NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ガーディアンズ」(55点/アクション)

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■■■「ガーディアンズ」■■■
(55点/アクション)

 冷戦時代、ソビエトでは人体改造によって超人を作り出す『パトリオット計画』が密かに進行していた。

 しかし冷戦の終結とともに計画は中止、計画に執着していたマッドサイエンティストのクラトフは、違法な計画を強行しようとして当局に抹殺されそうになるが、自身も超人化して逃走し姿をくらませてしまい、また彼の作り出した超人たちも計画の解体と共に行方不明となっていた。

 それから50年後。
 再び力を蓄えたクラトフは、自分を見捨てた国家に復讐するためにクローン部隊による軍隊を率いて国家転覆を目論み侵攻を開始。

 政府は国家の危機を救うために、当時のクラトフによって作り出された、クマに変身する能力を持つ科学者アルスス、念動力で岩石を操るレア、超高速の剣の達人ハン、透明に姿を消す事ができる美女クセニアらの4人の超人たちを探し出して、チーム『ガーディアンズ』を結成し対抗しようとするが…



 国家転覆を企むマッドサイエンティストに対抗するために、冷戦時代に作り出された4人の超人戦士たちがチームを結成して戦いを挑む…という、ロシア製のアクション映画。

 超人たちが集結して悪の科学者と戦うという、ロシア版の「アベンジャーズ」みたいなお話…というか4人の超人なのでどっちかというと「ファンタスティック4」っぽい設定かも?(超人の能力もちょっと被ってるし)

 ノリ的にはいわゆる超人バトルもののテンプレート的な内容で、『冷戦時代に行方不明になっていた超人たちを集めて悪の科学者(こいつも超人)の率いる軍隊に戦いを挑む』みたいな展開。
 冷戦時代ってもう50年近く前なのに『そんな年寄りのヒーローを集めてどうするんだ』と思いきや、超人だけに歳を取らないという設定になっています。

 超人の個性は、獣人化とか超高速移動とか透明化とかサイコキネシス(何故か岩専門)とか割とテンプレート的な能力ではあるのすが、描かれ方や演出がなかなかカッコ良くてビジュアル的に迫力があるのは良い感じです。

 特に超高速の剣士が激強の上に滅茶苦茶カッコ良くて、『もうキミ一人だけいればいいんじゃないかな…』というイキオイです。
 逆にクマ獣人は何故か妙にCGがショボくて、なんかモーションもギコチなくてちょっと笑えてしまうのは困りもの。
 (他のキャラやメカのCGは良く出来ているのに、なんでクマだけあんなに不自然なのか…)

 ただ超人バトルのシーンはそこそこ良く出来ているのですが、ストーリーに関してはイマイチ盛り上がりに欠ける感じなのが残念なところ。
 尺が90分しかないのに4人のキャラのバックボーンを描こうとしているせいで、各キャラへの描き込みが矢鱈とアッサリしており非常に内容が薄く感じてしまうんですよね。

 逆に敵役のマッドサイエンティストの方がキャラが良く立っているような状態なので、全体的にもうちょっと尺を取るかメインのキャラに絞って深く掘り下げをした方が良かった気がします。

 アクションシーンに関しても尺不足が影響している感じで、山場となるシーンが全体的にアッサリしている感じで、どうにも物足りなさを感じました。

 キャラの掘り下げとアクションを同時に描くならば、やっぱりMARVEL作品みたいに2時間を超える程度の尺は必要だったんじゃないかなぁ…

 一応、シリーズ化を見越して続編がありそうな終わり方になってるので、続編が作られる事に期待していきたいところですよ。


 総評としましては、結構良く出来ているものの『ボリューム的にも内容的にもどうにも物足りなさの残るアクション映画』というのが正直なところです。

 まあ不満は残る部分があるものの、ヒーローもののアクション映画が好きならばそこそこ楽しめる内容ではあると思いますので、そういうジャンルが好きならば普通に楽しめる作品だと思います。

 予告編とかで気になっているのであれば、チェックしておいても損は無い一本ではないでしょうか?