NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ハウス・オブ・インフェルノ」(25点/オカルトサスペンス)

イメージ 1

■■■「ハウス・オブ・インフェルノ」■■■
(25点/オカルトサスペンス)

 ドイツへと旅行で訪れたアシュレーとブラッドのアメリカ人カップルは、ノイシュバンシュタイン城目指してドライブに出る事となる。

 しかし、道に迷って携帯も通じないような田舎道で途方に暮れていたところ、車外で奇妙な物音を聞いた事から確認に向かうが、そこで一人の少女が惨殺されているのを発見。

 助けを求めるために近所の民家へと訪れるが、その場所は実はナチス親衛隊とその家族が惨殺された呪われた家で、なんかか悪霊の攻撃から逃れようとする彼らだったが、その甲斐もむなしく惨殺されてしまう。

 更に、死の間際に『彼ら自身』が彼らの前へと姿を現すのを目撃したアシュレーは、自分たちが『永遠に惨殺され続ける』という奇妙な時間のループに囚われている事を知るが…



 ドイツに旅行中に『呪われたナチスの家』に訪れたカップルが、悪霊の呪いによって『永遠と惨殺され続ける』という時間のループに囚われてしまうという、オカルトホラー映画。

 ナチスの呪いを題材にしたタイムループものオカルトホラーという事で、素材だけならなかなか面白そうな作品なのですが…
 実際の中身の方は、なんというか微妙と以外に言いようが無いような内容でした。

 というか、『オカルトサスペンスとしてマジメに作ってるのに全く怖くもないし面白くもない』という、ある意味で観るのが一番辛いタイプの作品という印象。

 何が辛いって、とにかく話の展開がトロいところ。

 最初のタイムループが発生するまでお話がほとんど前に進まないうえに、またそこまでの道のりが長いんですよ。

 途中で描写されるオカルト演出も全く怖くないですし、残虐描写も半分ネタみたいなノリで見せ場も少な目。

 更に主人公の恋人の男が物凄いヘタレなせいで観ていて非常にイライラしてくることもあって、とにかくストレスが溜まってしまいました。

 また、肝心の謎解きが行われても『なんじゃそりゃ?』としか言いようが無いような意味不明具合なのが困りもの。

 設定としては、ナチス将校の一家で夫が妻の浮気を疑った事から妻と娘とメイドといった家族全員を殺害し、自身も自殺した事から呪いの家になった』みたいな感じなのですが、まずナチス』と『呪い』に全く因果関係が関係なくて、盛大なナチスの無駄遣いです!!

 一応、悪霊が犠牲者を襲う時に『鉤十字の形にナイフで切り刻む』みたいな、取って付けたようなナチス要素も多少はあるものの、それ以外にそれらしい要素は全くなくて、そもそも何でナチスという設定にしたのか意味不明のレベル。

 家族惨殺の呪いも『タイムループ』という現象と全く結びついてないですし、マジで設定が無意味すぎて『訳が分からないよ』って感じです。
 (てっきり『ナチスのオカルト研究が原因で時間ループする呪いの家になった』みたいな設定かと思ってたのに…)

 ただ猛烈に退屈な作品ながらも、時間ループが始まってからの展開はそこそこテンポも良く、まだ見れる内容になってるのは良い感じ。

 ぶっちゃけ『時間ループもの』は『時間のループをいかにして逃れるか』がキモなのだから、もっとループに入るまでの展開を短くして、テンポ良く作ればまだ観れる映画になったんじゃないかと思います。

 ちなみにテンポは良くなっても、ストーリーや設定の意味不明っぷりは相変わらずそのままなので、ラストのオチまで『なんじゃそりゃ』としか言いようが無いような展開でしたけどね…

 (というか、実は『何か別の作品の脚本に後からナチスとオカルトって設定を追加して流用したんじゃないか?』と疑いたくなるぐらい、意味不明の設定の作品でしたよ…)


 総評としましては、どうにも『ツマんなくて退屈で意味不明なオカルトサスペンス映画』としか言いようが無いような作品です。

 ネタ映画として『ひたすらツッコミどころを追及するために観る』というのであれば悪くないかもしれませんが、そもそも映画そのものが恐ろしく退屈な作りなので、それもあまりオススメしません。

 ナチス要素も無さ過ぎてそういうネタが好きな人にもオススメできませんし、イムループものとしても微妙ですし、普通にスルーしてしまって問題のない一本だと思いますよ。