■■■「バニー・ザ・キラー」■■■
(30点/モンスター)
雪山のロッジに創作活動のために訪れた人気作家。
謎の組織によって拉致された彼は、奇妙な薬物を投与されてウサギ人間に改造されてしまうが、組織の人間の隙を突いて雪山へを逃げ出す事に成功する。
それから1年後、友人たちと共に雪山にバカンスに訪れたミゼたちは、道中で車の故障で立ち往生していたルーカスらと共に山中の別荘へと訪れる。
到着した彼らはすぐに仲間たちと共にパーティを開始するが、その会場にに「プッシー!」と叫びながら巨大なペニスを振り回すウサギ人間が出現。
ウサギ人間は人々を次々と襲って殺戮し始め…
謎の組織に改造されて『ウサギ人間』と化した男が、雪山にバカンスに訪れた若者たちを巨大なペニスを振り回しながら襲撃する…という、フィンランド製のモンスターホラー映画。
矢鱈としたグロ描写に定評のある欧州製ホラー映画ですが、本作も多分に漏れず矢鱈とグロくて下品な内容の作品です。
お話としては『ウサギ怪人に改造された男が、理性を失って雪山にバカンスに訪れた若者たちに襲い掛かる』という、ホントにそれだけの内容ですね。
主要登場人物のキャラの掘り下げすら殆ど無くて、ホントに『若者たちが酒を飲んでエッチして殺される』以外の要素は殆ど無し。
一応、『ウサギ怪人を作り出した謎の組織に関するエピソード』なんかもちょっとだけあるのですが、アクマでもオマケ程度という感じで、ある意味で清々しいまでに中身の無い作品という感じ…
そんなノリなので、殺害シーンやら残虐描写やらがどの程度楽しめるかが重要になってくるのですが、そっちの方もいかにも『超低予算作品』という感じで、残虐シーンの特撮とかも80年代のゴアホラーみたいなレベルなので、正直に言って見どころは薄い印象。
そもそも殺人鬼である『バニー・ザ・キラー』が、単なる『汚らしいウサギの着ぐるみ』という感じで物凄くチャチなのですが、外見的な最大の特徴はというと『巨大なペニス』を股間にぶら下げているという事。
このペニス(というか、どう見てもディルド(大人のおもちゃ))を手でブンブンと振り回しながら「プッシー!!」と叫びつつ犠牲者を追いかけてくる様子は、まあある意味でインパクトがあって笑える部分ではあります。
またその他、残虐シーンや日常シーンでも矢鱈と下ネタに絡んだ要素が多くて、下ネタが大好きな人であればそこそこ笑える部分になっているのは悪くない部分とも言えますが、逆に下ネタが嫌いな人からしたら不快感どころか怒りを感じる部分かも?
ただ下ネタがメイン故に、襲撃シーンでも性器を狙った攻撃やら性器を使った攻撃が矢鱈と多くて、半分ぐらいのシーンがモザイクで何が何やら分からない状態になってしまっているのは、ちょっと困ったところではあります。(笑)
ぶっちゃけ下ネタがメインというか、残虐描写と下ネタ以外に観るべき部分は殆ど無くて、『ウサギ人間の弱点(?)』とか終盤の展開のぶっ飛んだナンセンスさはちょっと笑えるものの、正直言ってオススメできる内容かと言われると厳しいところ。
まあ下ネタ好きな友人たちと集まって、酒でも飲みながらゲラゲラ笑いながら楽しむのが『本作の正しい鑑賞のしかた』ではないかと思いますよ。
総評としましては、とにかく下品で中身の無い『超低予算Z級ゴア系ホラー映画』って感じの作品ですね。
ネタ映画として割り切って観る分にはそれなりに観れる内容ではあると思いますので、そういう下品な一発ネタ映画を求めているのであれば観ておいても良いかもしれません。
そうでなけでは、観終わった後に脳細胞が破壊されてIQが著しく下がった気分になれるような内容ですので、よほどの物好き以外にはオススメ出来かねる一本ではないかと…