NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「DEMON デーモン」(50点/サスペンス)

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■■■「DEMON デーモン」■■■
(50点/サスペンス)

 亡くなった母から遺産として家を引き継ぐ事になったリリアンは、幼いころに暮らしていた林業の盛んな故郷の田舎町へと戻る事となる。

 しかし働いていたバーでブラックウェイという柄の悪い男に絡まれ暴行を受けた彼女は、その後も男からストーカーのように付きまとわれるようになってしまう。

 ペットを殺害される等の被害を受けた彼女は町の保安官に相談するが、保安官は男の名前を聞いたとたんにリリアンに待ちを出る事をすすめる。
 その男こそは、この町のすべての人々から恐れられる『悪党たちを牛耳る親玉』のような存在だったのだ。

 彼女は『力になってくれるかもしれない』と保安官から紹介された製材所へと赴くが、誰もがブラックウェイと関わり合いになりたがらず逃げ腰な状況のなか、レスターと名乗る一人の老人とネイトと言う若者が彼女に力を貸してくれる事になるが…



 田舎町を暴力で支配する悪党に目を付けられた女性が一人の老人と共に悪党に戦いを挑むという、サスペンススリラー映画。

 「ハンニバル」のアンソニー・ホプキンス主演で、悪党たちの親玉と老人との戦いを描いたサスペンス映画。
 ハンニバル」でアンソニー・ホプキンスと対決したレイ・リオッタが対決するという内容なのですが、なんというか大物が出演しているという意外はごく普通のサスペンス映画って感じの作品ですね。

 予告では『悪魔を倒せるのは悪魔のみ』みたいなキャッチコピーで、老人と悪党が悪逆非道のバトルでも繰り広げるのかと思っていたのですが、主人公たちも悪党も言う程の無法な行為を行いません。
 もっと悪逆非道な頭脳戦とかバイオレンスファイトが観れるのかと思っていたので、なんというか拍子抜けといった印象。

 お話としては、『とある女性が町の悪党を牛耳る親玉みたいな男に絡まれるようになって保安官や住民たちに相談するんだけど誰からも助けてもらえず、そんな中で一人の老人が彼女に力を貸す事となり…』という感じの展開。

 この設定からすると、老人はその悪党に並々ならぬ恨みを抱いてるのかと思いそうなものですが、一応それなりに恨みを抱いてそうな設定は出てくるものの強い殺意を抱くほどの動機という感じでは無くて、命がけで女性に力を貸す理由が最後まで判然とせずに何だかモヤっとします。

 悪の親玉と老人が対決する理由に関しても、女性を救うために主人公たちが悪の親玉を探して回るんだけど、『なかなか見つからずに行く先々でトラブルを起こしていくうちになし崩しに直接対決する事に…』といった感じの展開で、悪党と確固とした決意を持って対決するという感じではないため、いま一つ感情移入できずに盛り上がりません。

 また前述のとおり、基本的になし崩しな感じでお話が進んでいくため、全体的にどうにもダラダラとした印象。

 中盤辺りまでは、主人公たちが悪の親玉の足跡(そくせき)をたどって追いかけるという展開なのですが、行く先々で悪の親玉の非道っぷりを聞かされるだけという展開で、お話がなかなか進まずにどうにもイライラします。

 中盤辺りになってお話が動き出してからの展開はそこそこ面白いのですが、悪の親玉と老人の対決も地味でいま一つ盛り上がりに欠け、ラストも物凄くアッサリしてて正直言って物足りない印象。

 老人と悪の親玉に個性派の俳優が出演しててなかなか良い味を出しているのは良いのですが、本当にそれ以外は特に見どころの無い映画という感じでしたよ…


 総評としましては、それなりに観れる内容ではあるものの『可も不可も無いレベルのサスペンススリラー映画』って感じの作品ですね。

 予告の『極悪対決』みたいなのを期待してると、ハッキリ言って肩透かしを食らわされると思いますが、特に期待せずに深夜にTVとかで観たとしたら普通に楽しめるレベルといった感じかなぁ?

 なんというか特に面白いという訳でも無いですが駄作という程でも無く、普通すぎてあまり記憶に残らない映画という印象の一本でしたよ。