NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ブラッド・インフェルノ」(45点/スラッシャー)

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■■■「ブラッド・インフェルノ」■■■
(45点/スラッシャー)

 大洪水により水没し、今は廃墟と化したアルゼンチンの町、エピクエン。
 かつてのこの町の出身のカーラは、ドキュメンタリー映画の撮影のためにスタッフらと6人でゴーストタウンとなった町に訪れる事となる。

 しかし、ようやく町に着いたところで車が故障し立ち往生する事となってしまった事から、監督のヴァスコがガソリンスタンドまで助けを呼びに向かい、残ったメンバーのうち、カーラ、ディエゴ、エリカらの3人は墓地に向かって撮影を続行。

 残った2人は車で留守番する事となるが、そんな彼らの元に動物の頭蓋骨で作ったマスクを被った謎の集団が出現し…



 ゴーストタウンとなった町に映画の撮影に来た若者たちが、動物の骨で作ったマスクを被った謎の集団に襲われるという、アルゼンチン製のスラッシャーホラー映画。

 うーん、なんというか良くも悪くも『ごく普通のゴア系スラッシャーホラー映画』って感じの内容ですね。
 アルゼンチン製という辺りは目新しいですが、それ以外はこれといった特徴の無い「悪魔のいけにえ」インスパイア系のゴア系作品という印象です。

 お話としては『洪水によって廃墟と化した町に6人の男女が映画の撮影に訪れるんだけど、撮影中に動物の骨のマスクを付けた謎の集団の襲撃を受けて…』みたいな感じの展開。

 特にストーリーらしいストーリーも無くて全体的に淡々とした作りなのですが、まあゴア系のスラッシャー映画にそこまでストーリーを求める訳でも無いので、その辺りはあまり問題ないかな?

 ただ前半はダラダラとした日常シーン、後半は残虐シーンみたいな構成なのですが、前半のダラダラシーンが妙に長めなのに加えて特にストーリーらしいストーリーも無いせいで、後半に突入するまでにちょっとダレてしまうのは困りものです。

 謎の集団が『キ●ガイ一家』だったり『発達障害っぽい大男』が登場したりと、なんとなく悪魔のいけにえ」をオマージュしているっぽい部分が多く感じられるのは良いのですが、殺人鬼たちのキャラクターがちょっとテンプレートに乗っかり過ぎてるせいで、単なる「悪魔のいけにえ」のコピー品に見えてしまうんですよね。

 また、ゴア描写をウリとしているっぽい割には殺害方法もそこまで面白味が無くて、キャラクターとしてもシチュエーションとしてもあまり印象に残らないシーンが多いのも残念なところです。

 ラストにちょっと意外な展開っぽい要素があるものの、それも『だからなんだよ?』としか言いようが無いようなオチですし…

 総じてスラッシャーホラーとしての完成度はそこまで低い訳では無いんですけど、本作ならではという個性が感じられないせいで印象の薄い作品になってしまっている感じなので、単なる「悪魔のいけにえ」のオマージュ系作品じゃなくて、もうちょっと独自性を出す工夫があれば良かったんじゃないかなぁ?


 総評としましては、それなりの完成度の『可も不可も無い感じのゴア系スラッシャーホラー映画』という感じの作品ですね。

 全体的に悪くは無い出来ではあるのですが、どうにも印象に残らない内容なので強くオススメするにはちょっと弱い感じ…

 悪魔のいけにえ」タイプのゴア系スラッシャー映画が好きであれば、まあまあ普通に観れるレベルではありますので、その手の作品が好きならばチェックしておいても良いかもしれませんよ。