■■■「レイク・モンスター 超巨大UMA出現!」■■■
(45点/モンスター)
幻の巨大生物の研究者である生物学者のトラヴィスは、とある企業から中国の奥地にある湖で目撃された巨大生物の調査を請け負う事となる。
現地に訪れた彼らは、4mを超える巨大なトカゲのような怪物を目撃。
また、湖の側の建設現場で巨大な生物に食いちぎられたような死体が発見された事から現場へと調査に向かう事となる。
しかしその場所には、工事現場の人間から怪物退治のために雇われたトラヴィスの仇敵とも言うべき『巨大生物ハンター』のハーカーが既に現場を取り仕切っていたのだった…
UMA研究者である主人公が中国の奥地で未知の巨大生物の捕獲に挑むという、冒険映画風味のモンスターパニック映画。
何と言いますか、良くも悪くも『普通の微妙な低予算モンスター映画』って感じの作品ですね。
それほど誉める要素もなければ格段にこき下ろすほどの酷い要素も無いのですが、ひとことで言うと色んな意味でガッカリな作品という印象。
まず何がガッカリかって『タイトルに偽りあり』というところ。
タイトルで『超巨大UMA出現!』なんて書かれているので、てっきり15mを超えるぐらいあるような巨大生物が出現するものだと期待していたのですが、出現する怪物はせいぜい6~7mってところで、とりわけ巨大という訳ではありません。
ですので当然ながら、パッケージにあるようなヘリを撃墜するようなシーンもありません。
(っていうか、ヘリなんか出て来ないし…)
またパッケージを見ると、あたかもドルフ・ラングレンが主役のような顔で写ってますが、ドルフ・ラングレンは『主人公のライバル役』という位置づけで、ぶっちゃけて言うと物凄い『悪役』です。
しかもカッコ良い悪役という感じじゃなくて『性格の悪い小悪党』みたいな感じで描かれてて、全く魅力の無いキャラなのが残念っぷりに拍車をかけておりラングレンの活躍に期待してると二重にガッカリな感じ…
あとモンスター映画の割には怪物の登場も遅くて、1時間ぐらいマトモに画面に登場しないという困った状態なのですが、出し惜しみした割にはの単なる『大きなトカゲ』みたいなデザインで、モンスターとしても魅力が殆ど感じられないのも困りものでしょう。
ただ微妙な部分は物凄く多いものの、モンスター映画として徹底的にダメな内容かと言うとそういう訳でもなく、映画そのものはギリギリ及第点という感じなんですよね。
モンスターの出番が襲いのは難点ですが、序盤に掴みとなる『巨大グマとの対決シーン』とかがあったり主人公と悪役ハンターの命がけの駆け引きとかがあったりして、冒険映画としての作品そのもののテンポは悪く無い感じ。
モンスターのCGもそれなりにシッカリと作られていて、終盤は割と出番がたっぷりあって人間との絡みのシーンも豊富で、そこそこ楽しませてくれます。
ただラストのモンスターの退治の方法に、特に面白味が無いのが残念なところかなぁ?
終盤で気合を入れてモンスターを描くのであれば、退治方法でもそれなりに見せ方の工夫が欲しかったところですよ…
総評としましては、ツマんなくも無いけどたいして面白くも無いという『微妙としか言いようが無いようなモンスター映画』という感じの作品です。
総じてそこまで悪い作品じゃないのですが、『本作ならではの魅力』みたいな部分が全く感じられないので、もうちょっと登場人物なりモンスターなりがシッカリと魅力の感じられるような内容なら、そこそこ見れる映画になったと思うんですけどねぇ。
『ドルフ・ラングレン出演のモンスター映画』というある意味で貴重な作品ですし、事でネタ成分を求めて観るというのであれば止めませんが、そうでも無ければ敢えてチェックする程の作品じゃないかなぁ…ってのが正直なところでした。