NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ハロウィン・レポート キル・オア・トリート」(60点/サスペンス)

イメージ 1

■■■「ハロウィン・レポート キル・オア・トリート」■■■
(60点/サスペンス)

 伝説のオバケ屋敷である『青い骸骨(ブルー・スケルトン)』のキャストによって棺桶で生き埋めにされかかったザックたちだが、その後、警察の介入によって無事に保護されて事なきを得ていたが、過激すぎるオバケ屋敷の演出は社会問題となりつつあった。

 それから1年後、『青い骸骨』のキャストがネットに公開した彼らの『生き埋め動画』は驚異的なアクセス数を記録。
 彼らはすっかり有名人となり、今ではアルファブロガーとして各地からオバケ屋敷のレビューの依頼を受けて、その記事を書くようになっていた。

 そんな最中、1年前のトラウマから未だに立ち直れないブランディは、オバケ屋敷の取材には付き合わないようになっていたが、報酬の良い大口の依頼を受けたザックたちのたっての頼みを受けた彼女は、再びオバケ屋敷のレポートに参加する事となるが、そんな彼らの前に再び『骸骨マスクの集団』が出現し…



 究極のオバケ屋敷である『青い骸骨』で恐るべき恐怖を体験した主人公たちが、1年後に再びオバケ屋敷レポートを開始するが…といった感じの、「ハロウィン・レポート」の続編に当たるモキュメンタリーホラー映画。

 『究極のオバケ屋敷』を求めて各地の過激なオバケ屋敷をレポートしていくうちに恐るべき事件に巻き込まれる…という前作の続編に当たるお話で、前作のエピソードのお陰で一躍有名人になった主人公たちが、凝りもせずに今年もオバケ屋敷のレポートを再開するが、そんな彼らの前に再び『青い骸骨』のキャストと思われる『骸骨マスクの集団』が出現し…という感じの展開。

 構成としては前作と全く同じようなノリを踏襲した感じで、今回も各地の過激な演出のオバケ屋敷や、変わり種のハロウィンイベントを紹介していくような流れになっています。

 このオバケ屋敷の紹介の部分は相変わらず非常に面白くて、廃工場や廃刑務所を利用して作られたものやら、農場をトラクターの荷台に乗って進むライド形式のもの、脱出ゲームのような形式のものまで色々とバリエーション豊富で、この紹介の部分を見ているだけでも十分に楽しませてくれます。(というか、むしろこの部分が本作の本体みたいなものだと思う…)

 個人的には、ゾンビの仮装をしてパーティに参加するフェス系イベントとか、ゾンビ集団から逃げながら走るマラソンとかが物凄く面白そうで、割と本気で参加してみたいと思わせられるレベルでした。

 また前作に比べて映像がキレイになり、カット割りも分かりやすく作られており、作品全体を通して非常に観やすくなった印象。

 ドローンによる空撮なんかも出来るようになっていたりするあたり、『前作がヒットした事で予算が沢山使えるようになったんだなぁ…』という事を感じさせられます。(笑)

 まあ、逆にPOV特有の手作り風味のリアリティ感は薄くなったので、その辺はトレードオフといった感じですが、見どころが『オバケ屋敷のレポート』である本作の特徴を考えると、これは普通にグレードアップと言えるでしょう。

 ただ前作と同様に、相変わらずメインのストーリーとなる『青い骸骨』関連のエピソードがいま一つ面白く無いのは困りもの。

 主人公たちがトラブルに巻き込まれて追い詰められていく過程が、あまり緊張感がなくてどうにも盛り上がらないんですよね…
 もうちょっと不安感をあおる演出とか、恐怖を感じさせるような展開を上手く組み込めないものかなぁ…というのが正直なところです。

 ただ、前作に比べるとストーリーもシッカリと作られており、オチもちょっと意外性があったりと分かりやすくまとめられていたので、そういう意味では全体的に良くなったかな?


 総評としましては、なかなか良く出来た『オバケ屋敷紹介もののモキュメンタリーホラー映画』という感じの作品ですね。

 ノリは前作とそこまで変わらないまま、全体的に前作よりもグレードアップしているので、前作のノリが気に入った人であればごく普通に楽しめる内容だと思います。

 ストーリー的にも前作から続くような内容で、完結編っぽい位置づけのお話になっているので、前作を観た人なら本作を観ておく価値は十分にあるのではないかと…