
■■■「シャーク・アイランド」■■■
(50点/生物パニック)
南太平洋を航行するクルーズ船で母親と共に航海を楽しんでいたケンダルは、ある日、船員たちが自分たちの荷物を盗もうとしている現場に遭遇。
船員たちに追われて甲板へと逃げるが、仲間の悪事を止めようとした船員のブライアンと共に海に転落してしまう。
その場所は凶暴な人食いザメの群れが泳ぎ回る海域で、サメの襲撃を逃れながらなんとか小さな島に辿り着いた彼らだったが、サメの攻撃で足を負傷してしまったうえに、その島は満潮になると水没してしまう事が判明。
悪事を隠蔽しようとする船員たちのせいで救助も行われないままに水没のタイムリミットが迫るなか、二人はなんとかして生き延びようとするが…
太平洋の真ん中で客船からサメの群生する海域に落水した二人が、なんとかして危機を乗り越えようとする…という、サメもののサバイバル系生物パニック映画。
B級パニック映画でお馴染みのASYLUMによる新作サメ映画ですが、最近のASYLUMらしいトンデモ設定じゃない『マジメに作られたサメ映画』の方のASYLUM作品ですね。
お話としては、『ならず者船員に追いかけられてサメの大量に生息する海の真ん中に落水した2人が、サメの襲撃を逃れつつ小島に辿り着くも、その島は満潮になると水没してしまう浅瀬だと判明。その頃、船上では彼女の母親が行方不明の娘を探すために船員たちと奔走していた…』みたいな感じの展開。
プロット自体はコテコテなのですが、単なる『サメの出てくる海上漂流もの』ではなくて、『水没する島でのタイムリミットとの闘い』という要素を加える事で、作品としての個性を出そうとしている辺りが、いかにもB級作品を作り慣れたASYLUM作品らくて悪くない印象ですね。
遭難した主人公たちが、パニックに陥ってあまりアホな行動を取ったりせずにマジメに生き延びようと努力するって辺りも、観ていてストレスが溜まらなくてまあまあ好感触。
メインのお話が『孤島に遭難した二人』と『娘を救出しようと奮闘する母親』の2つの視点で描かれるのですが、この『母親』が元海兵隊という設定で、救出部隊をチャキチャキと編成して陣頭指揮をしつつ娘の救出に向かうという有能っぷりで、メチャメチャカッコ良いのが本作の最大の見どころ。
めっちゃ人間が出来てるうえにサメと素手で戦ったりとパワフルで、割とガチで『惚れてまうやろ!』って感じのキャラクターでした。(笑)
ただ基本プロットやらキャラクターには凝っているものの、実際のところお話が面白いかと言われるとやや悩ましいところ。
サメが救出チームを襲ったり海岸に乗り上げて攻撃してきたりと『襲撃シーン』を工夫して頑張ってはいるものの、全体的に見せ場に乏しくて退屈なシーンが多く、どうしても冗長な印象を受けてしまいます。
また矢鱈とカッコいい主人公の母親以外のキャラは全体的に掘り下げが浅くて、主人公やら船員の兄弟やらは妙にアッサリした感じの扱いになっており、どうにも魅力が薄いんですよね。
(あと、サメも単なる『舞台装置』って感じの扱いで、あまり魅力が感じられないのも難点か?)
ラストの『ちょっと良い話』っぽいオチは悪くなかったと思うのですが、そういうノリにするのであればもうちょっと人間ドラマ部分の描きこみがあっても良かった気がしますよ…
総評としましては、『可も不可も無いレベルの海洋遭難ものB級生物パニック映画』って感じですね。
普通に観れるレベルの内容ではあるのですが、強く推すような要素もあまり無くて、全体的に『物足りなさの残る作品』というのが正直な感想でしたよ。
サメ映画大好きで、気になるようであればチェックしてみても悪くないかもしれませんが、そもそものサメ要素がそこまで強くないのでそういう意味でもちょっと微妙な作品という感じかなぁ…





