NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「クランプス 魔物の儀式」(55点/ファンタジーホラー)

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■■■「クランプス 魔物の儀式」■■■
(55点/ファンタジーホラー)

 サンタを信じる純真な少年のマックスは、両親と姉と共にクリスマスイブの夜にパーティにやってきた不躾で無礼な親戚一家と共に微妙な空気のなかパーティを過ごす事となる。

 しかし、『家族が幸せに過ごせるように』と言うサンタへのお願いが書かれた手紙をいとこに読まれてからかわれた事から大喧嘩し、怒った彼は手紙を破り捨てて窓の外に投げ捨てたところ、翌日から唐突に異常なまでの大吹雪が発生し、電話も通じない状態に陥ってしまう。

 更に、近所のボーイフレンドを心配して様子を見に行った姉のベスが戻らない事から父親たちが探しに出たところ、正体不明の獣のような怪物の襲撃を受ける。

 なんとか家まで逃げ帰った彼らは、祖母のオミが過去にクリスマスの夜に遭遇した『クランプス』という怪物の話を聞かされるが…



 クリスマスの夜に悪い子供のところにサンタの代わりに現れるという邪悪な精霊『クランプス』の恐怖を描いた、フォンタジーホラー映画。

 『クランプス』というのは、確かクリスマスの夜に悪い子供のところにサンタの代わりに現れて、悪い子供とさらっていくという欧州かどこかの伝説の精霊(日本の『なまはげ』みたいな感じ)だったと思いますが…

 1~2年前ぐらいにアメリカでこのキャラが妙に流行した事があったそうで、おそらくそのブームに乗っかって作られた作品だと思います。

■クリスマスの悪魔「クランプス」、米国で大流行
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/120800352/

 お話としては、『「家族で幸せに過ごしたい」という願いを不躾な親戚一家によって壊された少年がサンタに絶望した事から『クランプス』という悪の精霊を呼び寄せてしまう』というファンタジーテイストのホラー映画という感じのストーリー。

 ファンタジーらしく序盤はちょっとコミカルな感じでお話が展開していくのですが、少年を絶望させる親戚一家が『そりゃこんな人たちと毎年過ごしてたら絶望するわ』って感じの矢鱈と下品でムカつく連中で、観ていてホントにイライラします。

 冒頭のデパートでプレゼントを奪い合うシーンも蛇足な感じですし、何か全体的に笑わせようとしているっぽいネタがことごとくイラつく感じになってるのは困りものです。

 怪物のクランプスも(ホラーのお約束ではありますけど)勿体ぶった感じでなかなか登場しないので、先述のイラつく演出とあわせて無駄にストレスが溜まります。

 でも中盤以降はホラーテイストが強くなり、クランプスとその手下の『凶暴化したオモチャ』とか『闇の精霊』とかは、ビジュアル的にも面白くて襲撃シーンも非常にインパクトがあって、なかなかに良い感じ。

 ただコミカルな様子が無くなった割にはホラー方面にも振り切れていない印象で、どうにも描きたい方向がいま一つハッキリしないんですよね…

 何か全体的に、コメディタッチの勧善懲悪的なノリという訳でも無く、かといってクランプスたちの容赦ない悪霊としての怖さを描く感じでも無くて、怖い映画なのかコメディ路線なのかどういスタンスで見れば良いのか判然としなくて、どうにも観ていてモヤモヤします。

 途中でカッコ良く犠牲になったお婆ちゃんも何がやりたかったのかサッパリ分かりませんし、オチも何が描きたいのか良く分からない感じですし、自分的には良い意味でも悪い意味でも何かスッキリしない感じの映画でしたよ。

 CGとか演出とかに観るべき部分も少なからずありますし、お話のテンポの良さとかも悪くないので、もうちょっとホラーならホラーファンタジーならファンタジーという感じで、方向性の分かりやすい作りにした方が良かったんじゃないかなぁ?


 総評としましては、悪くは無いんだけど何か物足りない『モヤっとした気分になるファンタジーホラー映画』って感じの作品です。

 クランプスとその手下の怪物のビジュアルは非常に面白いので、それなりに観るべき部分もあるとは思うのですが、怪物の活躍に期待してるとどうにも食い足りなさが残るんですよね。

 まああまり推すほどの内容では無いものの、今年の『クリスマスネタのホラー』を求めている人や『クランプス』という怪物に興味がある場合は、とりあえずチェックしてみても良い感じの一本ではないでしょうか?