NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「トラウマ・ゲーム 恐怖体験アトラクション」(40点/サスペンス)

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■■■「トラウマ・ゲーム 恐怖体験アトラクション」■■■
(40点/サスペンス)

 アメリカでカルト的人気を誇る、恐怖体験型アトラクション「パーディション」。

 それは、途中棄権禁止、時間制限無し、主催者への絶対服従を条件に、参加者に精神的・身体的な苦痛を与えて究極の恐怖を味合わせるというものだった。

 幼いころに父親に虐待を受けて深いトラウマを負ったアリソンは、その『恐怖の限界』を超える事により自分のトラウマを克服できるのではないかと考え、このアトラクションへと参加を決意する。

 同じ日にアトラクションに訪れたザッカリー、日本から来たTV番組のレポーターたちと共にイベントへと参加し、主催者によって激しい凌辱と苦痛を与えられる彼女がったが、イベントの最中に予想外のアクシデントが発生し…



 トラウマを克服するために恐怖体験型のアトラクションに参加する事となった女性が予想外の事態へと巻き込まれていく…という、サスペンススリラー映画。

 最近アメリカで流行っているという『恐怖体験型アトラクション』を題材とした作品なのですが、『単なるアトラクションだと思ったいたら実は…』みたいな感じの、この手の題材を扱った作品としてはコテコテの展開といった感じのお話です。

 最近、この手の『恐怖体験アトラクション』を題材としたB級ホラーが結構たくさん作られているのに対して、どの作品も似たり寄ったりな感じの構成のものが多いせいで、ぶっちゃけ既に食傷気味な部分があるのですが…

 正直、マンネリ要素を差し引いて考えたとしても『どうにもイマイチな感じの作品』ですねぇ。

 お話の流れとして、作中で主人公が究極の恐怖を味合わされるために、様々な凌辱や暴力に曝される訳ですが、何がイマイチってこの主人公が味わう『恐怖体験』が全く怖くないのが困りもの。

 一応『主人公のトラウマに切り込んでいく』みたいな感じで様々なイベントを味合わさせられるのですが、この『恐怖体験』が単にケバくてウザいだけみたいな演出の連発で、観ていて恐ろしく退屈なせいでむしろ『怖い』どころかイライラさせられてしまいます。

 これが映像的に迫力がないとかってレベルじゃなくて、もし自分がこのアトラクションの参加者だったら『こんなショボいので究極の恐怖体験とか、ぶざけるな金返せ!!』とブチ切れてしまいそうなレベルなのが困りもの。

 作品の流れとしては、アトラクションが進行する度に『主人公の過去のトラウマが少しづつ明かされていく』みたいな感じでお話が進んでいくのですが、この主人公のトラウマに何か秘密がある訳でもなく、観ていて特に面白いような内容でもないため、映画としてもどうにも盛り上がりません。

 また本編と平行して、キャストやアトラクションの主催者の何か裏がありそうな『思惑』みたいなのが語られたりするのですが、こっちも底の浅い内容で特に面白い訳でもなし…

 日本人のTVレポーターに至っては『何のために登場したのか良く分からない』ようなレベルの扱い。

 序盤~中盤にかけてが、ひたすらダルいだけのシーンの連発みたいな感じで、割とガチで途中で寝そうになってしまいました。

 終盤に入ると、ちょっとしたどんでん返し的な展開があったりするのですが、そちらもコテコテすぎて先が読める内容ですし…

 ただラストでちょっとだけ予想外の展開があって、そこからは割と面白くなるのですが、いかんせんそこにたどり着くまでが長すぎです。

 オチの落としどころとかも悪くないですし、序盤~中盤までの『恐怖体験』パートがもう少し面白ければ観れるレベルになったんじゃないかと思うので、全体的に『もうちょっとどうにかならんかったもんかなぁ…』と言いたくなってしまうような映画でしたよ。


 総評としましては、どうにも『月並みで退屈な部分ばかりが目に付いてしまう、イマイチなサスペンススリラー映画』って感じの作品です。

 『恐怖体験アトラクション』を題材とした同じようなアイデアの映画が既に多く世に出ており、出遅れた感のある部分を補うために少し捻った構成にしたのかもしれませんが、それもあまり成功してない印象。

 同じようなネタの作品でそこそこ良作が出てるなかで、敢えて本作を勧めるような要素も無いですし、よほど気になっているとかでなければネット配信とかで観れるのを待った方が良いレベルの一本ではないかと…