劇場にて「シン・ゴジラ」を観てまいりました。
いやいや、不安を吹き飛ばすぐらいの素晴らしい出来の怪獣映画でしたよ。
致命的なネタバレとかは含まずに感想を書きますが、出来れば本作は何も事前情報を仕入れずに観た方が面白いと思うので、ネタバレが嫌な人はここから先は読まないようにしてください。
****************** 以下、ネタバレ改行 ******************
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お話としては、『もし現代の日本に不死身の怪獣(ゴジラ)が唐突に出現したとしたら日本はどうなるのか』というホントにそれだけをフィーチャーした映画って感じのお話です。
それだけ聞いても何が面白いのやら良くわからないかもしれませんが、日本に唐突に怪獣が出現した場合に、『首脳や幕僚はどういう対応を取るのか、自衛隊はゴジラに対応できるのか?』といった内容が物凄くリアルにシミュレーションされており、『ああ、実際にこういう事がありそう!!』ってノリが見事に再現されてて非常に面白いんですよ。
ノリ的には怪獣映画というよりSF要素のある社会派ドラマって感じなんですが、お話の半分ぐらいが『オッサンどもがツラを突き合わせて会議をやってるだけ』なのに、それが妙にリアリティがあって凄い面白いってのは流石です。
以前に某大臣が『もし宇宙人が攻めてきた時にどうするか?』みたいな発言をして叩かれた事がありましたが、それって本作で書かれたような『日本が想定外の脅威に晒された場合に、今の日本の憲法だと自衛隊の対応が後手後手になる』って事を意味する発言なんですよね。
その辺を皮肉った感じのネタになってるのも、なかなかブラックでパンチが効いてて良い感じ。
その辺を皮肉った感じのネタになってるのも、なかなかブラックでパンチが効いてて良い感じ。
加えて政治や社会ドラマだけじゃなくて、キチンと怪獣映画という観点からも『怪獣と自衛隊の対決』をシミュレーションして描いているのも本作の熱いところ。
自衛隊が昔の怪獣映画のような『単なるやられキャラ』みたいな扱いじゃなくて、『自衛隊が持てる戦力を投入して(米軍とも協力して)ガチで怪獣と戦ったらどうなるのか』みたいなのもガッツリと描かれていて、特に多摩川での自衛隊の対ゴジラ防衛線のシーンなんかはかなり迫力があって胸熱です。
また単純なリアル寄りのシミュレートだけじゃなくて、エンタテイメント寄りにも配慮されていて、終盤の盛り上げるシーンなんかはド派手に盛り上げてくれるのも良い感じ。
ラストのゴジラ凍結作戦のシーンの展開は、荒唐無稽すぎてワクワクさせられました。
(対ゴジラの切り札が新ゴジラシリーズの『カドミウム弾』や『抗核バクテリア』のオマージュになっているのも、シリーズのファンとしては嬉しい限り。)
ラストのゴジラ凍結作戦のシーンの展開は、荒唐無稽すぎてワクワクさせられました。
(対ゴジラの切り札が新ゴジラシリーズの『カドミウム弾』や『抗核バクテリア』のオマージュになっているのも、シリーズのファンとしては嬉しい限り。)
ただ、登場人物のキャラクターは主人公はなかなか熱くて良いのですが、『イレギュラーな相手に規格外のメンバーを集めて対応する』ってのはちょっとマンガ的で出来すぎかなぁ?(他の設定がリアルなだけに…)
あと'''石原さとみのキャラは、あんな濃いキャラじゃなくてもっと普通のキャラに出来んかったんかと…
あと'''石原さとみのキャラは、あんな濃いキャラじゃなくてもっと普通のキャラに出来んかったんかと…
また、『怪獣が出現した際のリアルなシミュレーション』的なノリが強すぎて政治や人間ドラマが中心になってしまっているため、ちょっと難解で子供とかが観て楽しめるのかはちょっと気になったところかも…
あと、『ゴジラは二回も東京に上陸して、結局なにがやりたかったんや!?』ってツッコミを入れたくなったのは自分だけですかね?
総評としましては、非常に良くできた『虚構なのにリアリティのある怪獣映画』って感じの作品ですね。
『もし日本に怪獣が攻めてきたら』というifの物語を大真面目に作った感じのお話なので、そういうリアルに絡めた妄想を少しでも考えた事がある人ならば十分に楽しめる映画だと思います。
それを抜きにしても、単純に最近の怪獣映画のなかでは出色の出来だと思いますので、怪獣映画大好きな人ならば観ておいて損は無い一本だと言えるでしょう。