■■■「ジュラシック・サバイブ」■■■
(25点/パニック)
人類が宇宙に進出した未来。
恒星間を航行する宇宙船ガリレオ号は、事故によって空中分解しとある未知の惑星の荒野へと墜落してしまう。
墜落を生き延びた、保守員のマーストン、パイロットのデイズらの5人のクルーは、なんとかしてこの惑星から脱出しようと脱出用のシャトルが搭載された船体後部の墜落現場を目指して移動を開始するが、そんな彼らを唐突に巨大生物が襲撃。
この惑星は、地球の原始時代の恐竜のような謎の生物の生息する、恐るべき場所だったのだ…
人類が宇宙に植民を開始した未来世界で、未知の恐竜惑星に不時着した5人のクルーたちが何とかして惑星から脱出しようと試みるという、サバイバルパニック映画。
『未知の惑星に遭難した5人のクルーが脱出するために恐竜と戦いながらサバイバルを繰り広げる』という、ありがちなようなそうでもないような微妙な感じの設定のお話ですが、肝心の中身の方も『適当にイキオイだけで作っただろ?』とツッコミを入れたくなるような、なんとも適当感あふれる雰囲気の漂う作品です。
そもそも登場人物たちが何でこの惑星を目指していたのかも不明ですし、何で宇宙船が事故を起こしたのかも不明。
『未知の惑星に何で太古の地球にソックリの恐竜が居るのか』に関しても、途中でソレっぽいセリフが出てくるので何か伏線が張られるのかと思いきや、最後まで特にコレといった説明もなし。
それ以外にも『何でこの惑星には肉食恐竜しか居ないのか』等、不自然な部分が多すぎるので、最初は『実は仮想世界という設定なのでは』と疑ってしまってたけど、ホントに『設定が適当なだけ』だったという…
途中で出てきた『別の遭難者』やら『謎の電磁波』に関してもマトモな解説が無いうえに、主人公の『不治の病』の設定やらヒロインの『飛行士免許をはく奪された』みたいな設定もマトモに回収されずに、360度の全方位に対して全力で投げっぱなしをしてるかのような凄まじい投げっぱなしっぷりで、ある意味で清々しさを感じるレベル。
設定が多少(多少ってレベルじゃないけど)は投げっぱなしでも、お話そのものが面白ければ良いのですが、そっちの方もなんとも凡庸なパニック映画という印象。
尺が80分弱と短いのでテンポ良くお話が進むのは良いのですが、全体的に見せ場や山場に乏しくアクションシーンもイマイチなのに加えて、恐竜のCGもそこまで酷くはないもののどうにも安っぽい印象です。
また恐竜がメインっぽい設定の割には、途中から『人間同士の内ゲバ』みたいな部分がメインになってしまうという、低予算映画に非常にありがちなパターンでパニック映画としても物足りません。
(まあCGの恐竜をいっぱい出すほどの潤沢な予算が無かったんでしょうけど…)
ラストも『解決したんだかなんなんだか…』って感じの安定の投げっぱなしっぷりで、悪い意味で安心して観れるような安定の適当映画でしたよ。
総評としましては、『微妙オブ微妙』とでも言いたくなるような『とことん微妙な出来のモンスターパニック映画』ですね。
壊滅的に酷い部分も無いので、そこまでストレスも無く最後までダラダラと観れてしまうような内容ではあるのですが、観終わった後に感じる『時間を無駄にした感』もハンパ無いような作品という印象。(笑)
全然オススメしませんが、ビックリするほど内容が薄い作品だけあって『何かの作業でもしながら片手間に観る』には良いかもしれませんので、どこかで配信でもされて無料で観れるようになったら片手間にチェックしてみるのも良いかもしれませんよ…