NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「エイリアンVSジョーズ」(3点/モンスター)

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■■■「エイリアンVSジョーズ」■■■
(3点/モンスター)


 アメリカの南カリフォルニアの海岸で、バラバラになったダイバーの死体が打ち上げられる。
 警察は、地元でウワサされる『Uボートの財宝』を狙うダイバーがサメに襲われたものと考えるが、その死体の傷口にサメの仕業とは思えない奇妙な焼け焦げたような跡を発見。


 その頃、遥か宇宙の彼方からUFOで宇宙人が来襲。
 サメが人間を襲う現場を目撃した彼らは、サメを洗脳して人間を襲うための兵器として利用できなかと画策しサメの洗脳を目論む。


 時を同じくして死体の発見者でもある精神科医のケイは、近隣の患者の間で『宇宙人とコンタクトした』という証言が異常に増えている事を知り、実際に宇宙人が地球に訪れているのではないかと疑いを抱くようになるが…

 


 サメを操って地球を侵略しようとする宇宙人と人類とサメの三つ巴の戦いを描いた、モンスターパニック映画。


 「フランケンジョーズ「ランドシャーク/丘ジョーズの逆襲」を手掛けた、Z級のトホホなクソ映画で名を知られるマーク・ポロニア監督による新作のサメ映画です。(といっても作られた時期的には旧作?)


 なんというかコレは、いつも酷い作品を撮る事で有名なポロニア監督ですが、同監督の酷い作品群を以てしても『抜群に酷い』としか言いようが無いような作品ですね。


 何が酷いって、まあとにかく内容がダルい事。


 マーク・ポロニア監督の作品って、酷い特撮映像を隠そうともせず恥ずかしげもなく全面に押し出して、かつ『物凄い分かりやすい脚本』のお陰で、『酷い出来なんだけど無駄にテンポが良い』って辺りが持ち味だったと思うのですが、本作はとにかくテンポが悪いんですよ。


 本作は『サメ映画』と言いつつも、タイトルにもあるとおりに宇宙人も登場し、どちらかというと『宇宙人が主役』みたいな扱いなのですが、宇宙人の侵略が無駄にサスペンスタッチで描かれているため、全体的に展開がちょっと遅め。


 更に、宇宙人だけならともかく『沈没したUボートの財宝を狙う無法者』みたいな連中も登場してサスペンス的な展開に絡んでくるのですが、これらのお話が非常にダラダラしてるうえに意味不明すぎて、本筋となるサメの部分がなかなか前に進まなくてイライラさせられます。


 サスペンス要素にしても、侵略SFっぽいノリの割には『宇宙人が結局なにがやりたいのか釈然としないせい』うえに肝心のサメの出番も少ないせいで、とにかく観ていてひたすらダルい


 ポロニア監督の作品って、お馬鹿ながらも直球ストレートな雰囲気の作風だから『酷い出来でも笑って楽しめた』みたいなノリだったのに、テンポが悪くて笑える部分が大幅にオミットされてしまった本作は、ホントに『もう結果だけ教えろ!』というメーカーのキャッチコピーが全てを現している映画という印象。


 ちなみに、主体が宇宙人であっても特撮やらがトホホな出来という部分は変わらず、色々とツッコミどころは満載ですのでツッコミ映画としては楽しめなくはないのですが…

 『宇宙人』は『サメ』や『モンスター』に比べると『被り物でもそれっぽく見れてしまう』せいで、特撮の酷さが目立ちにくくて『逆にインパクトが弱くなってしまっている』という、良く分からない意味でのマイナス要素になってしまっているのは困りものでした。(笑)


 マーク・ポロニア監督には、今後もZ級映画を撮る際には『視聴者から求められる要素』を正しく理解して、もっと尖った分かりやすいクソ映画を撮るように心がけていただきたいものですよ…

 


 総評としましては、いつも以上に『とにかく酷い出来のZ級モンスターホラー映画』という感じの作品ですね。


 この監督の新作を敢えて観ようとするような人に、『オススメ』も『オススメしない』も無いと思うのですが、今までの他の作品を楽しめた人であっても、ちょっと微妙な評価を付けざるを得ない作品というのが正直なところかなぁ?


 ネタ映画としても弱い内容ですので、Z級映画好きだとしても『よほどの物好き以外はスルーしてしまっても問題のない一本』かもしれませんよ…

 

 

 

 

 

■■■「アオラレ」■■■
(60点/サスペンス)

 不景気や情勢の不安から人々のストレスが増加し、煽り運転危険運転が問題となりつつあるアメリカ。

 美容師のレイチェルは、息子を学校へと送ろうと車で家を出るが大渋滞に巻き込まれて仕事にも遅刻し、大切な贔屓の顧客も失ってしまう。

 彼女は事態に狼狽しつつも渋滞を逃れるために下道に入るが、そんな矢先に信号待ちで青になっても発信しないトラックに遭遇。
 イラついた余り、前の車をクラクションを鳴らしながら乱暴に追い抜いてしまう。

 しかし更なる渋滞で追い抜いた男に追いつかれた彼女は、男から『運転マナーがなっていない』と指摘されて口論になりつつもいったんその場を離れるが、給油のために立ち寄ったガソリンスタンドで男のトラックが彼女を追跡して来ている事に気づき…


 ある女性が車に追い抜きをかけたところ、乗っていた男が思いがけずにストーカーの殺人鬼で執拗に追跡されて命を狙われる事になる…という、サスペンススリラー映画。

 「アオラレ」ってタイトルを聞くと、なんか「アオハル」的な青春映画っぽいものを連想してしまいますが、こちらの方は青春要素とかは一切ない『煽り運転』を題材としたスリラー映画となっています。

 お話としては『とある女性が信号待ちの車に無理な追い抜きを仕掛けたところ、車に乗っていた男が実は狂気の殺人鬼で執拗に付きまとわれて命を狙われることになっていく』みたいな感じの展開。

 日本でも、最近は『煽り運転』による事故とかが各所で問題になっていますが、こんな映画が作られる辺りからして、同じような問題は日本以外でも取り上げられているという感じでしょうか?(まあプロットとしては、スピルバーグの「激突!」なんかも同じテーマなので、割と使い古されたネタではあるのですが…)

 しかし「アオラレ」というタイトルを聞いて、『煽り運転のみを題材にして90分も尺がもつんだろうか?』と思いつつ鑑賞したのですが…

 実際の中身の方は『煽り運転ネタ』は2割程度で、『主人公がスマホを殺人鬼に奪われて、自分や周囲の人間が殺人鬼から狙われるのを防ぐために奔走する』みたいなのがメインのストーリーとなっており、どちらかというと『殺人ストーカーものスリラー映画』っぽいノリの作品という感じです。

 事件の契機となる『煽り運転』を切っ掛けとして、お話全体が非常に目ぐるましくジェットコースターのようにハイテンションで進行していくのが特徴で、内容的にはとにかくテンポの速いサスペンススリラー映画という印象。

 ラッセル・クロウが怪演するストーカー殺人鬼も、メチャクチャにパワフル&不気味でインパクトがあり、『こいつが本気で殺しに来たら、そりゃ勝てないよな…』という説得力がありますし、この手の映画でありがちな『完全に動機不明の殺人鬼』じゃなくて『殺人鬼が主人公を執拗に狙う理由』もそれなりに納得できる形で描かれているのは好印象。

 また、タイトルにもなっている『煽り運転』の要素は、そこまで多くないながらも、上手い具合にカーチェイス的なシーンとしてお話の中に組み込まれており、お話にアクション映画的なスピード感を出すのに成功しているのも良い感じです。

 ただ、殺人鬼の暴れ回るシーンはボリューム的に少し物足りなさがあったので、欲を言えば『殺人鬼にはもうちょっと大暴れして欲しかったかな?』というのと、ラストはちょっとアッサリしすぎな感じだったので『もうちょっと分かりやすいテーマ性とかがあった方が良かったかも?』というのが気になったところかなぁ…


 総評としましては、『なかなか良く出来たジェットコースター的ハイテンションスリラー映画』って感じの作品ですね。

 「アオラレ」という題材が気になる人やら、ハイテンポなストーカー殺人鬼的なノリの作品が好きな人であれば観ておいて損は無いかも?

 強く推すかと言われると悩ましいところですが、普通にテンポも良くて面白い内容ですので、気になる人はチェックしておいても損は無い一本だと思いますよ。

 

映画感想:「アオラレ」(60点/サスペンス)

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■■■「アオラレ」■■■
(60点/サスペンス)


 不景気や情勢の不安から人々のストレスが増加し、煽り運転危険運転が問題となりつつあるアメリカ。


 美容師のレイチェルは、息子を学校へと送ろうと車で家を出るが大渋滞に巻き込まれて仕事にも遅刻し、大切な贔屓の顧客も失ってしまう。


 彼女は事態に狼狽しつつも渋滞を逃れるために下道に入るが、そんな矢先に信号待ちで青になっても発信しないトラックに遭遇。
 イラついた余り、前の車をクラクションを鳴らしながら乱暴に追い抜いてしまう。


 しかし更なる渋滞で追い抜いた男に追いつかれた彼女は、男から『運転マナーがなっていない』と指摘されて口論になりつつもいったんその場を離れるが、給油のために立ち寄ったガソリンスタンドで男のトラックが彼女を追跡して来ている事に気づき…

 


 ある女性が車に追い抜きをかけたところ、乗っていた男が思いがけずにストーカーの殺人鬼で執拗に追跡されて命を狙われる事になる…という、サスペンススリラー映画。


 「アオラレ」ってタイトルを聞くと、なんか「アオハル」的な青春映画っぽいものを連想してしまいますが、こちらの方は青春要素とかは一切ない『煽り運転』を題材としたスリラー映画となっています。


 お話としては『とある女性が信号待ちの車に無理な追い抜きを仕掛けたところ、車に乗っていた男が実は狂気の殺人鬼で執拗に付きまとわれて命を狙われることになっていく』みたいな感じの展開。


 日本でも、最近は煽り運転』による事故とかが各所で問題になっていますが、こんな映画が作られる辺りからして、同じような問題は日本以外でも取り上げられているという感じでしょうか?(まあプロットとしては、スピルバーグの「激突!」なんかも同じテーマなので、割と使い古されたネタではあるのですが…)


 しかし「アオラレ」というタイトルを聞いて、煽り運転のみを題材にして90分も尺がもつんだろうか?』と思いつつ鑑賞したのですが…


 実際の中身の方は煽り運転ネタ』は2割程度で、『主人公がスマホを殺人鬼に奪われて、自分や周囲の人間が殺人鬼から狙われるのを防ぐために奔走する』みたいなのがメインのストーリーとなっており、どちらかというと『殺人ストーカーものスリラー映画』っぽいノリの作品という感じです。


 事件の契機となる『煽り運転』を切っ掛けとして、お話全体が非常に目ぐるましくジェットコースターのようにハイテンションで進行していくのが特徴で、内容的にはとにかくテンポの速いサスペンススリラー映画という印象。


 ラッセル・クロウが怪演するストーカー殺人鬼も、メチャクチャにパワフル&不気味インパクトがあり、『こいつが本気で殺しに来たら、そりゃ勝てないよな…』という説得力がありますし、この手の映画でありがちな『完全に動機不明の殺人鬼』じゃなくて『殺人鬼が主人公を執拗に狙う理由』もそれなりに納得できる形で描かれているのは好印象。


 また、タイトルにもなっている煽り運転』の要素は、そこまで多くないながらも、上手い具合にカーチェイス的なシーンとしてお話の中に組み込まれており、お話にアクション映画的なスピード感を出すのに成功しているのも良い感じです。


 ただ、殺人鬼の暴れ回るシーンはボリューム的に少し物足りなさがあったので、欲を言えば『殺人鬼にはもうちょっと大暴れして欲しかったかな?』というのと、ラストはちょっとアッサリしすぎな感じだったので『もうちょっと分かりやすいテーマ性とかがあった方が良かったかも?』というのが気になったところかなぁ…

 


 総評としましては、『なかなか良く出来たジェットコースター的ハイテンションスリラー映画』って感じの作品ですね。


 「アオラレ」という題材が気になる人やら、ハイテンポなストーカー殺人鬼的なノリの作品が好きな人であれば観ておいて損は無いかも?


 強く推すかと言われると悩ましいところですが、普通にテンポも良くて面白い内容ですので、気になる人はチェックしておいても損は無い一本だと思いますよ。

 

映画感想:「カムバック・トゥ・ハリウッド!!」(60点/コメディ)

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■■■「カムバック・トゥ・ハリウッド!!」■■■
(60点/コメディ)


 1974年のハリウッド。
 B級映画プロデューサーであるマックスは、社運をかけて製作した映画の「尼さんは殺し屋」が大コケし、その多額の借金から彼の会社であるミラクル映画社は存続の危機を迎えていた。


 更には、借金の相手であるギャングのボス・レジーから、『借金の35万ドルをすぐに返さないと殺す』と脅迫された彼は、かつての弟子で今は売れっ子プロデューサーとなったジミーに金を無心するも交渉は決裂。


 そんな折、偶然にも人気スター俳優の事故死の現場に遭遇し『撮影中の事故で俳優が無くなれば多額の保険金が貰える』と気づいた彼は、往年の西部劇スターであるデューク・モンタナを老人ホームから引っ張り出し、保険金を得るために撮影中の『事故』で殺害を企てるが…

 


 売れない映画プロデューサーが保険金で借金返済するためにロートル俳優を撮影中の事故に見せかけて殺害しようとするが、その企みが思いがけない事態へと発展していき…という感じの、コメディ風味のサスペンス映画。


 ロバート・デ・ニーロトミー・リー・ジョーンズモーガン・フリーマンといった超大物のシルバー俳優たちが出演した事で話題となった作品ですが、流石にベテランが揃っているだけあって俳優陣は個性の光る良い仕事をしています。


 お話としては、『B級映画専門の売れない映画プロデューサーが、ギャングからの借金返済のために過去のスター俳優を『撮影中の事故』で殺害して保険金を得ようとするも、彼の目論見は次々と失敗してしまい…』みたいな感じのストーリー。


 ストーリー的には、『映画への夢を諦めきれない老人たちが、ドタバタを繰り広げつつも夢を叶えていく』みたいな、いわゆるステレオタイプのコメディ系サクセスストーリーという感じの内容ですね。


 『主人公が悪だくみをして、ロートル俳優を不慮の事故で死なせようとするするんだけど、企みがことごとく裏目に出て逆に映画の完成度が上がっていく』という展開は、あまりにもお約束ながらもなかなか楽しく見れる感じ。


 また、夢を失いつつあった老人たちが『再び生きる目標を見出していく』みたいなお話の流れについても、こちらもお約束ながらもなかなか良く出来ている印象。


 大物俳優とお約束的な展開で、まさに『こういうので良いんだよ』って感じのノリとお約束に従って作られた、紋切型の人間ドラマ系のコメディという感じですね。


 全体的にお約束的なノリは良く出来ていますし、いぶし銀俳優たちの演じるキャラも良く立っているのですが、やや気になったところがあるとしたら『主人公の性格』がちょっと好きになれないところかなぁ?


 主人公が、序盤で『夢を諦めきれない老人』というよりは『単なる性格の歪んだ頑固ジジイ』みたいな描き方をされており、そのキャラが結構ウザい感じの描かれ方をしてるせいで、終盤で改心するっぽい展開になってもいま一つ感情移入しきれない部分がありました。


 主人公は、もうちょっと『仕方なしに悪事に加担してる』みたいな設定でも良かった気がしますよ。


 またオチも良い感じのまとめ方だったと思うのですが、ちょっとアッサリしてる感があったのでラストはもうちょっと余韻のある感じのノリでも良かったかも?


 あとB級マニア的には、オマケで予告映像の入ってた「尼さんは殺し屋」の方の本編が凄く観てみたいのですが、いっそこっちも映画化してくれませんかね?(笑)

 


 総評としましては、そこそこ良く出来た『サスペンス風味のコメディ映画』って感じの作品ですね。


 お笑い要素とか人間ドラマ要素とかを、必要十分に満たした感じの内容ですので、そういうノリの作品が好きであればチェックみても良いかもしれません。


 強く推す程ではないですが悪くない出来の作品ですし、ひとまず主演俳優陣とかに興味があれば観ておいても損は無い一本だと思いますよ。

 

映画感想:「ウィリーズ・ワンダーランド」(60点/モンスター)

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■■■「ウィリーズ・ワンダーランド」■■■
(60点/モンスター)


 とある男が、人里離れた森の中を車で走行中にタイヤがバーストするという事故に遭遇。
 途方に暮れていたところ、たまたま通りかかった修理工のジェドという男に案内されて、ヘイズビルという辺鄙な田舎町へと招待される。


  車の修理費が現金しか使えないような田舎で、彼が支払いに困っていたところ、待ちの有力者であり遊園地のオーナーのテックスから『一晩かけて閉鎖中の遊園地の掃除と片付けをしてくれれば、修理費を無料にする』という奇妙な申し出を受ける。


 彼は、言われるがままにほぼ廃墟と化した遊園地の清掃を開始するが、その遊園地はかつて殺人鬼によって大量虐殺が行われた曰くつきの場所で、その呪いによってマスコットキャラであるイタチのウィリーを始めとした『殺人鬼と化したアニマルロボットたち』の徘徊する地獄と化していたのだった…

 


 とある男がなりゆきで閉鎖中の遊園地の掃除を引き受けることになるんだけど、実はその場所は『殺人マスコットロボット』の徘徊する恐るべき場所だった…みたいな感じの設定の、オカルト風味のモンスターホラー映画。


 遊園地のマスコットキャラである機械仕掛けのアニマルロボットたちが殺人鬼と化してが人間を襲う』という設定で、映画の雰囲気とかから「Five Nights at Freddy's」ってゲームっぽい印象を受けてしまう部分があるのですが、ストーリーとかは特に似てる訳でもないんだけど、もしかしたらリスペクトしてる感じの作品なのかな?


 ノリとしては全体的に終始明るめの雰囲気で、コメディタッチのモンスターホラー映画という感じの作品という印象なのですが、明るい内容の割にはグロ描写はやや強め。


 作中で登場する『アニマルロボット』たちが何で殺人鬼になったのかというと、実は『殺人鬼の魂が乗り移っている』というチャッキーみたいな感じの設定なのですが、イタチやワニやゴリラや妖精…といったものをモチーフとした『微妙に可愛くないシュールなデザインの着ぐるみのようなキャラたち』が襲い掛かってくる様子は、なかなかコミカルで怖くて良い感じですし、各人の殺人鬼っぽい狂ったキャラも良く立っています。


 そして殺人アニマルロボット以上に矢鱈とキャラが立っているのが、ニコラス・ケイジの演じる『主人公』。


 ここからは結構なネタバレになってしまいますが…


 主人公は、何故か『名前すら設定されていないうえに作中で一言も喋らない』という異常に寡黙なキャラなのですが、エナジードリンク(?)をガブ飲みしながらムキムキのマッチョボディを武器に『襲い掛かってくる殺人アニマルロボットたちを無言でボコボコにして返り討ちにしていく』という無茶苦茶なタフガイっぷり。


 無敵主人公の殺人アニマルと戦うシーン、あまりのタフガイっぷりにもはや痛快を通り越してギャグになっており、ホラーの筈なのに異常なまで安心感が感じられる内容で逆に笑ってしまうレベルでしたよ。
 (主人公が無敵すぎて、お話の後半では殺人アニマルロボットたちがあまりに気の毒で、逆にアニマルロボットたちの応援をしてしまっていました。(笑))


 主人公が無敵キャラすぎるので『ホラーとして楽しめないか』というとそうでもなく、お約束のように無計画に遊園地に侵入してきて襲われる学生たちとかもキチンと登場するのでホラーとしての見せ場もそれなりにはある印象。


 ただお話のテンポも良くて、コメディ的な要素もあるお陰で軽快に楽しめる内容ではあるのですが、主人公があまり積極的に殺人アニマルロボットとも犠牲者とも絡まないせいで、お話がなかなか先に進まずに観ていてややモヤモヤする部分があるのは気になるところ。


 あとラストバトルとかオチに関しても、ちょっと盛り上がりに欠ける印象があったので、もうひと捻りぐらい何かあっても良かったかも?

 


 総評としましては、『割と良く出来たコメディタッチのモンスターホラー映画』って感じの作品ですね。


 全体的にちょっと地味な部分はあるものの、コメディ系のホラー映画としては悪くない出来ですので、そういうジャンルが好きであれば割とオススメです。


 『遊園地のマスコットであるアニマルロボットが人間を襲う』という設定やら、『ムキムキマッチョで無敵のニコラス・ケイジ主演のホラー映画』というキーワードに興味が湧くようでしたら、とりあえずチェックしておいても損は無い一本だと思いますよ。(笑)

 

 

映画感想:「エンプティ・マン」(60点/オカルト)

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■■■「エンプティ・マン」■■■
(60点/オカルト)


 アメリカのミズーリ州、ウェブスター・ミルズの閑静な住宅街。

 その街に住む元警官ジェームズは、一年前に妻子を亡くして未だにショックから立ち直れないでいた。


 そんな矢先に、懇意にしていた隣人の娘・アマンダが『エンブティ・マン(無の男)がやらせた』という謎のメッセージを残して行方不明となる事件が発生。


 警察は失踪を家出ではないかと判断して調査を打ち切ったことから、彼は独自に事件の調査を開始するが、事件を追ううちに若者の間で『エンブティ・マン』という謎の怪人の都市伝説が囁かれており、『エンブティ・マン』に関わった人々が次々と行方不明になったり亡くなったりしている事を知る。


 事件を追ううちに『エンブティ・マン』が『ポンティフェックス研究所』というカルト集団と関係がある事をつきとめた彼は、真相を探るためにカルト集団へのアプローチを試みるが…

 


 隣人の行方不明の謎を追ううちに『エンブティ・マン(無の男)』の都市伝説とカルト教団へと辿りついた男が、『エンブティ・マン』に関わる恐るべき秘密を知る事となる…という、オカルトサスペンス映画。


 アメリカのグラフィックノベルを原作としたオカルト系のホラー映画で、公開当初から気にはなっていたものの見逃していたのですが、少し前にネット配信が開始されたという事で遅ればせながら鑑賞してみました。


 観る前は、タイトルや雰囲気からしててっきり「キャンディマン」的な怪人系のスラッシャーホラーかと思っていたのですが、お話としてはどちらかというとカルト系のホラーのテイストの強い作品でしたよ。


 お話としては、『事故で妻と息子を亡くした元刑事が隣家の娘の行方不明の謎を追う事になるんだけど、事件を追ううちに「エンブティ・マン」という謎の存在とそれに関わるカルト教団の秘密を知る事となる…』みたいな感じの展開。


 B級ホラーながらも20世紀FOX』という大手のブランドで製作されていることもあり、なかなか気合の入った作りの作品となっています。(同社で作られているグラフィックノベル系のシリーズの新作という扱い。)


 映像・雰囲気ともにけっこう良く出来ており、不気味さを感じさせる空気感やらカルト集団の異様さを匂わせる演出なんかが、非常に良い味を出しているのは良い感じですね。


 お話としては、主人公が『エンブティ・マンとカルト集団、隣家の娘の失踪との関係は?』という秘密を追う形でお話が進んでいく感じで、アクマで『謎解き』がメインのストーリーという印象。


 ホラー要素はそこまで強くないものの、主人公を取り巻く環境やらキャラクターの掘り下げもシッカリとしており、ドラマとして普通に楽しめる内容です。


 また、『禅』とかの『仏教的な思想』を題材としたカルト集団の描写も面白くて、仏教的な思想も捉え方やら視点によっては『恐怖の対象』として観る事も出来るのだな…という感じの、キリスト教圏らしさを感じさせる独特な世界観も興味深いです。


 ただ世界観やら雰囲気やらは非常に良いのですが、とにかく『尺が長い』のが気になるところ。


 雰囲気映画としては悪くないのですが、お話の展開が非常にスローテンポで尺が全体で140分近くあり、お話が真相に近づくまでだけで1時間以上かかってしまうのは、流石にちょっとテンポが悪く感じてしまいました。


 また、終盤の『カルト集団の正体』っぽい部分に迫ってからの展開は割と盛り上がりるものの、全体的に派手なシーンが少なくて山場に乏しい印象があるのは残念なところかなぁ?


 尺も含めて原作に忠実なストーリーや演出になっているのかもしれませんが、映画としてはもうちょっとシンプルにまとめてくれても良かった気がしますよ。


 あと、終盤で明かされる『主人公の秘密』っぽいのは悪くなかったのですが、オチはもうちょっとパンチが効いてても良かったかも?

 


 総評としましては、『普通に良く出来たカルト系オカルトホラー映画』って感じの作品ですね。


 雰囲気映画としては悪くないですし、カルトものとしても『禅』の概念を扱うという『今まであまり無かった感じの切り口』で、目新しさを感じられたのも良い感じ。


 唯一、尺が妙に長めなところは気になりますが、設定やらが気になるのであればチェックしておいても損は無い一本だと思いますよ。

 

映画感想:「タイトル未定 ホラームービー Untitled Horror Movie」(50点/オカルト)

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■■■「タイトル未定 ホラームービー Untitled Horror Movie」■■■
(50点/オカルト)


 TV局の人気のドラマシリーズが突然全打ち切りとなる。


 番組を打ち切られた弱小な番組製作チームの面々は新たな企画として、メンバーの一人が提案する『ファウンドフッテージホラー映画』を撮影する事となるが、それは『罪を犯した人間を攻撃するスピリットに関するドキュメンタリー』という設定のものだった。


 それぞれにアイデアを出し合ってホラー映画のネタ出しや撮影のための準備を進めていく彼らだったが、彼らが演技としてはじめた『精霊召喚の儀式』は謝って本物の悪霊を呼び寄せる事となってしまい、徐々に彼らの周りで奇妙な現象が発生するようになっていくのだった…

 


 番組を打ち切られた弱小スタジオのTV映画のスタッフたちが、新企画として悪霊を題材としたドキュメンタリー風のホラー映画を撮影しようとしたところ、誤って本物の悪霊を呼び寄せてしまう…という、ファウンドフッテージ風味のオカルトホラー映画。


 正式タイトルが「タイトル未定 ホラームービー」という、ややエキセントリックな感じのタイトルの映画ですが、中身の方は『いかにもなネット配信(Amazon専売?)向けという感じの低予算ホラー映画』といった雰囲気の作品です。


 最近、Amazonでたまに見かける『自動翻訳機能』を用いて字幕が付けられた作品っぽくて、全員が教科書の例文みたいな喋り方をしてたり、男性が女性言葉になってたりと変な部分はありますが、とりあえずストーリーが分かるレベルには翻訳されていますし、あまりアクションやら激しい描写の無い作品なこともあって、そこまで強烈な違和感はない印象。


 お話としては『とある弱小番組制作チームが悪霊に関するファウンドフッテージ風のドキュメンタリー映画を撮ろうとするんだけど、企画が進行していくうちに誤って「本物の悪霊」が召喚されてしまい、実際に恐ろしい現象に巻き込まれていく…』みたいな感じのストーリー。


 作品の方向性としては「ズーム/見えない参加者」みたいに『主人公たちが会話をするWeb会議の画面(ときどきスマホの手持ち映像)』を中心にお話が展開していくって感じで、プロットや製作コンセプトからしても『いかにもアイデア勝負の低予算映画』という感じの内容ですね。


 ただ設定やらストーリーに目新しさはないものの、全員が『企画スタッフ兼出演者』という弱小の製作チームが、会議で色々とアイデアを出しあいながら『自主製作的に撮影の準備を進めていくプロセス』のシーンはなかなか面白いですね。


 メンバーどうしの企画会議の様子や、手持ちカメラで自撮りしながら『悪霊に襲われる場面』を練習したり、『撮影のための小道具』を準備して仲間同士で見せあって説明したりするシーンは、いかにも『弱小制作チームが頑張って手作りで低予算映画を撮っている』という雰囲気が良く出ていて、なかなか悪くありません。


 悪霊に襲われるシーンとかは、派手な特撮もなくてまさに『自作自演』って感じで(自分で自分の首を絞めたりする)はありますが頑張ってる感はありますし、『一気に全員を巻き込んで凄い怪奇現象が起こる』とかじゃなくて『メンバーが少しずつ音信不通になっていく』みたいな構成で妙にリアリティがあるのも良い感じ。


 ただ雰囲気や構成は悪くないものの、いかんせん低予算映画ですので派手な要素も無くて全体的に盛り上がりに欠けますし、たいして登場人物が居ない割には中盤以降の展開が妙にゴチャゴチャしているのは気になるところ。


 まあ、ゴチャゴチャしてると言ってもそこまで難解な話とかでは無いのですが、『自動翻訳の酷さ』がここで影響している感じで、終盤の謎解きのシーンになってくると『翻訳のせいで何を説明されているのが釈然としない』ようなシーンがあって、お話が佳境にかかるほどにグテグテな気分になっていくのは困りものでした。


 ただオチとかはなかなかパンチが効いてて悪くなかったですし予算とか演出とか含めてもう少しシッカリと作られてれば、そこそこ悪くない作品になったんじゃないかとも思うので、ちょっと惜しい感じの作品でしたよ。

 


 総評としましては、イデアは悪くないものの『ちょっと残念な感じの実録系オカルトホラー映画』って感じの作品ですね。


 『低予算のインディーズ系ホラー映画』とかが好きであれば、設定やらプロットも含めて割と楽しめる要素がありますし、配信専用ながらもレンタル料金も安いですので、そういうノリが好きであればチェックしてみても良いかもしれません。


 ただ、いかんせん『自動翻訳』の作品だけあって字幕の内容はなかなかに酷いですので、その辺が気になる人はスルーしておいた方が良い作品かも?

 

映画感想:「マジック・ワード 禁じられた言葉」(55点/オカルト)

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■■■「マジック・ワード 禁じられた言葉」■■■
(55点/オカルト)


 浮気性な恋人を持つ女性・エフゲニアは、彼の気持ちを自分だけに向けさせるために、「ブラック・ウェディング」という黒魔術の儀式を行うこととなる。


 それは結婚式を迎える友人の『愛』を生贄として、呪いの対象となる相手の気持ちを永遠に自分のものとするというものだった。


 果たして儀式は成功し、恋人のキリルの気持ちはエフゲニアにだけ向けられるようになるが、彼の『愛』やがて異常なまでの独占欲を発揮するようになっていき、彼女に近づくものに暴力をふるい、更には彼女の母親や二人の間の娘にまで激しい嫉妬心を向けるようになっていくのだった…

 


 浮気性な彼の気持ちを自分だけに向けるために黒魔術を実行したところ、呪いの効果で恐るべき悲劇を招く事となってしまう…という、オカルトサスペンス映画。


 いわゆるロシア製のオカルト映画なのですが、映画を観た印象が『どこかで観た事のある雰囲気だな…』と思って調べてみたところ、「ミラーズ 呪怨鏡」やら「黒人魚」といったロシアのB級ホラー界では割とお馴染みの、スヴィヤトスラフ・ポドガイエフスキー監督の新作でした。

 B級ホラー好きな人からすると、ロシアのB級ホラー監督としてすっかり常連な印象の方ですね。


 お話としては『浮気性の恋人の気持ちを自分に向けさせようと、友人夫婦の「愛」を生贄として恋人が自分だけを見るようになる呪いをかけたところ、呪いの効果が暴走して「恋人以外の全ての存在を敵視するモンスター夫」が誕生してしまう…』みたいな感じのストーリー。


 いわゆる「三つの願い」とかに代表される、悪魔によって叶えられた『歪んだ願い事』を題材とした作品なのですが、プロットそのものは有りがちな題材ながらも、『呪い』要素と『ストーカー気質の旦那』とかって設定が上手く組み合わされていて本作ならではの個性も出せているという、なかなか良い味を出しているオカルトサスペンス映画という印象です。


 お話の展開が早くてテンポも非常に良いですし、また『黒魔術の儀式』やらオカルト的な雰囲気なんかも良く出ていて、色んな意味で及第点といった雰囲気の漂う作品ですね。


 単なる『ストーカー夫の恐怖』を描いた内容かと思いきや、中盤からオカルト要素が強めになり予想外の展開に突入していくのも悪くない印象。


 ただ『予想外の展開』ぐらいまでは良かったのですが、全体的に色々と詰め込み過ぎな感があるのは困りもの。


 『呪いの儀式』と『ストーカー夫』に加えて、夫が両親とトラブルを抱えていたり、友人夫婦も浮気でトラブルを抱えていたり、友人の旦那は主人公に横恋慕気味だったりと、人間関係とかの設定が矢鱈とゴチャゴチャしすぎ…


 更には、主人公に魔術を教えた『黒魔術結社』みたいな人たちまで出てきたりと、あまりにネタが詰め込まれすぎていて中盤以降のグテグテ感が酷いです。


 ラストも、大騒ぎした割には何の解決にもなっていないような終わり方ですし、グッドエンドにせよバッドエンドにせよもうちょっとキレイな落とし方があったんじゃないかなぁ?

 


 総評としましては、ちょっとゴチャゴチャしてる感のある『いま一歩な出来のオカルトサスペンス映画』といった感じですね。


 プロットやら雰囲気やら悪くない部分もあるのですが、全体的(特に中盤以降)にグテグテすぎるところが気になる感じの作品でした。


 悪くはない出来の作品ではあるので気になるならば観るのは止めませんが、『まあ、お好みで…』といった感じの一本でしょうか?