NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ミューテーション MUTATION」(50点/モンスター)

■■■「ミューテーション MUTATION」■■■
(50点/モンスター)


 高リスクの鉱物採集の任務を終えて地球へ帰還しようとしていた鉱物採集船の蒼穹号は、帰還の直前に研究船である創世記号からの遭難信号を受して、その現場へと向かう事となる。


 しかし現場に到着したところ創世記号は既に爆散しており、漂流していた宇宙船の脱出ポッドから生物学者のリン博士と研究員のアンジーのみが救出される。


 一等航海士のルイは、彼らの宇宙船で何が起こったのか原因の調査を開始するが、そこでは『他の生物の身体を乗っ取る恐るべき宇宙生物』の研究が行われていた事が判明し…

 


 謎の事故で爆散した宇宙船の脱出ボッドから生存者を救出したところ、とんでもない化物が宇宙船に侵入してしまいました…という感じの、中国製SFモンスターホラー映画。


 お話としては『謎の事故で爆散した脱出ポッドに乗った宇宙船の生存者を助けたところ、実はその宇宙船では恐ろしい未知の寄生生物の生物実験を行っていた事が判明。更には彼らの宇宙船にも未知の寄生生物が侵入してしまい…』という感じの、色々と手垢のついたような設定のSFモンスターホラー映画ですね。


 科学者の暴走で危険な生物が船内に侵入してしまったり、不用意だったり身勝手だったりする船員の行動で仲間が危機に晒されたり、イチャイチャする若者たちが真っ先に怪物に襲われたり(笑)…と、設定だけでなくストーリーも物凄いコテコテな展開の連続なのですが、まあ逆にお約束の展開過ぎて可も不可も無いレベルでは楽しめる内容という印象。


 コテコテすぎるストーリーながらも、セットやら特撮やらの完成度はそこそこ高くて、B級でああるものの映像的には十分に楽しめるレベルに仕上がっているのは悪くありません。


 モンスターも序盤はやや出し惜しみ感がありますが、後半はかなり出番が多くてアクションシーンも豊富ですし、モンスターの暴れるシーンとしてはまあまあ見応えがあるのは良い感じ。


 ただモンスターの暴れっぷりは悪くないものの、モンスターのデザインが仮面ライダーのザコ怪人やら海外ゲームにザコのミュータント悪魔みたいな面白味のないデザインで、ビジュアル的にあまり魅力を感じられないのは残念なところかなぁ?


 あと、色々と『コテコテ要素』を詰め込むのは良いのですが、終盤はやや『詰め込み過ぎた』感があって、どうにもグテグテ感が強いのは困りもの。


 終盤に登場する『矢鱈と強い人型ドローン』とか、『そんなのがあるなら最初から使っておけよ』って感じですし、エアロックを閉じないまま船倉を爆破して主人公が勝手にピンチに陥るという展開も、何がやりたいのか訳が分からなくて意味不明。


 ラストのちょっとした『どんでん返し』っぽい展開やら『お涙頂戴』的な自己犠牲展開もちょっと蛇足感が強いですし、全体的にもうちょっとスッキリとまとめた方が良かった気がしますよ…
 (つか、太陽って地球からそんなに気軽に行ける距離じゃないだろ?)

 


 総評としましては、『可も不可も無い感じのB級SFモンスターホラー映画』って感じですね。


 コテコテに次ぐコテコテって感じの内容でそこまで悪くはないのですが、逆に本作ならではというような良い部分もあまり見当たらないため、どうにも印象に残らない作品でしたよ。


 気になるようであれば観るのを止める事は無いですが、敢えて推す程の内容でも無いので、この手のジャンルが好きならば『お好みで』って感じの一本でしょうか?

 

 

映画感想:「ロングウォーク」(60点/サスペンス:結構オススメ)

■■■「ロングウォーク」■■■
(60点/サスペンス:結構オススメ)


 近未来、戦争により国家が分断されたアメリカでは困窮する人々への救済策として「ロングウォーク」という競技が行われていた。


 その競技は『ひたすら歩き続けるだけで莫大の賞金と願いを1つかなえられる権利が貰える』という破格の報酬が約束されたものだったが、競技のルールとして「時速4.8キロをキープすること」、「速度が下回ると警告開始」、「3つの警告で失格(射殺)」という条件の元で、『最後の1人になるまで歩き続けること』が勝利の条件という、生き残りをかけた恐るべきデスゲームだった。


 国から参加への招待を受けた50人の若者たちは、装甲車に囲まれて銃口を向けられたまま、休息も睡眠も許されない極限状態のなかで必死に歩き続ける事となるが…

 


 近未来のアメリカで若者たちが『死ぬまでひたすら歩き続けされられる』というデスゲームに参加させられる…という、サスペンススリラー映画。


 お話としては『近未来、戦争によって国家が分断されて衰退したアメリカで、国民を鼓舞するために莫大な賞金がかかったデスゲームが開催される。それは50人の参加者が不眠不休で最後の一人になるまでひたすら歩き続け、脱落したものはその場で処刑されるという過酷なものだった…』みたいな感じのストーリー。


 本作はS・キング原作の「死のロングウォーク」という小説を映画化した作品なのですが…


 『近未来のディストピアで娯楽のためにデスゲームが開催される』という設定は割とありがちな感じではあるものの、ゲームの内容が『体力の続く限りひたすら歩き続けるだけ』というシンプルで地味な設定で、更に『その設定でお話を面白く書けるのはキングぐらいだろうな』というのを感じさせられるような納得感のある話になっており、良い意味でも悪い意味でも『物凄くS・キングらしいお話』という感じの作品です。


 デスゲームで『脱落したものが射殺される』という緊張感はありつつも、競技の内容が『基本的には若者たちが延々と歩いているだけ』のため、ぶっちゃけ盛り上がるような要素は全くないのですが、そこはいつものキング作品らしく『ひたすら登場人物たちのキャラクターを掘り下げる』という人間ドラマを延々と描いていく感じで、デスゲームものとしては脇道に逸れまくりなのですが、このドラマ部分がキチンと面白いんですよね。


 ゲームに参加する若者たちも、無駄に敵意や悪意を持っているメンバーも殆どおらず、なんなら和気あいあいとした感じで閑静な田舎道を身の上話を語ったり助け合いながら歩き続ける…という様子は、むしろちょっとほのぼのとさせられるレベル。


 しかし、そんなほのぼのとした空気感のなかで、体力の限界やら負傷やらで脱落したメンバーが淡々と射殺されていく様子が描かれていくのは、ある意味でシュールでちょっと怖いですし、限界を迎えて脱落していく若者の様子の痛々しさやら、どんなに助け合い頑張っても『最後の一人のみしか生き残れない』という彼らを待ち受ける運命を考えると、何とも言えない哀しさと恐怖を感じさせてくれます。


 またお話の終盤になってくると、歩き続けるうちに主人公たちが友情を抱いた主要キャラクターも殺害されていくため、『美しい友情破壊ドラマ』を延々と見せられているような感じになって、感動させられつつもなかなかに辛いものがあって何とも言えない気分にさせられます。


 ただ、確かに『人間ドラマ』やら『友情ドラマ』としては良い感じなのですが、前述のとおり『単純に若者たちが延々と歩いているだけ』で派手なシーンとか殆どないようなお話のため、どうにも盛り上がりに欠ける作品というのも正直なところ。


 特に中盤あたりは割と変化のない冗長なシーンが続くため、小説で読む分には良いのかもしれませんが『映像でこれを見せられてもなあ…』と思う部分もあって、ちょっと物足りなさを感じてしまいましたよ。


 面白い映画ではあるのですが、同じキング原作の「痩せゆく男」とかでも同じような物足りなさ抱いた記憶があるので、やはりもうちょっと映像化に向いた作品を映画化すべきでは…とか考えてしまうのは自分だけでしょうか?

 


 総評としましては、『なかなか良く出来た友情系サスペンススリラー映画』って感じの作品ですね。


 キング作品らしく『人間ドラマ』やら『友情ドラマ』に重きが置かれた内容ですので、キング作品のそういう部分が好きな人であればなかなか楽しめる一本ではないかと思います。


 Amazonプライムの会員であれば無料で観る事ができますので、気になっているようであればチェックしておく事をオススメしますが、逆にデスゲーム要素とかに期待していると肩透かしを喰らわされるかもしれませんので、その辺は注意かもしれませんよ…。

 

映画感想:「ザ・ラストハウス」(60点/サスペンス:結構オススメ)

■■■「ザ・ラストハウス」■■■
(60点/サスペンス:結構オススメ)


 シアトルで暮らす、ジェイソンらごく普通の4人の一家は、ある日、買い物に出ようとしたところ、家じゅうの全てのドアや窓が開かなくなっている事に気づく。


 窓を割って脱出しようと試みるも、窓を割る事も出来なくなっており、更にはネットワークや通信も通じなくなっている事に気付いた彼らは困惑するが、やがて近所の住民たちも自分たちと同じように『家から外に出られない状態』になっている事に気付く。


 彼らは、謎の現象が発生すると同時に降り出した『奇妙な雨』が原因ではないかと考え、全世界が同じような状態なのではないかと不安を抱きつつも、家の中から出られない状態のままに生活を続けるが、徐々に食料も底をついていき徐々に不安を募らせていく。


 そして、更には『奇妙な雨』の中に、正体不明の謎の存在が潜んでいる事に気付くが…

 


 正体不明の何者かの攻撃によって『自宅から出られなくなった』一家が、なんとかして危機から生き延びようと試みる…というSF風味のサバイバル系サスペンス映画。


 ネットフリックスのオリジナル作品で、いわゆるSF系のシチュエーションスリラー映画的な内容なのですが、以前にネットフリックスで作られた「ブリック」も『謎の力によって自宅から出られなくなる』という感じの似たようなシチュエーションだったので、ネトフリは『自宅から出られなくなる』系の作品に謎のこだわりでもあるのかしらん?


 お話としては『とある平凡な4人の一家が「奇妙な雨」が降り出すと同時に自宅から一切出られなくなり、近所の家も彼らと同様の状況であることが判明。彼らを閉じ込めているのが「人類以外の何者か」であると予想されるものの対抗手段も分からないままに、なんとかして生き延びようとサバイバルを開始する…』という感じのストーリー。


 基本的には『謎の現象によって自宅から出られなくなった一家』を中心にお話が進んでいくという、いわゆるシチュエーションスリラー映画なのですが、さりげなく『謎の存在の攻撃』である事やら『世界中が同じような状態なのではないか』という事が示唆されたりといった感じで、『家の中』だけを舞台にしながらも安っぽくならないようなストーリーテリングやらの組み立てはなかなか良く出来ています。


 また、一家四人のキャラクターが丁寧に掘り下げられていることから、同ネトフリ作品である「ブリック」よりも感情移入がしやすいのは良い感じなのですが、逆に「ブリック」のような『個性的なキャラ』が登場しないため、人間同士の駆け引きとかがあまり無くてサスペンスとしては盛り上がりに欠ける部分がある印象。(まあ、そもそも作品の方向性が違うのですが…)


 お話の前半パートは、自宅に閉じ込められたまま食料等が不足していく事で『徐々に危機に陥っていく』というシチュエーションや、家族がその危機をどのように乗り越えていくか丁寧に描かれていて、そこそこ楽しめる作りとなっているものの、いかんせん基本的に『家の中が舞台のシチュエーションスリラー』のため、お話の広がりに乏しくてやや冗長な印象。


 ただ中盤以降は一気に物語が進んで、割と予想外の方向にお話が進んでいきそこから盛り上がる展開になって面白くなっていくのは悪くありません。


 また、ややネタバレになってしまいますが、終盤で登場するタコをモチーフとしたっぽいモンスターは『クトゥルフ神話』の怪物っぽくて悪くないデザインですし、モンスターの襲撃シーンも思った以上に迫力があって、モンスターパニック映画としても予想以上に楽しませてくれます。


 しかし先述のとおり、お話の展開が遅めで盛り上がるまでが長いのと、ラストもちょっとアッサリしすぎで割とサクっと終わってしまった印象なので、もうちょっと後半のパニックシーンやら盛り上がるシーンに力が入っていればなぁ…というのが正直な感想。


 でもまあ、オチの落としどころとかは結構上手いですし、この手の映画にありがちな投げっぱなしエンドではないキレイな終わり方だったので、その辺は個人的には好みにあっていて良かったです。

 


 総評としましては、『そこそこ良く出来たSF風味のシチュエーションスリラー映画』って感じですね。


 やや冗長感があるものの、ネトフリ制作だけあって予算をかけて非常に丁寧に作られていますし、シチュエーションスリラーとしての設定も面白いので、そういうタイプの作品が好きであれば普通に楽しめる作品という印象。


 ネトフリオリジナル作品なので、ネトフリの加入者の方でSF系シチュエーションスリラーやらモンスターパニック系の映画が好きであれば、とりあえず観ておいても損は無いと思いますが、本作のためにネトフリに加入する価値があるかと言われると微妙なところではあるので、その辺はお好みで…という感じかなぁ?

 

映画感想:「温泉シャーク」(55点/モンスター)

■■■「温泉シャーク」■■■
(55点/モンスター)


 温泉リゾート地であるS県の暑海(あつみ)市では、温泉で入浴中の湯治客が連続で忽然と姿を消して、その後に海でサメに襲われた遺体として発見されるという奇妙な事件が続発していた。


 地元の警察署長である束(つか)は、温泉地の開発を興進する市長が事件の調査を依頼した海洋生物学者の巨勢(こせ)と共に捜査を開始。


 事件の捜査が進むうちに『絶滅したはずの古代ザメ』が地下水脈を通って人間を襲っている事が判明した事から、古代ザメに『温泉シャーク』と命名して調査を開始するが、調査が進むうちに『温泉シャーク』の恐るべき生態が明らかになっていき、街は大パニックに陥っていくのだった…

 


 地下の温泉水脈を自在に移動して人間を襲う古代ザメ『温泉シャーク』の脅威を描いた、コメディ風味のモンスターホラー映画。


 ジャンルとしては珍しい『日本製のサメ映画』ですが、最初から『ネタ映画』の方向性の強い作品だとは認識していたものの、ここまでガッツリとコメディとかパロディ寄りの作品だとは思っていませんでした。


 ただでさえ数少ない日本製のサメ映画が、こんな『ネタに振り切った作品』で良いのか?という疑問は湧きますが、最初から『そういう映画』だと割り切って観ればまあまあ楽しめる作品という印象の一本ですね。


 お話としては『日本有数の温泉街の地下から、古代ザメである「温泉シャーク」が復活。「温泉シャーク」は地下の温泉水脈を自由に泳ぎ回って人間を次々と犠牲にしていき、警察や海洋学者を中心とした対策チームが編成されるが、調査が進むうちに「温泉シャーク」の恐るべき生態が判明し、国家を揺るがす大パニックへと発展していくのだった…』みたいな感じのストーリー。


 とにかくコミカルで非常にテンポの速い展開が特徴で、冒頭の5分ぐらいからサメが出現して人が食われまくりで、序盤の30分ぐらいで熱海市(熱海じゃ無くて暑海だけど)が崩壊して、40分ぐらいで国家存亡の危機に陥っていくという無茶苦茶なテンポの速さ。


 それに加えて登場人物も基本的にコミカルに描かれており、お約束の『開発のために危険を無視して観光客を集める身勝手な市長』やら『古生物マニアで暴走気味の海洋生物学者』『定年間際でやる気はないけど実は敏腕の警察署長』といった矢鱈とクセの強いキャラが中心にお話が展開していき、古代ザメは古代ザメで『シャーーーク!!』と鳴き声を発しながら人間を襲いまくるという無駄なキャラの濃さで笑わせてくれます。


 ただ、コミカルでキャラが良く立っているのは良いのですが、逆にシリアスなシーンになると『お前、そんな事を言うキャラだったっけ?』みたいな感じになってしまうシーンもあったりして、やや違和感を感じでしまったのは気になるところ。


 『温泉シャーク』の設定に関しても、『通常のサメよりも全身の骨が柔らかく、地下の温泉水脈と給水管を自由に行き来できる』みたいな設定を持たせる事で、序盤は神出鬼没の襲撃にそこそこリアリティを持たせようとしてる割に、中盤からそんな設定はどうでもいいレベルの超スペクタクルな展開に突入してしまって、『最初のリアル寄りの設定とか要らんかったやろ』とツッコミを入れたくなりました。


 また、『平成ゴジラシリーズ』のパロディっぽい展開とかは面白いものの、あまりにも唐突過ぎて観客置いてけぼりですし、自衛隊の最新兵器でも倒せない温泉シャークと戦うための人類の切り札が『人間離れした身体能力の異常なまでに強い記憶喪失のさすらいのマッチョ』という展開は、もはやハチャメチャすぎてツッコミが追い付かないレベル。(笑)


 あまりにも無茶苦茶な設定にしすぎたせいで、終盤の展開は色々とグテグテ『そうはならんやろ!!』というような超展開の連続ですし、個人的には『もうちょっと「マジメな要素」の強めな方が、コメディ部分も映えたんじゃないかなぁ…』と、やや残念に思ってしまったのは自分だけでしょうか?

 


 総評としましては、低予算ながらも頑張って作られた『コメディ・パロディ要素が強めの日本製低予算サメ映画』って感じですね。


 まあでも、特撮も安っぽいですし全体的にネタ要素が強めだったりして、B級というよりもD級ぐらいの作品という感じではあるものの、『ネタ映画』と割り切って観るのであれば、なかなか楽しめる作品という印象です。


 Amazonプライムの会員であれば無料で観れますし、サメ系のネタ映画を求めているのであれば需要にマッチした内容だと思いますので、そういう方向性の作品が気になっているようであれば、チェックしておいても損のない一本だと思いますよ。

劇場にて「オークストリートの異変」を観てまいりました。

 1980年代、アメリカ郊外の町であるオークストリートに住むプラット一家は、仕事の上手くいかない父や倦怠期の夫婦、反抗期の子供達などの問題を抱えつつも一家四人で平穏に暮していた。


 しかしそんなある日、深夜に町が謎の光に包まれて町全体が停電。
 翌朝に目覚めてみると、周囲の様子がどこかおかしい事に気づく。


 原因を調べようと外に出た彼らは、そこで恐竜のような巨大な古代生物に遭遇。
 恐竜の襲撃を受けてパニックに陥った彼らは、慌てて車で町から脱出しようとするが町の周辺が恐竜たちの暮らす原始林に囲まれている事に気づく。


 自分たちを取り巻く異常な事態に、彼らは『謎の光』の影響で自分たちの住む町全体が恐竜たちの棲む『原始時代』へと飛ばされてしまったのではないかと推測し、なんとかしてこの世界から脱出する方法を模索するが…


                    *


 劇場にて「オークストリートの異変」を観てまいりました。


 予告やら事前情報だけ観ると、なんとなく『ファミリー向け冒険映画』っぽい印象を受ける本作ですが、恐竜の襲撃シーンとか普通に怖くて、どちらかというと『生物パニック系ホラー映画』のテイストの強い作品でしたよ。


 お話としては『「謎の光」の影響で町全体が恐竜の棲む原始時代に飛ばされた家族が、なんとかして現代に帰還するために原始時代で生き延びようとサバイバルを開始する』みたいな感じの展開なのですが…


 設定だけ聞くと、割と『マイルドな雰囲気の冒険映画』っぽいものの、とにかく恐竜の襲撃シーンがかなり容赦ないのが特徴という感じ。


 恐竜たちが人間を『オヤツ』程度にしか思ってないレベルで襲いまくり、主人公たち以外のモブキャラとか殺されまくりで、なかなかホラー的に見応えのある内容となっています。


 同じ恐竜物のパニック映画でも「ジュラシックパーク」シリーズとかでは、やや恐竜をヒロイックに捕えたテイストが強いですが、本作では『人間なんて恐竜たちの暮らす原始時代では、食物連鎖の下層の存在でしかなくて自然の営みの前では無力ですよ』という感じの雰囲気やら皮肉さが感じられて、別のテイストの作品という感じでなかなか面白いですね。


 特に作中の山場となるシーンは、子供とかが見たら割とガチにトラウマになりそうなエグさだったので、予告や宣伝を観て『ファミリー向け冒険映画』のつもりで観に行くと大変な事になりそうなので、その辺は要注意かもしれません。
 (個人的には、終盤で登場する「デカイ蛇みたいな怪物(ティタノボア?)」が、人間を単なるエサとして観て無さそうな無感情な雰囲気をかもし出していて、不気味で怖かったです。)


 ただ、恐竜の襲撃シーンは怖くて良いのですが、意外と『お話が盛り上がり始めるまで』の尺が長めなんですよね。


 主人公たちのキャラの掘り下げやら、家庭の問題の掘り下げに割かれている尺が割と長めで、ドラマとしての完成度は高いものの『家族間のギスギス』みたいなシーンを結構長く見せられるので、ややテンポの悪さを感じる部分があるのは気になるところかなぁ…
 (流石に『家族のギスギス』シーンはもうちょっと短くても良かったんじゃないの?って気がしたのは自分だけですかね?)


 ただ中盤以降の盛り上がりやらは良い感じですし、一見グテグテになりそうな設定でのありながら、事態の『解決策』の提示の仕方やらオチの落としどころなんかも上手いですし、その辺も含めるとなかなかの良作という印象。


 生物パニック映画好きの視点からも、なかなかに楽しめた作品でしたよ。

 


 総評としましては、『なかなか良く出来た恐竜もの生物パニックホラー映画』といった感じですね。


 ツッコミどころも無くはないですが、シッカリと予算がかけられて恐竜の大暴れっぷりが観れる内容ですし、恐竜映画好きであれば「ジュラシックパーク」シリーズとは別ベクトルの恐竜映画の新作として楽しめる内容になっていると思います。


 ただ、先述のとおり『ファミリー向け冒険映画』のつもりで観るには割とエグい内容ですので、その辺はある程度覚悟したうえ設定などを含めて気になるようであれば、チェックしておいても損はない一本だと思いますよ。

 

映画感想:「悪魔の口」(60点/生物パニック)

■■■「悪魔の口」■■■
(60点/生物パニック)


 就職前に最後の思い出を作ろうとタイの島々にバカンスに訪れたサラと親友のマックスらの若者5人は、地元住民から『悪魔の口』と呼ばれる水中洞窟へと冒険に向かう事となる。


 地元ガイドの案内で洞窟へと訪れた彼らは水中洞窟の奥深くへと進みながらダイビングを楽しむが、水中でダイバーの死体らしきものを発見。


 淡水の洞窟には居ないはずの巨大なサメが洞窟内に侵入している事が判明した事から、彼らはなんとかして洞窟から脱出しようとするが、サメは彼らを自分の縄張りに入ってきた敵とみなして執拗に攻撃を繰り返してくるのだった…

 


 水中洞窟に探検に訪れた若者たちが、そこには存在しない筈の巨大な人食いザメに襲われる…という、生物パニック映画。


 お話としては『タイの孤島で水中洞窟に探検に訪れた若者たちが、淡水域には存在しない筈の巨大ザメに遭遇し執拗に命を狙われる』という感じのストーリーで、『人の言うことを聞かない身勝手でアホな若者たちが、警告を無視して冒険に出たところ酷い目にあう』という、この手の映画ではお馴染みのプロットの作品という感じです。


 『悪魔の口』と呼ばれる、半分水没した鍾乳洞窟のロケーションやらシチュエーションは面白く、絵的にもなかなか見応えがあって良い感じですし、オーソドックスなプロットながらも登場人物のキャラクターとかはかなりシッカリと掘り下げられてて、映像としてもドラマとしてもそこそこ楽しめる内容となっています。


 また、メインとなるサメの凶暴さや執念深さも良い感じで、サメが人間を咥えてブンブン振り回して攻撃するシーンは、なかなか迫力があって怖いですし、終盤の狭い『水中通路』みたいな場所で襲われるシーンとかは緊張感もあって面白いです。


 他にも『夜光虫の光に浮かび上がる巨大ザメの姿』などの印象的なシーンもそこそこありますし、『縄張りを守るために執拗に攻撃してくる』という設定もサメが主人公たちに執着する事に説得力があって、サメのキャラが魅力的に描かれているのは悪くない印象。


 ただシチュエーションやらキャラは良いのですが、全体的に洞窟の中が暗すぎるせいで、洞窟探検のシーンもサメの襲撃のシーンも大半が『何をやってるのが良く分からない』のは困りもので、せっかくの良さげなシチュエーションがもったいないのは残念なところ。


 またサメの登場までが割と長めで、序盤でアホで身勝手な若者の行動を淡々と見せられるのは、ちょっとテンポの悪さを感じでしまいます。


 それに加えて、主人公以外の若者たちが身勝手なうえにアホすぎて、特に主人公の親友が割と本気で腹が立つキャラで観ていてかなりイライラさせられてしまいましたよ。(典型的な『終盤までみんなに迷惑をかけてから死ぬキャラ(笑))


 ラストの主人公とサメとの対決シーンも割と良い感じですし、オチの落としどころとかも悪くなかったので、ホントに『暗すぎる映像の見づらさ』が最大のネックという感じの映画でしたよ…

 


 総評としましては、『そこそこ良く出来た人食いザメもの生物パニック映画』って感じですね。


 不満点もあるものの見どころもそこそこあって良い感じの部分も多い作品のですが、『水中洞窟を舞台とした人食いザメ映画』というと既に「海底47m 古代マヤの死の迷宮」という良作があり、そちらと比べてしまうとシチュエーション的にも迫力的にもちょっと物足りなさを感じでしまうのが惜しいところ…


 ともあれ、Amazonプライムの会員であれば無料で観る事ができますので、会員の方でこういったジャンルが好きで気になるようであれば、とりあえずチェックしておいても損はない一本だと思いますよ。

映画感想:「THE MUMMY/ザ・マミー 棺の中の少女」(65点/オカルト:結構オススメ)

■■■「THE MUMMY/ザ・マミー 棺の中の少女」■■■
(65点/オカルト:結構オススメ)


 カイロで駐在するアメリカ人のTVレポーターのチャーリーの一家で、幼い娘のケイティが何者かに誘拐されるという事件が発生。
 娘が行方不明のままエジプトを去りアメリカへと戻る事となった一家は、そのトラウマを抱えたまま生活と続ける事となる。


 しかし、それから8年後。
 小型飛行機墜落現場で発見された『古代の棺』の中から、棺に閉じ込められた状態で変わり果てた姿のケイティが発見される。


 トラウマと衰弱から怪物のように変わり果てた姿の彼女を看護する家族だったが、ケイティはまるで悪魔に取り憑かれたかのように異常な行動を繰り返し、家族を恐怖のどん底へと突き落としていく。


 一方、チャーリーは失踪中のケイティに何が起こったのかを突き止めるために独自に事件の謎を追うが、やがて恐ろしい『古代エジプトの呪い』の存在が明らかになっていき…

 


 『古代エジプトの悪魔』の呪いをかけられた少女が、その恐るべき呪いによって一家を恐怖のどん底に叩き落とす…という、オカルトホラー映画。


 『ザ・マミー』というタイトルから、てっきりユニバーサルの『ザ・マミー』シリーズに関連のある話(ダークユニバースシリース)なのかなと思いきや、ユニバーサルではなくて良作ホラーでお馴染みのワーナーの『ブラムハウス』による作品で、シリーズどころか『神官イムホテップ』とかとも特に関係のない、まったく別の作品です。


 ちなみに本作は『ナスマラニアン』という古代エジプトの悪魔が題材となっており、内容的にも『ミイラ再生(ミイラの復活)』というよりも『悪魔憑き』がメインのお話という印象。


 お話としては『行方不明になって8年後に石棺の中から発見された少女が、実は古代の悪魔に取り憑かれており、再会した家族を恐怖のどん底に陥れていく』みたいな感じのストーリー。


 基本的には『悪魔憑きの少女』を題材としたお話なのですが、全体的にゴア描写が強めで、『噛みつき』や『皮剥ぎ』等と言った矢鱈とイキオイのあるグロ描写を連発して、予想以上に楽しませてくれます。


 単純にグロ描写だけじゃなくて、悪魔憑き少女の『邪悪さ』やら、その影響で一家崩壊の危機に陥っていくという展開も、絶望感が良く出ていてなかなかに悪くない印象。


 ただ『悪魔憑き』らしく、グロ(血しぶき)だけじゃ無くてゲロとかも連発(ついでに『貰いゲロ』する人も居るし(笑))してくれて、色んな意味で『気持ち悪い作品』ですので、そういうのが苦手な人にはちょっと厳しいかもしれません。


 ちなみにホラー映画にしては珍しく、尺が135分もあるという割とボリュームのある作品になっているのですが、話の半分ぐらいは『8年前に少女に何が起こったのか』という事件の真相を追う『謎解きパート』となっています。


 長尺をたっぷり取って謎解きが行われるだけあって、ストーリー自体も気合が居愛っていて面白いですし、設定も非常にシッカリと作り込まれていて、独立した一発ネタ的な『ミイラ映画』としても違和感のないお話になっているのですが、逆にやや『テンポの悪さ』を感じてしまう部分があるのは、ちょっと気になるところかなぁ?


 あと、ややネタバレになるのですが…
 終盤の怒涛の展開はなかなか熱いのですが、ラストがホラー映画としてはちょっと『キレイに終わりすぎている』感もあって、個人的にはやや物足りなさを感じてしまったのは残念なところかも…

 


 総評としましては、普通に完成度の高い『気合を入れて作られた良作のオカルトホラー映画』って感じですね。


 予算もシッカリとかかっており映像にも迫力がありますし、グロ描写も気合が入っていてイキオイのある作品ですが、逆に『ミイラ要素』に期待していると意外と薄めですので、モンスターホラー的なノリ(ミイラ復活とか)に期待しているとやや肩透かしを食らうかも…


 でもまあ、それを差し引いても普通に楽しめる内容ですし、『グロ系の悪魔憑き映画』というジャンルが気になるようであれば、チェックしておいて損は無い一本だと思いますよ。