NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「デスキャンプ ~屍獣たちの宴」(60点/オカルト)

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■■■「デスキャンプ ~屍獣たちの宴」■■■
(60点/オカルト)

 新たに作られるキャンプ場を整備するためにやってきたソフィアたち6人のボランティア活動のチームは、人里離れた山中で作業を開始するが、その場所はかつて山のオーナーの娘が惨殺されて、その辛い思い出を忘れるために寄贈されたといういわくつきの土地だった。

 不気味なものを感じつつも作業を開始した彼らだったが、その日の夜に、指導員のミランダが酔った拍子に目に木の枝が刺さって失明するという事故が発生。

 更に翌日には二日酔いで作業をしていたジュリーがチェーンソーで頭を切断するという事故が起こり、事故現場に居合わせたスティーブは責任感から精神に異常をきたしてしまい…



 過去に山のオーナーの娘が殺害されたといういわく付きのキャンプ場にボランティアに訪れた6人の男女が次々と不幸な事故に見舞われていく…というオカルトホラー映画。

 参加した人間が次々と死んでいくキャンプ場という直球ストレートな設定と、「デスキャンプ」という直球ストレートなタイトルのコテコレな感じの作品ですが、実際の中身の方は一般的なオカルト映画とはちょっとテイストが違う感じで、なかなか面白い作品です。

 全体的に映像も演出もチャチで粗削りな印象の強い作品なのですが、その安っぽさや粗削りさが『味』になっているという、良い意味で非常にB級ホラーらしい映画という感じ。

 お話としては『いわく付きのキャンプ場(というか設営場所)でキャンプの参加者が自滅するように次々と死んでいく』みたいな感じの展開なのですが、死の演出を盛り上げる感じじゃなくて犠牲者が割とアッサリと自滅していくのが何だか逆に不気味です。

 淡々とした展開のなかで主人公たちが徐々に追い詰められていく様子が割と説得力を持って描かれており、特にちょっと意外な展開もある中盤以降の緊張感はなかなか秀逸。

 オカルトっぽいシーンで『画素を荒くする』という画面効果も良い味を出しており、結局『呪い』があるのかないのかを敢えてハッキリ描かないという演出も、逆に不気味さを引き立てている感じで面白いですね。

 ただ雰囲気とか良い味を出してる部分は多いのですが、いかにも低予算映画らしくとにかく全体的に『安っぽい』のは気になるところ。

 先述したとおりに良い意味だけじゃなくて悪い意味でも『粗削りな部分』が多くて、全体的にストーリーとか設定とか非常にアバウトな印象を受けます。

 映像とかもチャチなので、ぶっちゃけどこかの学生とかホラーマニアが作った自主製作映画だと言われたら信じてしまうようなレベル。

 『もうちょっとシッカリと作られてればなぁ…』と感じる部分も多いので、そういう粗削りなノリがどこまで許せるかで評価が分かれそうな印象かなぁ?


 総評としましては、良い意味でも悪い意味でも『安っぽくて粗削りなB級ホラー映画』って感じの作品。

 どこか不気味な雰囲気とか無駄にパワフルなノリとか、いかにも『低予算B級ホラー』らしさが感じられる作品なので、そういうタイプの映画が好きであれば観ておいて損のない一本かもしれません。

 逆にシッカリと作られた映画の方が好きであれば、ちょっと雑すぎて気になる部分が多い内容かもしれませんので、『その辺はお好みで…』ってところでしょうか?