NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ウィッチ」(40点/サスペンス)

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■■■「ウィッチ」■■■
(40点/サスペンス)

 1630年代のニューイングランド
 敬虔すぎるキリスト教徒ゆえに信仰心の違いから入植地の村を追い出されたウィリアムとキャサリンの夫婦は、5人の子供たちと共に森のそばの荒れ地に住む事となる。

 しかし移り住んでから暫くの後に、赤ん坊であるサムが何者かに連れ去られて行方不明になるという事件が発生。

 更には、森の中に長女のトマシンと一緒に向かった長男のケイレブまでが行方不明となり、全裸で衰弱しきった状態で発見され、まるで魔女にでもあったかのような奇妙なうわごとを残して命を落としてしまう。

 やがて、度重なるトラブルと貧困から心がすさんでいった彼らは、長女のトマシンこそが実は魔女なのではないかと疑いを抱き、疑心暗鬼に陥っていくくが…



 アメリカの開拓時代に敬虔すぎる故に入植地を追い出された家族が、魔女の呪いのような奇妙な現象に遭遇して身を滅ぼしていくという、サスペンススリラー映画。

 最近微妙に流行っている感のあるアメリカ入植時代の魔女伝説を題材としたオカルト映画』ですが、本作もそういう系列の一本といった感じの作品ですね。

 お話としては『とある信仰心の深い一家が森のそばの荒れ地に住む事になるんだけど、相次ぐトラブルと貧困から精神的に追い詰められていったせいで狂気に駆られていき、徐々に魔女の存在を疑うようになっていく…』みたいな感じの展開。

 ノリ的には『寂れた森を舞台とした淡々としつつも重くしい感じの雰囲気映画』という感じの設定どおりに非常に地味な内容で、『果たして魔女は実在するのか?』という謎解きを中心にとある家族の崩壊の様子を淡々と描いていきます。

 いわゆる雰囲気映画故に派手な要素とかは全くないのですが、開拓史時代特有の『アメリカの闇』的な鬱々とした感じやら『救いのなさそうなテイスト』やらが好きならば、割と良い感じで楽しめる内容かも?

 ただ基本的にはサイコサスペンス的なノリなのですが、全体的に緊迫感があまり無くて淡々としており、いま一つ狂気に陥っていく両親のサイコっぷりも強くないせいで、どうにも盛り上がりに欠けるんですよね。

 焦点となる『魔女』の存在に関しても、結局なんだったんだか良く分からないようなオチですし、救いの無いノリにしてももうちょっと分かりやすい展開でも良かったんじゃないかなぁ?

 なんか全体的に分かったような分からないようなお話でしたよ…


 総評としましては、そこそこ陰鬱な雰囲気やら独特テイストのある『地味なサイコサスペンス映画』という感じの作品です。

 雰囲気だけなら悪くは無いものの全体的にどうにも盛り上がりに欠ける印象なので、オススメするにはちょっと弱い作品かなぁ…

 まあアメリカ開拓史時代の独特の雰囲気が好きな人やらで、気になっているのであればチェックしてみても良いかも…って程度の一本ではないでしょうか?