル』には留まっているのが本作の良い点という感じかなぁ?

 でも正直これを観るぐらいなら、低予算ながらも同じような題材で悪魔とかも出てきてエンターテイメント要素もある「リメイニング」でも観た方がマシだとしか言いようが無いような作品でしたよ…


 総評としましては、観れないレベルではないものの『物凄く退屈で微妙としか言いようが無い作品』ってのが正直なところ。

 とりあえず『人間消失』という予告や設定で興味を持った場合は、盛大に肩透かしを食らわされるので注意が必要ですよ。

 特にオススメする要素も思いつかない本作ですが、ニコラス・ケイジの大ファンで『セクシーだけどダメ親父っぽいニコラス・ケイジ』を観たいというのであれば、まあチェックしてみても良いかもってレベルかもしれません…