NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想;「ヘルケバブ 悪魔の肉肉パーティー」(55点/モンスター)

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■■■「ヘルケバブ 悪魔の肉肉パーティー」■■■
(55点/モンスター)

 ある日の深夜、仲間からの応援要請を受けたアルダらの5人の警官は、以前から不気味な噂の絶えない町はずれのにある元警察署の廃墟に向かう事となる。

 廃墟で恐怖のあまりに錯乱した一人の仲間を発見した彼らは、原因を探るために地下へと向かうが、そこで奇妙な宗教儀式の跡と半裸で血まみれのまま人間を解体している異様な集団に遭遇。

 あまりにも恐ろしい事態にとっさに逃げ出そうとするが、彼らによって捕らえられて地下室に鎖で拘束されてしまい…



 深夜の廃墟に調査に向かった警官たちが謎の宗教団体によって捕らえられて恐ろしい目にあわされるという、トルコ製のゴア系オカルトホラー映画。

 「ヘルケバブ」なんていうタイトルからして、てっきりカニバリズム的な要素のあるスラッシャーホラーなのかと思っていたのですが、実際の中身の方はそういうノリでもなく残虐表現の(かなり)強めのオカルトホラー映画って感じの作品でした。

 まあケバブ要素とかどこにあるのか分からないままもトルコ=ケバブって印象で付けたのかもしれませんが、『肉肉パーティー』の要素ってどこにあったのよ!?

 それはさておき映画の内容の方は、『5人の警官が応援要請を受けて廃墟に向かうんだけど、そこの地下にとんでもない残虐な儀式をしてる宗教団体らしき連中が居て…』みたいな感じの展開。

 この地下室で行われている儀式というのがかなりエグくて、人間の死体をバラバラにするのに始まって、生きたまま腸を抜き取ったり、目玉をつぶしたりと、なかなかに過激な内容で楽しませてくれます。

 宗教団体の面々の雰囲気もなかなか異様な感じで、ムキムキマッチョの体に鎖と錠前を巻いた世紀末なんだか宗教なんだか良く分からない教祖とか、サイレントヒルに出てきそうな処刑人とか亡者のような信者といった恐ろしく濃い面々。
 それに加えてエログロ要素満載の儀式の内容もかなりブッ飛んでおり、この異様なテイストだけでも相当なインパクトがあるので、割と一見の価値ありです。

 これだけだと単純なゴアホラーっぽい印象ですが、メインのゴア系ストーリー以外にも主人公の過去がトラウマのせいで幻覚だか悪夢だかを見るようなシーンがちょくちょく間に挟まるような感じで、こっちの要素のせいで単なるスラッシャーホラーではなくて非常にオカルトっぽい印象になっています。

 地下室でのあまりに異様で非現実的な光景のせいで『これは実際に起こっている事なのか、それとも主人公の見ている悪夢なのか?』みたいなのをちょっと考えさせられる作りなのは、なかなか面白いですね。(クライヴ・バーカーの作品っぽいテイストかも?)

 ただ面白い要素ではあるのですが、この要素のお陰でストーリーが無駄に難解…というか、なんだか良く分からないお話になっちゃってるのはちょっと困りもの。

 特に終盤の展開は、何が言いたいのかも良く分からないし、ラストで何がどうなったのかもサッパリ分からなかったんですが、あの展開をキチンと説明できて監督が何を描きたかったかをシッカリと理解して説明できる人は居るんだろうか…


 総評としましては、粗削りな部分は多いものの『なかなか独特のテイストのあるゴア系のオカルト映画』って感じの作品です。

 強めゴア描写やエグめの異様な宗教描写の部分が気になるようで、そういう系統の作品が好きであればチェックしておいても損はない一本だと思います。

 逆にグロいのとかエグいのが苦手な人とかは、ちょっと合わない作品だと思うので、そういう人は避けた方が無難な映画って感じでしょうか…