NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ギャラクシー・スクワッド」(60点/コメディ)

イメージ 1

■■■「ギャラクシー・スクワッド」■■■
(60点/コメディ)

 オーストラリアのブリズベンに住む売れないバンドのボーカルであるアンディは、10歳の頃にUFOと接近遭遇して以来、27歳になっても未だにエイリアンの存在を信じていた。

 そんなある晩、オーストラリアの街の上空に空を覆いつくす程の数のUFOの大群が出現。
 UFOはいっせいに攻撃を開始し街を破壊しはじめる。

 街がパニックに陥る最中、父親から『母がエイリアンによって誘拐された』というメールを受け取ったアンディは、『エイリアンの本当の狙いは過去にUFOに遭遇した自分にある』と考え、バンドの仲間たちと共にエイリアンに戦いを挑むことを決意するが…



 オーストラリアの売れないバンドのボーカルが勘違いとなりゆきからエイリアンと対決する事となってしまうという、SFアクション風味のコメディ映画。

 なんとなくスーサイド・スクワッド」をイメージしたようなタイトルが付いていますがもちろん何の関係もないですし、それどころか作品のテーマ的な類似性も全くないような作品です。
 っていうか『アバスレっぽい見た目のヒロインが髪を赤く染めてる』ってだけで類似作品っぽく扱うのは流石に無理があるだろ、いい加減にしろ!!

 とかってツッコミはさておき映画の内容の方は、これが意外と面白い…いや、面白いというと語弊があるかもしれないレベルの『下らない映画』なんですが、下らなさ過ぎて一周まわって逆に面白いというか、そういうノリの作品です。

 お話としては、『エイリアンに母親を誘拐された売れないバンドのボーカルが、ドタバタに巻き込まれるうちになりゆきでエイリアンと戦う事になる』みたいな感じのお話なのですが、中身の方は『SFの皮を被ったコメディ』みたいな感じのノリで、コメディ(8):SF(2)程度の割合のナンセンスコメディ作品です。

 本作の見どころは、とにかくしょうもないギャグがひたすらつるべ打ちのように連発されるところ。

 マジに1~2分に1回ぐらいの割合でギャグが突っ込まれる感じで、ネタに関してもホントにしょうもないネタが多くて、最初のうちは『なんだこの寒い映画は…』と思いながら観ていたのですが、あまりにも執拗に繰り返されるツッコミどころ満載のしょうもないギャグの連発に、下らなさ過ぎて思わず笑いがこみ上げてきてしまうという、そんなタイプの映画なんですよ。

 しかも腹の立つ事に、しょうもない割には間の取り方とかキャラの立て方とかが上手いので腹が立つけどなんか笑ってしまうという感じで、ドリフのコントとか吉本新喜劇とかみたいなノリの作品という感じ。

 ただ映画の中身に関しては、ギャグとしては面白いんだけどSFとしては物凄くお粗末というような内容。
 『侵略ものSF』っぽい体裁は取っているものの、街は攻撃されるもののマトモなパニック描写とかは殆どなくて、登場人物も物凄く少なくてメインのストーリーは『主人公たちの4~5人が田舎町でグダグダやっている』っていうだけ…

 宇宙人と戦うシーンとかも、巨大ロボットやUFOが申し訳程度にチラっと登場するぐらいで、全体的に低予算の手作り映画っぷりが感じさせられるようなノリの作品です。

 また、この手のコメディにありがちな『ちょっと良い話』的なノリは一切なくて、最初から最後までツッコミどころ満載なドタバタギャグを繰り広げているという感じ。
 (まあ、最初から最後まで『ひたすら笑いを取ろう』という姿勢は嫌いじゃ無いですけどね。)
 ギャグの内容にも、特にブラックユーモアとかオマージュとか風刺的な要素とかも殆ど無くて、監督の思想とかも感じられずにとにかくしょうもないネタの連発で、ビックリするほど中身がありません。

 でも、その割には序盤の伏線が終盤でシッカリと回収されていたりと意外と脚本が練られているのは好感触ですし、オチとかも『酷いオチ』ながらも割とカタルシスのある内容になっているのも良い感じでした。

 あと、海外映画にありがちな『下ネタ』をそこまで連発しないのも、個人的には観やすくて良かったかな?


 総評としましては、物凄く下らないんだけど『予想以上に楽しめたSFコメディ映画』って感じですかね。

 ホントにビックリするほど下らない内容なので、趣味の合わない人には全く楽しめないと思いますしギャグのセンスが合わない人にも厳しい作品だと思いますが、個人的には60点といいつつ70点ぐらい付けても良いかも…と思えるぐらいに笑える内容でしたよ。

 しょうもないギャグの連発で頭を空っぽにして楽しみたい人にはそこそこ向いている作品だと思いますので、頭を使わずに楽しめる作品を求めている人はチェックしてみても良いかもしれません。