NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「エクリプス」(40点/サスペンス)

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■■■「エクリプス」■■■
(40点/サスペンス)

 1991年のマドリード
 若くして父を亡くした15歳の少女ベロニカは、働き詰めの母に代わって幼い3人の妹弟の面倒を見ながら多忙な毎日を過ごしていた。

 そんなある日、マドリード皆既日食が起こる事となるが、皆が屋上で日蝕を観測するなか、彼女はオカルト好きの友人たちと共に学校の地下室で降霊板を用いて、死んだ父と再会したいがために降霊術の実験を行う事になる。

 しかし降霊術の最中、日蝕の瞬間に彼女の手元で降霊板が真っ二つに割れて彼女は叫びをあげながら意識を失ってしまうという事件が発生。

 それ以降、彼女の周囲では不気味な物音や人影を目撃したりといった奇妙な事件が相次いで起こるようになっていき…



 日蝕の日に降霊術の実験を行った少女が、呼び出された悪霊によって苦しめられるようになってしまうという、オカルトサスペンス映画。

 スペインで実際にあった『悪魔憑き』の事件を題材にした、いわゆる『実話をベースとしたフィクション』系の作品のようです。

 実話がベースとなっているだけあってか、ところどころに妙な感じのリアリティがあり、なんとなく『悪魔憑き』事件のリアルな背景を察する事が出来るのはちょっと面白いですね。

 ラストで実際の事件現場の写真っぽいのが差し込まれたりするのも、そういうジャンルが好きな人間にとってはなかなか興味深いです。

 ただ興味深い内容ではあるものの本作が『ホラーとして面白いか』と言われると、正直言って微妙なところ…
 実話をベースとしている弊害なのかもしれませんが、とにかく事件が起こらなくてひたすらお話が地味なんですよ。

 事件らしい事件はラストにまとめて起こる感じなのですが、そこまでの展開がどうにも退屈でいまひとつ盛り上がりません。

 お話としては『亡くなった父に再開するために降霊術を行った少女が、出現した悪霊によって恐怖に陥れられつつも妹弟たちを守るために戦おうとする』みたいな感じの展開なのですが…

 まず主人公と父親の関係が全く描かれていないので、降霊術を行ったことの説得力が薄いのが困りもの。
 また妹弟たちを守ろうとする事に関しても、そこまで深く家族の絆のようなものが掘り下げられていないため、全体的に家庭環境の背景やキャラクターの描き込み不足な印象を受けます。

 その割には、あまり本編の流れと関係の無い『降霊術を境に疎遠になった友人たち』との関係とかは妙に掘り下げようとしてしていたり、全体的にちょっとアンバランスな印象を受けるんですよね…

 主人公の『思春期特有のアレ』的な部分を描いて、『悪魔憑き』事件にリアリティを持たせたかったのかもしれませんが、そのせいで主人公を含めた周辺のキャラにあまり魅力が感じられなくなっているのは、ちょっと困りものという感じです。

 悪霊に関しても『影』になって迫ってくる描写はなかなか面白いと思うのですが、それ以外の部分であまり個性や魅力がなくて、いま一つ盛り上がりに欠けるのは残念なところ。

 全体的に、リアル寄りに振りたいのかフィクションとして見せたいのかが中途半端になってしまっている印象を受けたのですが、系統からしもうちょっとフィクション寄りに振ってオカルト要素を強めにした方が良かったんじゃないかという気がしましたよ…


 総評としましては、全体的に『地味でいま一つ盛り上がりに欠けるオカルトサスペンス映画』って感じの作品ですね。

 悪くない部分もありますし、実話をベースとした設定とかに面白い要素もあるのですが、オススメできるほどかと言われると正直言って微妙なところ。

 まあ、ちょっと退屈な部分さえ我慢すれば観れなくはない作品なので、この手の実話ベース系のオカルトホラーとかが好きならば、とりあえずチェックしてみても良いかもしれませんよ。