■■■「オーバーロード:魔王サマ復活ノ時」:(RTS/65点)■■■
日記でも触れましたとおり、本作は『魔王サマ』(「オーバーロード」だから実際には『覇王サマ』?)となって世界制覇を目指すというRTS(リアルタイムストラテジー)風味のアクションゲームといった感じの作品です。
ストーリーとしては『永い眠りから目覚めた2代目『魔王サマ』が、初代『魔王サマ』を倒した7人の英雄たちを倒して、世界支配を目論む…
といった感じのお話なのですが、単純なダークヒーローものではなく『英雄たちはすっかり堕落しきって私利私欲を満たす事に邁進しているため、現在の世界の支配者となっている『英雄お子孫たち』を倒す事によって『魔王サマ』が民衆から『救世主として崇められる』という、いわゆる『正統派ファンタジーのアンチテーゼ』的なブラックコメディとなっております。
そういう意味では、タイトルに「魔王サマ復活ノ時」というサブタイトルを付けて、内容のコミカルさを表現したのは良い判断だと言えるでしょう。
ゲームの内容は、「魔王サマ」となって使い魔である「ミニオン」と呼ばれる子鬼を指揮して、マップ上に出現する敵を倒したりトラップを解除したりしながらマップをクリアしていくという、「RTS」と「アクションゲーム」を合わせたような内容です。
ミニオンには4種類の色の違う種族がおり、それぞれ…
・ブラウンミニオン:攻撃力と防御力の高い、白兵戦タイプ
・レッドミニオン :体力は低いが火に強く火の玉で攻撃出来る、遠隔タイプ
・グリーンミニオン:体力は低いが毒に強く姿を消せる、奇襲タイプ
・ブルーミニオン :体力・攻撃力ともに最弱だが水に強く仲間を治療できる、回復タイプ
・レッドミニオン :体力は低いが火に強く火の玉で攻撃出来る、遠隔タイプ
・グリーンミニオン:体力は低いが毒に強く姿を消せる、奇襲タイプ
・ブルーミニオン :体力・攻撃力ともに最弱だが水に強く仲間を治療できる、回復タイプ
という特徴を持っており、さまざまな局面に応じてこれらの4色のミニオンを使い分けて戦っていくと言った感じです。
また、ミニオンは基本的に『非常に儚い(はかない)存在』で、強敵と戦闘すると何十匹という単位で殺されたりするので、この辺の設定はまさに「ピクミン」と酷似しており、本作が『暗黒ピクミン』と呼ばれる所以となっております。
キャラの操作は『左スティックで魔王サマを操作』しつつ『右スティックでミニオンを操作』する事を要求されるので、左右のスティックを同時に扱うのに慣れていない人は、操作で若干難しさを感じるかも?
また、視点変更の操作がやや特殊(『LTで視点リセット』、もしくは『LBを押しながら右スティックで視点操作』)なので、慣れないうちは操作に違和感を感じるところですね…
まあ操作性に難があるといっても、ゲームの進行に影響があるほどでは無いですが、ちょっと『ひと昔前の3Dアクションゲーム』をプレイしてる気分になりました。
また、最近のゲームの割には『エリアが結構広いのにマップが表示されない』とか『次の目的地やクエストの目標が分かりづらい』という不親切な部分も多く、全体的にひと昔前のゲームデザインを彷彿とさせる内容です。
コレも『無くてもなんとかなるレベル』ではありますが、『有ればもっとストレス無く遊べた』と思うので、ちょっと惜しい部分でしょう。
(特に『道に迷いやすい人』には結構ストレスが溜まるかも?)
(特に『道に迷いやすい人』には結構ストレスが溜まるかも?)
あと余談ながら、『魔王サマ』の武器をパワーアップするために、『ミニオンを生贄にささげる』というシステムはどうにかならなかったもんかなぁ…
ちなみに、本作をクリアしてのプレイ時間は30~40時間程度。
ストーリーは殆ど一本道ですが、一応『善ルート』と『悪ルート』のルート分岐があるので、2周プレイすればそこそこのボリュームになるかな?
エンディングは結構あっけないけど、まあ海外ゲームだしこんなもんでしょう。
(「バイオショック」とかも、かなりあっけなかったし…)
まあ、日本ゲームみたいに『10分以上もあるムービー』を付けられるのと、どっちが良いかと言われると『どっちもどっち』ですしね…
(「バイオショック」とかも、かなりあっけなかったし…)
まあ、日本ゲームみたいに『10分以上もあるムービー』を付けられるのと、どっちが良いかと言われると『どっちもどっち』ですしね…
オンラインでの対戦や協力モードもありますが、ハッキリ言ってコレは『オマケ』程度の物と考えて良いでしょう。
そもそもサーバが日本のみで分かれているのか、対戦も協力もプレイヤーが殆ど居らずに過疎っているので、野良ではプレイするのが困難です。
まあ、『対戦モード』はゲームシステムに難アリで微妙ですが『協力モード』はそこそこ面白いので、一緒に遊んでくれるフレンドが居たら遊んでみても良いんじゃないでしょうか?
総評としましては、荒削りな部分は多いけど『もっと評価されても良いゲーム』と言うのが正直な感想ですね。
ゲーム性も結構高いですし、ストーリーも(キャラのバタ臭ささえ我慢できれば)まあまあ面白いです。
海外ではイマイチ奮わなかったタイトルらしいですが、本作のチマチマ・コツコツとプレイするようなプレイスタイルは、むしろ日本人向けのタイトルだと思います。
(本作を日本に持ってきた、MSKKの作品を選別するセンスは割と優れてると言えるでしょう。
でも、可能ならもう少し遊びやすくローカライズして欲しかったですが…)
(本作を日本に持ってきた、MSKKの作品を選別するセンスは割と優れてると言えるでしょう。
でも、可能ならもう少し遊びやすくローカライズして欲しかったですが…)