NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「サマー・ヴェンデッタ」(50点/サスペンス)

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■■■「サマー・ヴェンデッタ」■■■
(50点/サスペンス)

 1960年の夏に、フィンランドの森の奥にあるボドム湖で男女4人の若者が何者かに襲撃され、3人が死亡、1人が発狂するという事件が発生。
 犯人不明のまま未解決事件とされる。

 アッテとエリアスはこの事件の真相を探るために、当時の状況を再現すべくイーダ、ノーラらの女子と共に4人で立ち入り禁止となっているボドム湖でキャンプを実行。

 特に成果を得られないまま深夜を迎えるが、深夜にノーラとエリアスの2人がキャンプから離れたタイミングで何者かがキャンプを襲撃。
 イーダの目の前でアッテが刃物によって殺害されてしまう。

 突然の事件にパニックに陥った彼らは、なんとかして森を脱出しようとするが…



 かつて連続殺人のあった湖のキャンプ場に調査に訪れた若者たちが、かつてと同じような恐るべき事件に巻き込まれていく…という、フィンランドエストニア製のサスペンスホラー映画。

 かつて連続殺人のあったキャンプ場に潜む謎の殺人鬼を題材としたスラッシャーホラーなのかと思いきや、意外と一筋縄ではいかない設定で予想以上に捻りの効いたサスペンスホラーといった感じの作品ですね。

 お話としては、『とある学生たちが1960年に未解決の殺人事件のあったキャンプ場に来て事件の真相を探ろうとするんだけど、そこで予想外の事件に巻き込まれて行き…』みたいな感じのストーリー。

 単純にお馬鹿な若者たちが主役のスラッシャーものかと思いきや、ヒロインが不可解なイジメに巻き込まれていたり、それ以外のメンバーにも秘密がありそうだったり人間関係の設定が色々と複雑。

 その奇妙な人間関係が解明されるにしたがってお話が進んでいくという感じの展開なのですが、凝った構成で先の流れが全く読めない感じのお話の作りになっており、そういう意味ではなかなか良く出来た構成の作品という印象です。

 ただ、お話が凝っていて先が読めないからといって映画として面白いかと言われると、そうとばかりも言えない感じなのが困ったところ。

 まずなんというかストーリーがゴチャゴチャしてる割には全体的にテンポが悪くて、特に序盤は『殺人事件の謎を解くために来た』みたいな設定のクセに殺人事件の調査とか全くやってなくて、若者たちが単にダラダラと話をしてるのを延々と見せられるだけなので、正直言ってダルいです。

 中盤のお話が動き出してからは、先の読めない展開に突入していって割と面白いのですが、その後もあいかわらずテンポが悪くてたいして見せ場も無い展開がダラダラと続くシーンが多く、また主人公たちが無計画すぎてちょっとイライラさせられたりするのは困りもの。

 見せ場のシーンでも、カメラアングルとかが矢鱈とゴチャゴチャしてて何が起こってるのか分からないシーンが多かったり、なんというか観ていて全体的にストレスの溜まる内容という感じでしたよ。
 でもまあ、オチの落としどころとかは割と好きかも?

 あと、ヒロインが可愛くて矢鱈と良い身体をしてるのは、本作の最大の見どころではないかと思います。


 総評としましては、なんというか狙ってる方向性は悪くは無いんだけど『テンポが悪くていま一つ盛り上がりに欠けるサスペンスホラー映画』って感じの作品ですね。

 雰囲気のある映像とか意外性のある構成とか悪くない部分もあって、それなりに見どころもある内容なので、全体的にダルい作りなだけでそこまで悪くは無い映画という感じかなぁ?

 まあ予告とかを見て気になっているならば、チェックしてみても損は無い一本という感じではないかと思いますよ。