NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「コンビニ・ウォーズ~バイトJK VS ミニナチ軍団~」(55点/コメディ)

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■■■「コンビニ・ウォーズ~バイトJK VS ミニナチ軍団~」■■■
(55点/コメディ)

 父の経営するコンビニでバイトをするヨガが大好きな女子高生のコリーン・コレットとコリーン・マッケンジーのコンビは、ヨガの教室に通ったりバイトの合間にバンドをやったりと自由気ままな生活を送っていた。

 そんなある日、あこがれの上級生からパーティに誘われた二人だったが、突然父親が旅行に行く事になったせいで、バイトのシフトを避けられなくなりパーティに参加できなくなってしまう。

 しかし、どうせ父親が居ないのならとコンビニに男子たちを呼んで、地下室でパーティを始めてしまおうというアイデアを思い付いた彼女たちはコンビニに男子たちを呼びつけるが、その頃、地下室の奥に密かに眠り続けていた『ミニナチ』のクローン軍団が、永き眠りから目を覚ましつつあったのだった…



 ヨガ大好きな2人組のお気楽女子高生のコンビニ店員が、地下室から出現した小人のクローン兵士軍団である『ミニナチ』と戦う事となるという、コメディホラー映画。

 「Mr.タスク」の監督による新作で、何気に「Mr.タスク」とストーリー的な繋がりがあったりする作品です。
 (まあ、繋がりといっても『知ってればニヤリと出来る』って程度ですが…)

 前作の『セイウチ人間』を作るマッドサイエンティストのお話に続いて、今回は
カナダの田舎町に潜伏するヒットラーのクローンの小人兵士軍団である『ミニナチ』と女子高生が戦うという、相変わらずブッ飛んだセンスをしているお話を撮っていますね。

 お話としては、『女子高生のバイト店員が、ふとした切欠でコンビニの地下に眠るナチスの残党の作り出したクローン軍団である『ミニナチ』を蘇らせてしまい、世界征服を企むミニナチ軍団と戦う事になってしまう』といった感じの内容。

 「Mr.タスク」以上にコメディ方向に振り切れた感じのお話で、ゲーム的な画面演出やら、スマホ依存のお馬鹿なJK(女子高生)をデフォルメ化したエキセントリックすぎるヒロインたちとか、暴走しすぎてて滑り気味のパロディ要素とか、色々とツッコミどころが満載の内容。

 そもそも女子高生の戦う『ミニナチ』に関してですが、『何でそんな連中がカナダの田舎町に潜伏してたのか』という理由に関してはキチンと伏線が張られていて説明されているので、一応は納得が行くような設定ではあるのですが…

 潜伏していた設定以前に、クローン兵士の正体が『ヒットラーの遺伝子を元にソーセージとザワークラウトから作り出されたクローン人間』って、いくらなんでもムチャクチャすぎるだろ!!
 っていうか『ドイツだからソーセージとザワークラウト』って、どんだけステレオタイプのドイツ観なんだよ!!(笑)

 設定のブッ飛び具合と同様にお話の中身の方もなかなかブッ壊れてて、お話の流れにほぼ関係なく唐突に主人公たちの先輩が殺人鬼だったり、女子高生たちが何故かヨガの型でクローン兵士と戦ったりと、いかにもナンセンスコメディという感じで良い意味でのグテグテなノリが楽しませてくれます。

 ただ、ネタやらノリやらが余りにも尖り過ぎているせいで、正直言ってちょっとウザさを感じるネタやら、どこで笑ったら良いのか良く分からないネタやらも多いのは困ったところ。

 「Mr.タスク」も結構独特のセンスの作品でしたが、本作はその斜め上を行ってしまっているようなメチャクチャ具合なので、コメディと分かっててもノリについていけない人も居るレベルかも?

 というかこの監督、ホラー作品である「レッド・ステイト」とかは普通に面白い内容だったのに、コメディ系になるとセンスが尖り過ぎてて意味が分からない作品になりがちなので、久々に普通のホラーも撮って欲しいところではありますよ…


 総評としましては、良い意味でも悪い意味でも『物凄くグテグテな作りのコメディホラー映画』って感じの作品です。

 グテグテ故に肩の力を抜いて楽しむ分にはなかなか良い作品だとは思いますが、センスが独特すぎるせいで万人の趣味に合うかと言われると微妙なところ。

 まあ強く推すかはさておきコメディ映画としてはそこそこ観れる内容ではあると思いますので、こういったナンセンスコメディ系の映画が好きであれば、チェックしてみても良い一本かもしれませんよ。