NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談」(50点/オカルト)

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■■■「ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談」■■■
(50点/オカルト)

 心理学者のフィリップ・グッドマン教授は、ニセ超能力者やニセ霊能者の嘘を暴くことをライフワークとしていた。

 そんなある日、彼が尊敬し師匠と仰ぐも長らく失踪して行方不明となっていたベテラン心理学者のキャメロン博士から、唐突に連絡を受け「自分ではどうしても解明する事が出来なかった3つの怪奇現象」を解明して欲しいという依頼を受ける。

 それは、『精神病院で警備をしていた警備員』、『家庭環境に問題を抱えた人間不信の少年』、『出産で出産で妻と子供を失った投資家の男性』の体験した驚くべき3つの現象だった…



 エセ心霊現象の謎を暴く事をライフワークとする心理学者が、驚くべき3つの現象の謎を追ううちに恐るべき真相にたどり着く…という、オカルトサスペンス映画。

 お話としては、心霊現象の謎を科学的に解明しようとする主人公が、正体不明の心霊現象を追ううちに真の恐怖へとたどり着く…というと、まあまあ割とありがちな設定のお話という感じですが、その実態はちょっと独特のテイストがあり一筋縄では行かない感じの作品です。

 主にどの辺が独特のテイストかというと、なんでも元々は『史上最も恐ろしい舞台』と評された演劇の同名劇を映画化した作品だそうで、全体的に『舞台劇』を意識したような演出が多めになっており、そこが個性的で面白い部分でもあるのですが同時に微妙に評価の分かれる部分でもある感じですねぇ。

 面白い部分としては、舞台の『書き割り』を用いたような演出やら場面転換の効果やらが、普通の映画には無いような感じで良い味を出しているという事。

 また、単なる『幽霊を信じない科学者が本当の心霊現象に遭遇して…』というお話かと思いきや終盤から予想外の展開していき、確かにこの展開がなかなか怖いです。

 ただ逆に不満な部分はというと、こちらも演劇っぽい演出に由来する部分で主に映像表現に関してですが、舞台が元になっているだけあってかちょっと地味目の演出が多めで、全体的にいま一つ盛り上がりに欠けます。

 ぶっちゃけ、主人公が『3つの怪奇現象』を追うシーンの再現映像がほとんど怖くなかったのが最大の不満点なので、この辺は映画化するにあたって、もうちょっと派手で怖い内容にして欲しかったですよ。

 また、元が舞台劇だけあって会話劇のシーンが多めで、お話の流れ的に仕方ない部分はあるとはいえ、そういうシーンは映像で見せられるとやはりちょっと退屈ですね…

 この辺も含めて、全体的にもうちょっと『映画らしい演出』もしくは『舞台劇を元にしたらしい演出』があっても良かったんじゃないかなぁと思いましたよ。


 総評としましては、物足りなさもあるものの『まあまあ悪くないレベルのオカルトサスペンス映画』って感じの作品ですね。

 独特のテイストとか観るべき部分も無くはないですが、ちょっと退屈な部分も多いので、そこまでオススメ出来るかと言われると微妙な感じかなぁ?

 敢えてお金を出してレンタルとかする程かと言われると微妙なものの、ネット配信とかで観る分にはそこそこ満足できる内容だと思うので、そういうのを待っても良いぐらいの作品かもしれません。