■■■「アマゾン・クルーズ」■■■
(25点/モンスター)
ガンの特効薬を研究する製薬会社の研究チームのミナたちは、ジャングルに生息する稀少なカエルから採取できる酵素を求めて、アマゾンの奥地へと足を踏み入れる。
到着したその夜に彼らの居留地が何者かに荒らされたうえに、現地人から森の守護神である『アンヤンガ』という怪物のウワサを聞かされた彼らは、未知の生物による襲撃ではないかと恐怖を感じつつも探索を開始。
しかしジャングルの奥地に踏み入っての探索から8日目に、深夜にクルーの一人がバラバラに引き裂かれた死体となって発見されたうえに、通信装置が盗まれるという事件が発生。
彼らは謎の怪物の影に恐怖しながらも、なんとかしてジャングルから脱出しようとするが…
新薬開発のためにアマゾンの奥地を訪れたクルーたちが正体不明の何者かに襲撃されるという、モンスターホラー映画。
パッケージとかタイトルを見て、てっきりアマゾンの奥地に踏み入ったクルーが、野生生物に襲われたり自然の驚異に晒されるようなお話かと思っていたのですが、全くそんな要素は存在しないなんとも地味な感じのモンスター映画でした。
って言うか、パッケージに描かれてるような動物は全然出て来ないよ!!
とんだパッケージ詐欺だよ!!
お話としては『アマゾンの奥地に訪れた製薬会社のクルー達が正体不明の何者かによって一人づつ殺されて行くんだけど、果たして伝説の怪物は存在するのか?』みたいな感じの流れで、まあPOV形式のごくありふれたモンスター映画って感じの展開。
実際にアマゾンに撮影に行ったっぽくて、アマゾンの風景や先住民の集落なんかはなかなか臨場感のある映像が撮られているのは良い感じなのですが…
いかんせん最初の犠牲者が出るまでが結構長くて、どうにも途中でダレてしまいます。
モンスターの襲撃シーンに関しても、殆どが『メンバーの誰かが行方不明になって、しばらくしてからバラバラ死体で発見される』みたいな流れの繰り返しで、なんとも面白味に欠ける展開。
(まあこれは怪物の正体に関する伏線にはなってるんですけど…)
主人公たちの行動も、仲間がどんどん殺されている割には今ひとつ緊張感が感じられずに、どうにも盛り上がりません。
終盤でちょっとだけ意外な展開に突入したりと凝ってる部分もあるのですが、そこまでのダルい展開を耐え忍んで見せられる割にはインパクトに欠ける内容。
プロットをそこそこ凝ってるのは認めるのですが、とにかく何も起こらないダラダラしたシーンが多過ぎなうえに、登場人物のキャラもあまり立っておらずに人間ドラマ的な要素がある訳でも無いので、全体的に退屈なシーンが長すぎるんですよ…
ラストも矢鱈とアッサリしたオチですし、全体的にもうちょっと緊迫感とか盛り上がるような要素があれば、そこそこ観れる作品になったかもしれないので、どうにも惜しい作品でした。
総評としましては、色々と物足りない内容の『どうにも退屈で微妙なモンスター映画』ってのが正直なところです。
パニックものっぽいパッケージに釣られて借りてしまうと、かなり肩透かしを食らわされてしまうような作品ですので、そういうノリを期待している場合は要注意ですよ。(←まあ自分の事なんですが…)
まあ意外性のあるプロットとか、全く見るべきところの無い作品という訳でもありませんので、気になっているのであればお好みでどうぞ…