NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「インビテーション」(60点/サスペンス)

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■■■「インビテーション」■■■
(60点/サスペンス)

 ウィルとイーデンの夫婦は、2年前にとある事故が原因で心に深い傷を負い離婚する事となる。

 それから2年後、音信不通だったイーデンからディナーパーティへの招待状を受け取ったウィルは、現在の恋人のキーラと共にかつて2人で住んでいた邸宅へと向かうが、そこでかつてのトラウマから回復したように明るくふるまうイーデンと、現在の恋人のデヴィッドの歓迎を受ける。

 イーデンの不自然なまでの明るい態度に奇妙さを感じながらも、かつての旧友たちとの再会を喜ぶウィルだったが、イーデンが2年間の音信不通だった間にメキシコで奇妙な新興宗教に傾倒していたという話を聞かされた事から、彼らの行動に不穏なものを感じるようになり…



 事故によるトラウマが原因で別れた夫婦が2年後にディナーに呼ばれた事で再開するが、かつての妻は奇妙な宗教に傾倒しており…という感じの設定の、サイコサスペンス映画。

 いわゆるカルトを題材にしたサイコサスペンスといった感じの作品ですが、なんというかとにかく不気味なお話です。

 お話としては、『かつてある事故のトラウマが原因で別れた夫婦の旦那が2年ぶりに奥さんと再会するんだけど、トラウマを忘れたかのように異様に明るくふるまう元奥さんが実はとあるカルトに傾倒していると知り…』という感じのお話。

 『元奥さんがかつての旦那や旧友を2年ぶりに急に呼びつけた本当の目的は果たして何なのか?』といった感じでストーリーが進んでいくのですが…

 怪しげなカルトが背景にあると知ったうえでの元奥さんたちの妙に明るい態度とかが妙に不気味で、それに加えても奥さんと主人公に気をつかって明るくふるまおうとする友人たちの様子が言いようのない緊張感をかもし出しており、特に大きな事件は無いんだけど『観ていてなんだか矢鱈と不安な気持ちになる』という構成はなかなか上手いです。

 また、旦那(主人公)の方は逆に未だにトラウマに囚われていて情緒不安定なところがあり、元奥さんは本当に何か不穏な事を考えているのか、もしくは単なる主人公の被害妄想なのかが予測できず、なかなか先の読めない作りになっているのも良い感じ。

 ただ雰囲気の良いサスペンス映画ではあるのですが、序盤から中盤にかけてがお話にあんまり動きが無さ過ぎるのは辛いところ。
 伏線とかは各所に貼られてはいるのですが、特に大きな事件とかも無く非常に淡々とお話が進んでいくので、緊張感はあるもののちょっとダレてしまうんですよね。

 終盤でお話が動き出してからの展開はなかなか面白いのですが、流石にちょっとそれまでの展開が冗長すぎるかなぁ…

 ラストの物悲しい感じの展開も良かったですし、ちょっとしたどんでん返しっぽいオチもなかなか面白かったので、もうちょっとテンポの良い感じに仕上がってればなぁ…という感じの作品でしたよ。


 総評としましては、小粒ながらも『なかなか良い感じにまとまったサイコサスペンス映画』って感じの作品ですね。

 雰囲気映画的なノリのサスペンスとかが好きであれば、なかなか楽しめる内容だと思いますので、そういう系統の映画が好きならばオススメできる一本だと言えるでしょう。

 強く推すまでは行かないですがそこそこ見どころはありますので、気になっているならチェックしてみても損は無い作品だと思いますよ。