NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「エスケープ・ルーム ~デッド・オア・アライブ~」(40点/サスペンス)

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■■■「エスケープ・ルーム ~デッド・オア・アライブ~」■■■
(40点/サスペンス)

 人里離れた郊外にある寂れた屋敷に、サム、ベン、ケイ、リナ、ジョシュらの5人の死刑囚の男女が集められ、謎のホストによって仕組まれた『脱出ゲーム』に参加されられる事となる。

 その『脱出ゲーム』のルールとは、40時間以内に屋敷の中に隠された謎や暗号を解き、脱出するための『鍵』を手に入れた一人だけが罪を赦されて自由を手にして、それ以外の者には士が訪れるという恐るべきデスゲームだった。

 彼らは他の受刑者たちに疑心暗鬼を抱きながらも屋敷に隠された謎を解いていくうちに、その謎がかつてこの屋敷に住んでいて殺害された医師の息子に関するものだと気付くが…



 人里離れた屋敷に集められた5人の死刑囚たちが、命をかけたデスゲームに挑む事となる…という、シチュエーションスリラー映画。

 謎のホストによって閉鎖環境に閉じ込められた5人がデスゲームに強制的に参加させられるという、なんとなく「ソウ」を意識したっぽい内容のソリッドシチュエーションスリラーですが、実際の中身の方はなんというか「ソウ」が物凄くしょっぱくなったような感じのお話です。

 まあ、いわゆる屋敷に隠された謎解きがメインで展開していく感じのデスゲーム系の作品なのですが、何がイマイチってこの『謎解き』が恐ろしくツマらないという事。

 本編に登場する『謎』の内容が物凄くショボくて、アトラクションとかの『謎解きゲーム』程度のレベルの謎なので、みんなが本気で謎解きに取り組めば1時間ぐらいで解き終わりそうな内容なのですが、マトモに謎を解こうとしてるのが2人ぐらいで、後の連中は囚人同士で争っているか、勝手に暴れて他の連中の邪魔をしているか、ドラックでラリっているか…といった具合なので、しょうもない謎解きの割には話がなかなか前に進まなくて、観ていて非常にイライラしてきます。

 なんとなく、囚人同士の醜い争いや心理戦みたいなのを描きたかったのではないかと思うのですが、主人公たちがそもそも最初から互いに誰も信頼しあっておらず、特に『心理的な駆け引き』みたいなのが発生する余地が無いので、単に『ダラダラと展開の遅い謎解きサスペンス』を見せられているだけという感じになってしまっているんですよね。

 「ソウ」みたいに屋敷に恐ろしい死のトラップが仕掛けられている訳でもなく(ちょっとだけそれっぽいトラップもあるけど途中で存在を忘れるレベル)、謎解きのタイムリミットも矢鱈と長いせいで、全体的に緊張感が無さ過ぎて正直言ってダルいです。

 ただ『脱出ゲーム』的な謎解き要素は恐ろしくツマらないものの、サスペンスとしてのストーリーの伏線の貼り方やらはそこそこ良く出来ている印象。

 特に終盤の怒涛のようなどんでん返し展開は、やや唐突感がある部分も多いもののなかなか面白くて、オチの落としどころなんかも悪くなかったです。

 ただ、いかんせんそこにたどり着くまでが恐ろしいほど退屈なのに加えて、5人の死刑囚のキャラクターもイラつく連中ばかりで、観ていてストレスばかりが溜まる内容なのが難点という感じでしたよ…


 総評としましては、どうにも『どうにもテンポが悪くてイライラする内容のサスペンススリラー映画』という感じですね。

 『意外性のあるどんでん返し展開』とか悪くない部分もあるのですが、それ以上にダルい部分が多すぎる内容なので、あまりオススメはしないかなぁ?

 もし『デスゲーム系の映画』とかが好きで、どうしても気になっているのであれば、試しにチェックしてみるのも良いかもしれませんよ。