NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ウーマン・イン・ブラック2 死の天使」(45点/オカルト)

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■■■「ウーマン・イン・ブラック2 死の天使」■■■
(45点/オカルト)

 孤児院の教師・イヴとジーンは、第二次世界大戦下のロンドンから戦災を逃れるために、孤児達を率いて寂れた田舎町へと疎開する事となる。

 孤島にある『イールマーシュの館』という荒廃した廃墟のような巨大な屋敷に住む事と彼女たちだったが、暮らし始めて間もなく子供たちが次々と不審な事故死を遂げるという事件が発生。

 屋敷に不審なものを感じた彼女は、偶然知り合った空軍パイロットのハリーに協力して貰って屋敷の調査を開始するが、かつてこの屋敷で起こった哀しい事件と、女主人の亡霊の話を知る事となり…



 屋敷に取り憑いた子供を殺す亡霊の恐怖を描いた「ウーマン・イン・ブラック」の続編にあたる、ゴシック風味のオカルトホラー映画。

 タイトルどおりウーマン・イン・ブラック 亡霊の館」の続編に当たる作品ですが、前作は雰囲気は非常に良い感じだったもののストーリー的にはたいして印象に残るような内容でも無かったので、何で今頃になってこの映画の続編を作る事になったのかはちょっと謎です。

 お話としては『とある孤児院の教師と生徒たちが田舎の屋敷に疎開して来るんだけど、その場所で次々と生徒の変死事件が発生し…』という設定の、いわゆる呪いの幽霊屋敷ものって感じですね。

 本作も前作と同様にゴシックホラー的な雰囲気はなかなか良いものの、舞台が第二次大戦中という事もあって前作よりも現代劇に近く、ちょっとゴシックホラー的な印象は弱くなったイメージですね。
 (やっぱり世界大戦とかが絡んで来ると『現代』の印象が強くなりますね…)

 また、ゴシックホラーなので全体的に非常に淡々としてて地味なのは仕方無いと思うのですが、前作で一番面白い要素だった『謎解き』の部分が殆ど無くなってしまっており、単なる幽霊譚っぽい展開になってしまっているのは物足りない感じ…

 あと個人的な話ですが、ぶっちゃけ前作のストーリーをあまりシッカリと覚えてなかったので、途中までどんな話だったか思い出せずにずっとモヤモヤしていましたよ。(汗)
 (一応、ちょっとだけ前作のストーリーに触れる謎解き的な部分はあるのですが、そこまでシッカリとストーリーを解説してくれないので…)

 前作に比べるとバックボーンの説明が殆どないため、『女主人の霊』が『子供を絶対に殺すマン』みたいな扱いになってて、哀しげな雰囲気とかも感じられないですし、ストーリー的に『主人公の過去』ともっと絡みがあるのか(トラウマを克服するみたいな)と思いきや特に何も無し…

 主人公の相方の『空軍パイロット』のいわくあり気なトラウマ設定もたいして意味がなくて、ぶっちゃけ何をしに出てきたのか良く分からないような扱いだったりと、なんかストーリーの構成が全体的に雑な印象。

 また灯火管制下のイギリスが舞台というせいで、夜間のシーンは画面が真っ暗すぎて何が起こっているのやらサッパリ分からないようなシーンが多く、見ていて無意味に疲れてしまったのでもうちょっとどうにかならなかったものかと…

 あと、前作は「ハリー・ポッター」のダニエル・ラドクリフが主演しているというのもウリになっていたのですが、本作にはそういう付加価値的な要素も特に無いのは辛いところでしょう。


 総評としましては、ストーリーも演出的にも『今ひとつ盛り上がりに欠ける地味なオカルトホラー映画』って感じの作品です。

 ゴシックホラーとしての雰囲気は悪く無いものの、他にコレといって見るべき要素も見当たらないですので、よほど前作が大好きで『どうしても続きが観たい』というので無ければ、あんまりオススメはできないかなぁ?

 まあ盛り上がりに欠けるってだけで壊滅的にツマんない訳でもないので、続編として気になっているならばチェックしておいても良いんじゃないかと思いますよ。