NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「キラー・ホエール」(40点/生物パニック)

■■■「キラー・ホエール」■■■
(40点/生物パニック)


 バイト先で強盗に襲われたせいで聴力と恋人を失ったマディは、事件から1年後に再開した親友のトリッシュと共に、タイのアダンマン海のリゾート地へと気晴らしの旅行に出かける事となる。


 旅行先で知り合った地元ガイドのジョシュと共に、地元民しか知らない秘密のサンゴ礁へと赴いた彼らだったが、唐突に出現した巨大なシャチによってジョシュが殺されるという事件が発生。


 そのシャチは、近隣の飼育施設で飼育員を殺害した恐ろしい殺人シャチの『シト』で、彼女たちはなんとか小さな岩場の上へと非難するも、シトは執拗に彼女たちを付け狙い、連絡手段も無く水も食料も無い極限状況で、二人は徐々に体力を失っていってしまい…

 


 殺人シャチによって狭い岩場の上に追い詰められた少女たちが、なんとかして危機的状況から脱出しようとする…というシャチを題材とした生物パニック映画。


 シチュエーションや雰囲気だけ見ると分かる通り、なんとなく「ロスト・バケーション」のシャチ版みたいな感じのお話ですね。


 もともとシャチは『基本的に人間を襲わない』という性質のせいもあって、シャチをメインの題材とした生物パニック映画って驚くほど少なくて、『1977年の「オルカ」以来なんじゃないか?』というぐらいレアな作品なのですが、久々の新作の割にはなんというか微妙な作品という印象。


 何が微妙って、色々な意味でとにかく全体的に中途半場なんですよね…


 前述のとおり、シャチは特定の環境や条件下(人間に強い恨みを抱いている)以外では人間を襲う事は無くて、「オルカ」でも『連れ合いと子供を人間に殺されたシャチが復讐する』みたいな設定だったのですが、本作でもそれっぽい設定はうっすらと語られるものの、メインであるシャチの『シト』が何で人間に恨みを抱いているのかはあまり明確には描かれず(それとなく『子供を殺されたんじゃないか』みたいな説明はある)、どうにもぼんやりとした印象。


 それ以前にそもそもシャチの出番が物凄く少なくて、キャラも薄いうえに怪物としての存在感も薄いのが困りもの。
 ぶっちゃけ、お話の中盤とか『居るのか居ないのか分からない』ようなレベルで影が薄いせいで、命を狙われているという危機感が感じられなくてとにかく退屈です。


 シャチが出てこない間は何をやってるかというと、基本的には極限状況での主人公たちの人間ドラマという感じ。


 主人公がシャチの境遇に自分の境遇を重ねて見たりとか、それなりにキャラの掘り下げはあるものの、そもそも主要登場人物が主人公と友人の2人しか居ないうえに、シャチの襲撃シーンも物凄く少ないので全体的にどうにもテンポが悪くて退屈なんですよ。


 というか、お話を盛り上げるために中盤で唐突に明かされる『衝撃の事実』が、あまりに唐突過ぎて『えっ、どういう事、実は今のも夢だったとか?』と、真剣に疑いそうになったのは自分だけですかね?


 ラストも物凄くアッサリしてて、なんの盛り上がりも無いまま終わる感じで物足りなかったですし、『もうちょっと「シャチ」の特徴を活かすようなお話に出来なかったの?』という疑問しか湧いてこないような映画でしたよ。

 


 総評としては、なんというか『微妙な出来で盛り上がりに欠ける生物パニック映画』って感じですね。


 この界隈では珍しい『シャチを題材とした生物パニック映画』ではあるのですが、正直なところ『シャチを使う意味なくない?』という感じの内容で、シャチである事に期待していた場合は物足りなさが残る内容という印象。


 純粋に『生物パニック映画』としてもそこまで面白い内容では無いので、『どうしてもシャチ映画が観たい!!』という欲求でも無ければ、普通にスルーしてしまっても問題の無い作品という感じでしたよ…

 

映画感想:「血まみれ!ぴょんぴょんフェスティバル」(40点/モンスター)

■■■「血まみれ!ぴょんぴょんフェスティバル」■■■
(40点/モンスター)


 イースター(復活祭)のお祭りの迫るウォルバーグという田舎町で、原因不明の連続変死事件が発生する。


 1週間前から行方不明となっている夫のランスの事を心配するジーニーは、オカルトマニアの変人であるサムから『150年前に町を襲ったジャカロープが再び出現して、町の人々を襲っているのだ』という奇妙な話を聞かされる。


 最初はサムの話を信じていなかったジーニーだったが、実際に凶暴化したウサギの襲撃を受けた事からジャカロープについて調査を開始。


 町の住人がジャカロープの呪いによって『ジャカロープ人間』に変身しているらしいという事を突き止めるが、町ではイースターのお祭りが開催され、まさにジャカロープの魔の手が迫ろうとしていたのだった…

 


 UMAであるジャッカロープが復活祭の田舎町に出現して、人間たちを血祭りにあげる…という、コメディタッチのモンスターホラー映画。


 創作の題材としての『殺人ウサギ』は、モンティパイソンを代表としたコメディやらの題材として割と良く知られている印象なのですが、本作は『角の生えたウサギ』型のUMAである『ジャッカロープ』を題材としたという、なかなか珍しいモンスターホラー映画ですね。


 まあ、元ネタのUMAである『ジャッカロープ』自体が『ウサギに角が生えてるから何だって言うんだよ?』みたいな存在ではあるので、映画としては扱いにくいUMAだと思うのですが、本作では『ジャッカロープの呪いで「狼人間」ならぬ「ジャッカロープ人間」になった怪人が、凶暴化したウサギを操ったり自分で人間を襲ったりして殺害していく』という感じの展開。


 ぶっちゃけ『ジャッカロープを題材とするために設定を良く考えたな』と感心しつつも、『ジャッカロープ要素としてはちょっと弱くない?』って気もする感じの、なんとも複雑な気分になる設定という印象。


 お話としては『狼男映画』のテンプレート的なパターンと同様に、『誰がジャッカロープ人間か?』を探っていくみたいな感じでお話が展開していくのですが、基本的にコメディのため町の住人の全員がクセの強い変人ぞろい。


 登場人物の全員が『クセの強い変人』ばかりで話が通じないうえに性格が破綻しているせいで、コメディ中心のストーリーパートになると面白い以上に観ていて物凄くイライラさせられてしまうのは困りもの。


 ぶっちゃけ登場人物が『全員が嫌いになるようなキャラ』なせいで、誰の正体が怪物だろうが誰が死のうが一切気にならないですし、緊張感も感じられないうえに特に笑えもしないので、正直観てて辛かったです。


 まあでも全体的にお話のテンポは良いですし、モンスターの出番とかは意外と多くて、普段は『可愛いウサギちゃん(実写)』が凶暴化すると『恐ろしい面相(ぬいぐるみ)』に変貌するというのも、バカっぽくてちょっと楽しいです。


 ジャッカロープ人間も意外と残虐ファイトで楽しませてくれるのですが、この構成なら『もうちょっとジャッカロープ人間と主人公たちのガチのファイト』みたいなシーンが多くても良かった気がしますよ。(ラストバトルだけは無駄にカッコ良くて笑えるのは良いんですが…)


 あと100分程度の映画なのに、最後のスタッフロールが無駄に10分弱あるのはやめていただきたいです。(笑)

 


 総評としましては、色々な意味で『微妙な出来のコメディホラー映画』って感じですね。


 せめてコメディ部分がもうちょっと面白いか、逆にホラー部分がもうちょっと気合が入ってれば、それなりに楽しい映画になったんじゃないかと思うのですが、何と言うかどっちにも物足りない印象。


 タイトルからしていかにも『ネタ映画』ですので、ネタ映画として楽しむ目的で観るのであれば止める事はしませんが、どうにもパンチが弱い内容ですので、その辺も踏まえて『お好みで』って感じでしょうか?

 

映画感想:「サトウキビは知っている」(55点/オカルト)

■■■「サトウキビは知っている」■■■
(55点/オカルト)


 2003年、インドネシアの東ジャワ州。
 ファディルらの若者たちは、広大なサトウキビ畑に囲まれた製糖工場に季節労働者として出稼ぎに訪れる事となる。


 寮も完備された巨大工場で働く彼らだったが、この工場には夜の9時以降には決して寮から外に出てはならないという奇妙なルールがあり、実は遡る事7年前、この工場の倉庫で火災が発生し多くの工員たちが命を落とす事故があり、それ以降、夜になると『焼け死んだ工員たちの霊がさまよい歩く』という、恐ろしいウワサが流れていたのだった。


 そんなある日、若者たちが深夜に出歩き禁忌を破った事を切っ掛けに、工場では次々と不審な事故や奇妙な現象が発生するようになっていき…

 


 巨大な古びた製糖工場を舞台に、禁忌を破った若者たちが恐ろしい呪いにさらされる事となる…という、オカルトサスペンス映画。


 割と良質なオカルト映画を作る事で知られるインドネシア製のオカルトホラー映画の新作で、本作も他の作品と同様になかなか良い雰囲気のオカルトホラー映画となっています。


 お話としては『とある巨大な製糖工場に出稼ぎの若者たちがやってくるんだけど、実はその場所は深夜になると事故で死んだ工員たちの霊が徘徊すると言われる恐ろしい噂のある場所で、とある若者が禁忌を破ったことを契機として異常な現象が起こるようになっていき…』みたいな感じの展開。


 まず『巨大で古びた工場』やら『鬱蒼とした広大なサトウキビ畑』の雰囲気が非常に良くて、ロケーションとしてなかなか見応えがあるのが良い味を出しているのに加えて、序盤から霊たちも出し惜しみ無くあちこちに登場。


 ところどころで描かれる『土着信仰の儀式』みたいなのも不気味ですし、舞台の雰囲気やら設定やら霊の演出が全体的に『湿度高め』な感じで、いかにもアジアホラー的なテイストでシッカリと怖がらせてくれるのは良い感じです。


 単なる『工場の火事で亡くなった人達の霊』が題材の作品なのかと思いきや、実はこの場所はそれだけではない『いわくつきの場所』で、お話が進むにつれて徐々にその秘密が明らかになっていく…という構成も、なかなか凝っていて悪くありません。


 ただ、オカルト映画としては133分と尺が長めで、尺の長さに比例してか全体的にストーリーがゴチャゴチャしすぎなのは困りもの。
 謎解きパート的な部分が無駄に長くて、その割には中身の方はたいした事のない内容なせいもあって、ちょっと間延びした印象を受けてしまいましたよ…


 また、引っ張った割にはオチも妙にアッサリしてますし、パッケージにも描かれている『巨大な魔神』みたいなのも出番が少なくて、どうにも物足りない感じ…
 全体的に、もうちょっとストーリーはシンプルで良いので『山場となるようなシーンが欲しかった』というのが正直な感想かなぁ?

 


 総評としましては、色々と不満はあるものの『そこそこ良く出来たインドネシア製のオカルトホラー映画』って感じですね。


 演出やら雰囲気づくりやら悪くない部分も多いのですが、やや冗長な印象があって盛り上がりに欠ける感じになってしまっているのが、ちょっと残念なところ…


 ともあれアジア系のホラーのテイストが好きな人であれば、割と刺さる部分の多い作品だと思いますので、雰囲気やらが気になるようであればチェックしておいても良い感じの一本だと思いますよ。

 

映画感想:「プリティ・リーサル」(65点/アクション:結構オススメ)

■■■「プリティ・リーサル」■■■
(65点/アクション:結構オススメ)


 LAのバレエチームに所属するボーンズら5人の少女たちは、引率の女性教師とともにバレエ・ガラに出演するためにブダペストへと向かう事となる。


 しかしバスで旅行をしていたところ、森の中でバスが故障。
 徒歩で隣町に向かおうとするが、折からの大雨に遭遇した事から、テレモク・ホテルという携帯の電波も通じないような辺鄙な古びたホテルへと非難する事となる。


 胡散臭いホテルの様子に不気味なものを感じつつも、支配人のデボラと名乗るオーナーに車を呼んでもらい到着まで待つ事となるが、実はホテルは恐ろしいギャングのアジトで、秘密に気づいた教師が殺されたうえに少女たちはギャングたちによって拘禁されてしまう事となる。


 しかし、ギャング達の隙を突いてなんとか拘禁を逃れた彼女たちは、バレエで鍛えた運動神経を武器にギャングたちに戦いを挑み、ホテルから脱出しようとするが…

 


 森の奥の怪しげなホテルでギャングたちに拘禁されたバレリーナの少女たちが、バレエで鍛えた身体能力を武器にギャングたちに戦いを挑む…という、サスペンス風味のバイオレンスアクション映画。


 お話としては『とあるバレリーナの5人の少女が、欧州の森の中で古びたホテルに迷い込んだところ、実はそこはギャングのアジトで秘密を知った事から命を狙われる事となってしまい…』という感じのストーリー。


 最近ちょっと流行っている『嘗めてた相手が実はとんでもない戦闘マシーンでした』というジャンルのバレリーナ版みたいな感じの内容で、サスペンスというよりはかなりアクション要素が強めで、それに加えて割とバイオレンス要素も強めな内容のお話ですね。


 ストーリーは割と単純明快な内容で『ヤバいギャングたちに掴まった少女たちが、ギャングとバトルを繰り広げていく』というだけの、いかにもB級っぽさを感じるながらも直球ストレートな展開。


 ただ現実的な問題として、『いくら運動神経が良いといってもバレリーナの少女たちが屈強なギャングの集団を相手に勝てるのか?』という疑問は湧くのですが、とにかくアクションシーンの見せ方が非常に上手くて、細かい疑問をそのカッコ良さとイキオイで誤魔化してくれるのが良く出来ています。


 バレエのモーションでとんでもない方向からケリを入れたり、高速スピンしながらナイフをブンブン振り回して戦うのが矢鱈とカッコ良いですし、特に終盤の『5人でバレエのフォーメーションを組んでギャングの集団と戦うシーン』はマジで馬鹿カッコ良すぎて痺れるレベル。


 5人の少女たちのキャラも良く立っており、最初は中違いしつつギスギスしているメンバーが終盤では団結力を発揮して危機に立ち向かって行くという展開も、スポ根ものっぽくてなかなか熱いです。


 ストーリーの組み立てもなかなか上手くて、サスペンスの盛り上げ方も良く出来ていて序盤からあまり退屈しないですし、主人公5人に加えて悪役たちもキチンとキャラが立っており、終盤の展開もなかなか予想外で楽しませてくれます。


 ラストの『ホントにそれで良いんか?』みたいなオチの落としどころも上手いですし、色々な意味で見どころが多く予想以上に楽しめる作品でしたよ。

 


 総評としましては、B級テイスト強めながらも『なかなか良く出来たバイオレンスアクション映画』という感じ。


 『バレリーナの少女たちが運動神経と根性でとんでもない戦闘マシーンと化す』という馬鹿っぽい設定が気になるようであれば、その欲求は十分に満たせられる作品という印象でしたよ。


 Amazonプライムの会員であれば無料で観れる作品ですので、設定やらストーリーやらが気になるようであれば、とりあえずチェックしておいても損は無い一本だと思いますよ。

 

映画感想:「俺たちのアナコンダ」(55点/生物パニック)

■■■「俺たちのアナコンダ」■■■
(55点/生物パニック)


 ホラーマニアで幼馴染みのダグとグリフは、子どもの頃から大好きだった映画「アナコンダ」のリメイクを製作する事を夢見ていた。


 40代を迎えたある日、偶然にもそのチャンスを手に入れた二人は、夢をかなえるために友人たちと共にアマゾンに向かい映画撮影を行う事となる。


 しかしドタバタ続きで撮影は難航し、更には最中の事故で借りていたアナコンダが死んでしまった事から困惑する彼らだったが、そんな矢先に彼らの前に本物の巨大アナコンダが出現。


 映画の撮影は、一転して命がけのサバイバルへと突入していくのだった…

 


 映画「アナコンダ」のリメイクを作ろうとアマゾンに赴いた映画マニアの主人公たちが、本物の巨大アナコンダに襲われる…という、コメディタッチの生物パニック映画。


 「アナコンダ」シリーズと言えば割と何作か続編が作られているものの、1作目以外は微妙な出来のものが多くて、やや終わってしまったシリーズという印象を受ける作品ですが、今回は続編というよりも『ソニーピクチャーズによるセルフパロディ的な作品』となっているようです。


 映画の内容に関してですが、ジャック・ブラックが主演という事でなんとなく方向性の予想は付くと思いますが、基本的にはコメディ要素が強めの作品という感じ。


 お話としては『夢を失った映画マニア(ホラーマニア)の親友2人が、偶然にも「アナコンダ」のリメイクの権利を手に入れた事から、諦めていた夢を叶えるためにアマゾンへと映画撮影に向かうが、撮影中に本物の巨大アナコンダが出現してしまい…』といった感じのストーリー。


 一応は「アナコンダ」のパロディとして『生物パニック映画』の区分にはなっているけど、ストーリー的には人間ドラマとかコメディドラマの要素が強めの印象です。


 主人公をはじめとしたクセ強めな登場人物たちがドタバタを繰り広げながらも、『かつて諦めた夢を実現するために奮起していく』という感じの展開は、笑えるシーンもありつつグッと来るエモいシーンもあったりして、素人映画製作者たちの奮闘を描いたドタバタコメディとしてはなかなか良く出来ています。


 ただコメディ映画としては面白いのですが、生物パニック映画として見るとどうなのかと言われると、正直言って微妙な感じ…


 何が微妙って、とにかく主役である筈のアナコンダの出番が少ないんですよね。


 尺が100分程の映画なのに、アナコンダがマトモに登場するのは50分経過した辺りで、登場した後もそこまで出番が無くてどうにも影が薄め。


 前半は、ほとんどが『映画撮影のドタバタ』を描いたコメディシーンばかりですし、後半で『金の違法採掘者』とかが登場してクライムサスペンスっぽい展開が絡んで来るので、『コイツらが食われる要員なのかな?』と思いきや、食われるシーンとかはほとんど描かれなくて(一応、アナコンダに殺される頭数にはなってる)、『こいつら出す必然性あった?』とツッコミを入れたくなるレベル。


 終盤は、意外な人物が登場したりしてなかなか熱い展開に突入したりもするのですが、中盤から後半にかけてのグテグテ感が強くて、ぶっちゃけ『もっと普通にアナコンダの襲撃シーンを描いて欲しかった』というのが正直なところ。


 悪くない映画ではあるのですが、この映画の監督は『B級映画製作者のドタバタを描いたコメディタッチの人間ドラマ』が撮りたかったのであって、「アナコンダ」の事はそこまで好きじゃないのかな?と訝しく感じてしまうような作品でしたよ。

 


 総評としましては、不満点は大いにあるものの、そこそこ楽しめるレベルの『生物パニック映画風味の映画製作系コメディ映画』って感じですね。


 ジャック・ブラックのキャラも相変わらず良い味を出しており、人間ドラマやらコメディ要素は面白いのですが、生物パニック映画や「アナコンダ」のパロディとして観た場合はどうにも物足りない作品というのが正直なところ。


 設定やらが気になるようであれば、とりあえず観ておいても損は無いレベルの一本ではあるのですが、「アナコンダ」シリーズの新作を期待して観た場合は肩透かしを喰らわされるような内容ですので、その辺は要注意かもしれませんよ…

 

映画感想:「イモータルコンバット」(35点/アクション)

■■■「イモータルコンバット」■■■
(35点/アクション)


 モラルの衰退した近未来。
 人々が熱狂するエンタテインメント番組である『クリムゾン・ハボック』では、『実在する歴史上の人物をタイムマシンによって召喚し、バトルロイヤル形式で戦わせる』という恐ろしいデスゲームが開催されていた。


 ジャンヌ・ダルク、クレオパトラ、チンギス・カン、織田信長…といった、集められた9名の歴史上の英雄たちは、生き残って『自分たちの時代に戻ること』を条件にバトルフィールドに送り込まれ、戦いを開始する事となる。


 しかし、番組主催者の行動に不審なものを感じたジャンヌは、同じように主催者に疑問を持つ信長らと同盟を組み、『戦わずに元の時代に戻る方法』を探ろうとするが…

 


 未来のTV番組で殺し合いをするためにタイムマシンで召喚された歴史上の英雄たちが命がけのバトルを繰り広げる…という、SFアクション映画。


 「イモータルコンバット」という、余りにも狙い過ぎたパクリタイトルですが、『どうせ勝手に「モータルコンバット」っぽい邦題を付けただけのなんちゃってパクリ映画なんでしょ?』と思いきや、原題からして「IMMORTAL COMBAT」でパクリ&便乗作品でお馴染みのASYLUMの新作の『ガチもののヤバいパクリ映画』でした。(笑)


 といってもパクリなのはタイトルだけで実際の中身の方は「モータルコンバット」的な要素は無くて、『歴史上の英雄を召喚して戦わせる』というどちらかというと「Fate」シリーズの『聖杯戦争』のような設定のストーリー。


 ただ英霊たちが謎の超パワーで異能バトルを繰り広げる『聖杯戦争』と異なり、本作では呼び出された英雄たちは特殊な能力とかは与えられずに普通に生身で戦うので、ジャンヌ=ダルクや信長はともかく『クレオパトラなんかどうにもならんやろ?』と思いきや、作中でもツッコミを入れられてて、結局武力ではなく知略で戦っていました。


 あと、『歴史上の英雄をタイムマシンで連れて来たら、歴史が変わってタイムパラドックスが発生するんじゃ?』と思いきや、最初に『歴史が変わる事は無い(何で変わらないかの説明はなし)』と釘を刺されており、こういう『クソ設定』のB級映画を作り慣れてる感があって、逆に微妙にイラっとさせられます。(笑)


 映画の内容は『歴史上の英雄を使ったバトロワデスゲームもの』なのですが、『歴史上の英雄』がどのキャラなのかは見た瞬間に分かる程度にはイメージに合った俳優を連れてきているのは、まあまあ悪くない印象。


 ストーリーも、単純な『血で血を洗うバトロワ展開』になるのかと思いきや、『血気盛んな脳筋バトル組』と『現状を戦わずに切り抜けようとする理知派組』に別れてお話が展開していったりと、割とキチンとストーリーがある内容になっています。


 ただ、英雄たちの戦う場所が単なる『普通の森の中』だったり、特撮やアクションも矢鱈と地味だったりして、裏を返せば『派手なバトル展開を作る予算が無かったんだろうな…』という台所事情が感じられて、ちょっと悲しくなってしまいます。(笑)


 また、知性派チームと脳筋チームでお話が展開していくのは良いのですが、ストーリーが全体的にとっ散らかっていて、特に終盤の展開はグテグテ具合が酷すぎて、マトモに観ていられないレベルなのは困りもの。


 というか、途中から英雄同士の対決とかどうでも良い感じの無茶苦茶な展開に突入してしまうのは、作品の主題としていかがなものなのかと…


 あと、未来のバラエティ番組らしく『バラエティの司会による解説シーン』やら『怪しげな未来製品のCM』といったパロディ要素もあるのですが、こちらもあまり面白くなくて、全体的に『センスの無さ』が感じられてしまうのが辛いところ。


 唐突過ぎる終盤の展開やら、微妙に続編を狙ったんだか何だか良く分からないオチも意味不明ですし、どうにもイマイチ感の残る作品でしたよ…


 ちなみに余談ですが、各英雄のキャラとしてチンギス・カンとかは予想どおりに脳筋キャラなのですが、本作の織田信長はかなり知性派のクール系キャラとして描かれており、何かと『戦闘狂』的なイメージで描かれる日本とはイメージが違うんだな…と妙な関心をしてしまいました。


 あとどうでもいいですが、未来のTV番組の司会者の人、『あなた「龍が如く」に出てた人(というか真島さん)ですよね?』とツッコミを入れたくなったのは自分だけですか?(笑)(コスチュームのデザインとか意識してそうな気がする…)

 


 総評としましては、アクションもパロディ要素も全てにおいて『微妙な出来の低予算SFアクション映画』って感じの作品ですね。


 アイデアやコンセプトは悪くないのですが、内容については典型的な『ダメな方のASYLUM作品』って感じですので、正直言ってあまりオススメ出来るようなお話ではありません。


 ネタ映画としてもパンチが弱いので、余程の変な設定の映画が好きかクソ映画マニアとかでも無ければ、普通にスルーしておいても問題のない一本かと思いますよ…

 

映画感想:「ミューテーション MUTATION」(50点/モンスター)

■■■「ミューテーション MUTATION」■■■
(50点/モンスター)


 高リスクの鉱物採集の任務を終えて地球へ帰還しようとしていた鉱物採集船の蒼穹号は、帰還の直前に研究船である創世記号からの遭難信号を受して、その現場へと向かう事となる。


 しかし現場に到着したところ創世記号は既に爆散しており、漂流していた宇宙船の脱出ポッドから生物学者のリン博士と研究員のアンジーのみが救出される。


 一等航海士のルイは、彼らの宇宙船で何が起こったのか原因の調査を開始するが、そこでは『他の生物の身体を乗っ取る恐るべき宇宙生物』の研究が行われていた事が判明し…

 


 謎の事故で爆散した宇宙船の脱出ボッドから生存者を救出したところ、とんでもない化物が宇宙船に侵入してしまいました…という感じの、中国製SFモンスターホラー映画。


 お話としては『謎の事故で爆散した脱出ポッドに乗った宇宙船の生存者を助けたところ、実はその宇宙船では恐ろしい未知の寄生生物の生物実験を行っていた事が判明。更には彼らの宇宙船にも未知の寄生生物が侵入してしまい…』という感じの、色々と手垢のついたような設定のSFモンスターホラー映画ですね。


 科学者の暴走で危険な生物が船内に侵入してしまったり、不用意だったり身勝手だったりする船員の行動で仲間が危機に晒されたり、イチャイチャする若者たちが真っ先に怪物に襲われたり(笑)…と、設定だけでなくストーリーも物凄いコテコテな展開の連続なのですが、まあ逆にお約束の展開過ぎて可も不可も無いレベルでは楽しめる内容という印象。


 コテコテすぎるストーリーながらも、セットやら特撮やらの完成度はそこそこ高くて、B級でああるものの映像的には十分に楽しめるレベルに仕上がっているのは悪くありません。


 モンスターも序盤はやや出し惜しみ感がありますが、後半はかなり出番が多くてアクションシーンも豊富ですし、モンスターの暴れるシーンとしてはまあまあ見応えがあるのは良い感じ。


 ただモンスターの暴れっぷりは悪くないものの、モンスターのデザインが仮面ライダーのザコ怪人やら海外ゲームにザコのミュータント悪魔みたいな面白味のないデザインで、ビジュアル的にあまり魅力を感じられないのは残念なところかなぁ?


 あと、色々と『コテコテ要素』を詰め込むのは良いのですが、終盤はやや『詰め込み過ぎた』感があって、どうにもグテグテ感が強いのは困りもの。


 終盤に登場する『矢鱈と強い人型ドローン』とか、『そんなのがあるなら最初から使っておけよ』って感じですし、エアロックを閉じないまま船倉を爆破して主人公が勝手にピンチに陥るという展開も、何がやりたいのか訳が分からなくて意味不明。


 ラストのちょっとした『どんでん返し』っぽい展開やら『お涙頂戴』的な自己犠牲展開もちょっと蛇足感が強いですし、全体的にもうちょっとスッキリとまとめた方が良かった気がしますよ…
 (つか、太陽って地球からそんなに気軽に行ける距離じゃないだろ?)

 


 総評としましては、『可も不可も無い感じのB級SFモンスターホラー映画』って感じですね。


 コテコテに次ぐコテコテって感じの内容でそこまで悪くはないのですが、逆に本作ならではというような良い部分もあまり見当たらないため、どうにも印象に残らない作品でしたよ。


 気になるようであれば観るのを止める事は無いですが、敢えて推す程の内容でも無いので、この手のジャンルが好きならば『お好みで』って感じの一本でしょうか?