NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ロボシャーク vs. ネイビーシールズ」(60点/モンスター)

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■■■「ロボシャーク vs. ネイビーシールズ」■■■
(60点/モンスター)

 宇宙から飛来したUFOが射出した謎の機械を飲み込んだ巨大ザメが『ロボシャーク』に変身。
 ロボシャークはアメリカ海軍の潜水艦を撃沈してシアトルへと向かう。

 SNSにハマる娘を持つニュースレポーターのトリッシュは、大雪の取材に向かう途中に海岸でアメリカ海軍が集結しているのを目撃した事から、何か秘密があるのではないかと疑い周辺を取材していたところ、地下から出現した巨大な怪物によってコーヒーショップが破壊される現場を目撃。
 ネットの映像から怪物がサメ型のロボットの『ロボシャーク』だと知る。

 ロボシャークがシアトルの地下をどこかを目指して移動していると気付いた彼女は、水道局に勤める夫のリックと娘のメロディの協力を得て怪物を追跡し、なんとかして特ダネ映像をものに出来ないかと考えるが…



 宇宙から飛来した謎の物体によって誕生したロボシャークが、アメリカ海軍と戦いながら街の人々をパニックに陥れるという、SF風味のモンスターパニック映画。

 タイトルからして、てっきり「メガシャーク」とかと同じようなガチのモンスターパニック系の作品かと思っていたのですが、予想と違ってコメディ要素の強い冒険映画っぽいノリの作品でした。

 お話としては、『宇宙から訪れたロボシャークの存在にいち早く気付いたニュースレポーターの女性が娘や夫と協力してロボシャークのスクープをモノにしようとするんだけど、ロボシャークと秘密裏に始末しようとする海軍との戦闘に巻き込まれて街はパニックに陥り…』みたいな感じのストーリー。

 まず予想と大きく違った部分としては、このロボシャークが意外と小さい事。
 海軍と戦うんだから体長数十メートルみたいなノリかと思ってたのですが、サメのサイズのまま機械ボディになっただけみたいな感じで体長3mぐらいしかありません。
 こんなサイズですので、戦闘シーンとかは全体的に地味目でモンスターパニック映画として見ると、ちょっと迫力不足な印象。

 映画の内容も、そもそも軍隊と怪物の対決というよりも怪物によって引き起こされる大混乱と、それを追跡してスクープをものにしようとするレポーターのドタバタ的なのが中心といった感じ。

 お話のスケールが小さくて予想外の展開ではありましたが、モンスター映画としては微妙なもののパニック映画のパロディやコメディとしては、これが意外と良くできています。

 局をクビになりそうなリポーターが独断で取材した映像をSNSで配信してメジャーになっていくという展開も、なかなかカタルシスがありますし、Twitterの書き込みを元に行方不明の怪物がどこにいるのかを突き止めるという展開なんかも、いかにも現代的で面白いです。

 他にもSNSが意外な形でお話に関わってきてみたりと、モンスターパニック映画でここまでSNSをガッツリとお話に組み込むというアイデアは、あまり他には無かった感じのノリなのでなかなか独創的で良い感じではないかと…

 全体的に非常に軽快でテンポも良くコメディタッチっで明るめのノリで見やすい内容ですし、ロボシャークを手に入れようとして某企業の大富豪(ビル・ゲ●ツのソックリさん)が登場して軍を牛耳ろうとしてみたりとか、パロディ要素もバカバカしいながらも悪くありません。

 全体的に低予算的な内容ながらも、ロボシャークとのラストバトルなんかは意外と派手な展開だったりと、盛り上げるツボは押さえてるのも良く分かってる印象。

 まあ厳しく見れば特撮とかもショボいですし、ストーリーも(ロボシャークも軍隊も)何がやりたいのか良く分からないようなグテグテな部分も多いですが、基本的にバカ映画なので色んな意味でハードルが低めな事もあって『なんとなく許せてしまうかな?』という空気を作り出しているのは、一番ポイントの高い部分ではないかと…


 総評としましては、バカバカしい内容ながらも『それなりに楽しめるコメディ風味のモンスターパニック映画』って感じの作品ですね。

 普通にモンスターが大暴れするようなノリを期待してると肩透かしを食らわされるかもしれませんが、軽いノリのコメディ的な作品を見たいのであれば十分に楽しめる内容ではないかと思います。

 パッケージもタイトルもシリアス風なので騙されて失敗したと感じる人も居そうな気がするので、『最初からもうちょっとバカっぽいパッケージとかタイトルにしておけば良いのに…』とちょっと思わなくもない一本でしたよ。