■■■「怪談晩餐」■■■
(50点/オムニバス)
オムニバス形式で短編の『怪談』を収録した、韓国のオムニバス短編ホラー映画。
「ディンドンチャレンジ」:願いの叶う(呪いの)ダンスの噂を聞いた3人の少女の辿る運命。
「四足獣」:自分の分身から『四本足の獣』を殺すと学力が上がるという話を聞かされた、学力で悩む少女が取った行動とは…
「ジャックポット」:カジノで思いがけない大金を手にした事で人間不信に陥った男が思わぬ事故に巻き込まれていく。
「入居者専用ジム」:マンションに設置された、深夜利用禁止のいわくつきの『入居者専用ジム』に隠された秘密とは…
「リハビリ」:化学工場で事故に巻き込まれたレスキュー隊員の女性は、前身麻痺の状態から抜け出すためにリハビリを開始するが…
「モッパン」:『大食い系動画配信者』の2人の女性の醜い争いを描いた大食い系サスペンススリラー。
オムニバス形式で6本のオカルトやスリラー関連の短編ホラーストーリーを収録した、韓国製のオムニバス短編ホラー映画。
タイトルのとおりに6本の『怪談』を収録したオムニバス形式の短編ホラーストーリーで、方向性としては「世にも奇妙な物語」みたいな感じの『短くて怖い話』をまとめたような内容です。
オムニバス形式でも、特に6本の話に繋がりやら共通したバックグラウンドのようなものがある訳では無くて、完全に独立した1本のお話が6本収録されているといった感じなのですが、タイトルに『怪談』と付いているだけあって基本的には『怖い話』がベースとなっています。
ただ、その内容もオカルトだったりサイコスリラーっぽい内容だったりと、ジャンルも割とバラバラなので、作品を終わった後に『1本の映画を観終わった』という感想は薄い感じですね。
尺が120分で6本のストーリーが収録されているため、1本の話は非常に短くて、サクサクと『怖い話』を楽しめるのは良い感じ。
どの話もそれなりに及第点レベルでは怖くて、普通に楽しめるレベルに仕上がっている辺りも悪くありません。
ただ1本の話が20分程度のため当然ながら各作品の内容は薄くて、オチも『投げっ放し』みたいな内容のものが多いため、全体的に物足りなさを感じるのは辛いところ。
できれば6本の話を繋ぐ『核』となるような設定があるか、テーマや題材が統一されていた方がまとまりが良かったかも?
若干、お色気(って程じゃないけど)っぽいシーンがあったり、作中の主人公のうち2組が『動画配信者』だったりする辺りは、いかにも現代の韓国の風潮という感じで、ちょっと面白いです。
個人的には「ディンドンチャレンジ」や「入居者専用ジム」といった、オカルト系の話はなかなか楽しめたので、そういった方向にもう少し力を入れて欲しかったかなぁ?
もしくは、なんか『目玉』となるような気合の入った作品が1本ぐらいあったら、もうちょっと印象が違ったかも?
総評としましては、『可も不可も無い内容の韓国製オムニバスホラー映画』って感じですね。
短編作品としては普通に楽しめるレベルですし気軽に観れるのは良いのですが、特に記憶に残るようなエピソードがある訳でも無くて、とにかく『アッサリ』してる作品という印象です。
サクっと流し見する程度なら良い作品だと思いますので、サブスク系の配信サービスとかで観れるようであれば、片手間にチェックしてみても良い感じの一本かもしれませんよ。