NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「エアポート2018」(50点/オカルト)

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■■■「エアポート2018」■■■
(50点/オカルト)

 ロサンゼルス発のニューヨーク行きUS57便は、週末の帰省客や旅行客などで機内はにぎわっていたが、おりからの嵐に見舞われ、乱気流や停電などの障害も発生し乗客たちは不安に襲われていた。

 そんな最中、一人の男性がパニックを起こして暴れ出すという事件が発生。
 男は同乗していた連邦航空局のタデウスによって拘束されるが、彼は『飛行機の翼の上に人影を目撃した』という奇妙な証言をする。

 最初は単なる男の妄想だと考えていたタデウスやクルーたちだったが、他にも機内で次々と異常な現象が発生するようになり…



 嵐の中を飛ぶ飛行機の機内で様々な怪奇現象が発生するという『呪われたフライト』に遭遇した人々の味わう恐怖を描いた、オカルトホラー映画。

 飛行機の中で怪奇現象が発生するというと、少し前に清水崇監督によって作られた「7500」というオカルトホラー映画を思い出しますが、それとは似ているようであんまり似てないようなお話ですね。
 (もちろん、航空パニック映画である「エアポート」シリーズとの関連性は全くなし)

 お話としては『嵐の中をフライトする飛行機の中で怪奇現象が次々と発生し、やがて乗客たちは「霊が何かを伝えようとしているのではないか」と考えるようになっていくが…』みたいな感じの展開です。

 ノリとしてはサスペンス的なテイストが強い内容で、幽霊たちが残したメッセージを元に『呪われたフライト』の原因を追っていくみたいな流れで、プロットとしては悪くない印象なのですが…

 なんというか、お話がマトモに動き出すまでが長すぎるのがどうにも辛いところ。

 謎解きが始まるまでが矢鱈と長くて1時間ぐらいはダラダラとしたシーンが続く感じで、それまでにもオカルト的な現象も起こるには起こるのですが、その現象がどうにも地味でイマイチ盛り上がりに欠けます。

 一応は『飛行機もののパニック映画』らしく落雷で機体が墜落しかかるような場面もあるのですが、パニックシーンも低予算映画らしくリアリティが無くて(あんな急降下したら機内はちょっと揺れる程度じゃすまないだろ)、あんまり迫力が無いのは困りもの。

 ただ序盤のストレスを晴らすかのように、終盤以降の『謎解きが始まってからの展開』は、派手で非常にテンポも良くて面白いのは良い感じです。

 謎解きの流れはやや強引ながらも、それなりに納得できるようなレベルにはなっていますし、特にラスト付近はあまりにも怒涛の急展開すぎて、逆にちょっと笑えてしまうレベル。

 中盤までのダルさを吹き飛ばすぐらいに『やり過ぎ』なレベルのカタルシスのあるノリで、意外と楽しむ事ができたのは良かったですよ。


 総評としましては、『可も不可も無いレベルのオカルトサスペンス映画』って感じの作品ですね。

 色々と不満点も多いけど終盤はそこそこ観るべき部分もあったりして、最終的にはプラマイゼロという印象の映画でした。

 気になるならばチェックしてみても良いかもしれませんが、そのうちにどこかのネット配信とかに入りそうな予感もするタイトルなので、急がないのであれば気長に待ってみるもの手かもしれませんよ…