NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「招かれざる隣人」(40点/サスペンス)

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■■■「招かれざる隣人」■■■
(40点/サスペンス)

 出産を控えたケイトとジャスティンの住むアパートの階下に、同じように出産を控えた夫婦であるテレサとジョンの夫妻が引っ越してくる。

 階下の住人の謎めいた雰囲気に相容れないものを感じつつも、同じような境遇のものどうしとして仲良くなっていくケイトとテレサだったが、そんな矢先にケイトたちの飼い猫が原因でテレサが階段から転落し流産してしまうという事故が発生。

 自分たちだけ子供を喪った階下の住人達は、彼らに逆恨みを抱いて険悪な状態になっていくが…



 同じように出産を控えながら不慮の事故で一組だけ子供を喪った夫婦が、その逆恨みから恐るべき復讐を目論むようになっていく…という、サイコサスペンス映画。

 逆恨みからの復讐劇に巻き込まれたとある夫婦の味わう恐怖を描いた作品ですが、いわゆる『隣人がちょっとヤバい人たちでした』系のお話ですね。

 ストーリーとしては、『お互いに出産を控えた2組の夫婦のうち一組が不慮の事故で子供を喪うんだけど、無事に子供が生まれたヒロインは「隣人たちが自分の子供を奪おうとしているのではないか?」という被害妄想に陥っていき…』みたいな感じの展開。

 いわゆるサイコサスペンス系の作品で、主人公が育児ストレスやら隣人の不審な行動やらのせいで徐々に心を病んでいくんだけど、『果たして隣人たちの狙いは何なのか?』もしくは『全ては主人公の妄想なのではないか?』みたいな感じでお話が進んでいきます。

 サイコサスペンスのお約束的に、主人公が徐々に精神的に追い詰められていく姿が丁寧に描かれており、隣人たちの挙動不審さも加わってなかなか良い感じにストレスを感じさせてくれる作品です。

 ただ精神的に追い詰められる怖さを描くような作品の割には、主人公が『最初から追い詰められすぎ』な印象があるんですよね。

 なんか主人公が過去や家族関係に闇を抱えてるみたいな設定で、『何も起こる前からずっと情緒不安定な感じ』で、あまりにもネガティブ思考で情緒不安定な主人公を延々と見せられるせいで、中盤あたりからはちょっと息苦しくなってしまいました。

 ネタバレになってしまうのですが、ぶっちゃけ『この主人公が平和な未来を築く姿』が想像できないレベルだったので、『マトモなハッピーエンドにはならないんだろうなぁ…』というのが途中で容易に想像できてしまうのは困りものです。

 ラストのオチも予想通りに胸糞悪い感じの終わり方なんですが、『むしろこっちの方が良かったんじゃない?』とか思えてしまうようなモヤモヤした気分になる作品だったので、色々とツッコミどころのある感じのサスペンス映画ではありましたよ。
 (まあ、そういうサイコサスペンスへのアンチテーゼ的なノリを狙ったのかもしれませんけど…)


 総評としましては、サイコサスペンスとしてはまあまあ及第点という感じなのですが、色んな意味で『どんよりとした気分になるサスペンス映画』って感じの作品です。

 胸糞系作品が好きならばまあまあ楽しめるかもしれませんが、逆にそういう映画が苦手なら避けた方が良い感じかなあ?
 (また、そこまで言うほど胸糞度も高くないので、胸糞映画マニアにも勧めづらいのが厳しいところ…)

 まあ、そういうジャンルが好きで気になっているのであればとりあえずはチェックしてみても後悔はしない程度の作品かもしれませんよ。