NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「デッド・ウォーカー」(25点/モンスター)

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■■■「デッド・ウォーカー」■■■
(25点/モンスター)

 人間をゾンビかさせる謎のウイルス感染症の蔓延によって、文明が崩壊してから4か月が経過した世界。

 パンデミックの発生時に夫と娘を失ったアリスは、ゾンビからの逃走中に出会ったスティーヴンと、妹を失い悲しみに暮れるピーターと共に安全な場所を探して移動を続けていた。

 そんなある日、偶然にも車の無線機から『今週末に非感染者を安全な場所に移送するためのフェリーが出発する』という放送を受信。

 スティーヴンは、情報の不確かなのでリスクを冒してまで行くべきでは無いと主張するが、赤ちゃんを身ごもっているアリスはわずかな望みにすがってでも港を目指そうとし…



 ゾンビウィルスの蔓延によって文明が崩壊した世界で安全な場所を探して旅する男女の姿を描いた、サバイバルもののモンスターパニック映画。

 なんか「ウォーキング・デッド」のシリーズかのようなタイトルが付いていますが、当然ながらウォーキング・デッド」とはなんの関係もないイタリア製のゾンビ映画です。

 ゾンビの外見とか演出とかが『どこかで見た事があるテイストだなぁ』と思いながら見ていたのですが、スタッフロールを見てウーヴェ・ボルが制作に関わっていると知って成程と納得。

 映画の中身の方もウーヴェ・ボルらしいというか、『ダメな方のウーヴェ・ボルっぽい映画』という感じ…

 ゾンビから逃げ続ける2人の男女を中心とした人間ドラマ的なものが描かれているのですが、ドラマが中心の割にこの2人のキャラがそこまで掘り下げられてもおらず、たいして魅力的でもないのは困りもの。

 また、ストーリー重視のためゾンビもたいして出てこないうえに襲撃シーンも物凄いショボいですし、そもそもキャラが魅力的じゃないせいで主役の2人に感情移入が出来なさすぎて、『この2人が死のうがどうなろうがどうでも良い状態』なので、ビックリするほど盛り上がりません。(主人公の相手役の男もゾンビに噛まれる理由がマヌケすぎ…)

 脇役(というか敵役)で登場した『避難所で独裁支配をしている軍人』も、大量の部下が居るという設定の割には、出てくる部下は2人きりだったりと超低予算なのが分かりすぎて悲しくなるレベルですし、彼らが意味ありげに追っていたソンビから人類を救う鍵となる『謎の女性』も、どういう設定だったのか最後まで謎のままですし、なんかもうとにかく中途半端な印象。

 ラストも何が表現したかったのか良くわからないうえに、矢鱈と後味の悪いオチですし、ぶっちゃけどこをどう楽しんだら良いのかいま一つ良くわからない映画でしたよ…(単に『本当に怖いのはゾンビよりも人間だよ』ってだけ?)


 総評としましては、『微妙としか言いようがないレベルの退屈なゾンビ映画ってのが正直な感想です。

 なんか、パッケージには『各国のインディーズ系の映画祭で絶賛された』みたいな事が書かれてるのですが、こんな映画がホンマに絶賛されたんかいな?

 ウーヴェ・ボル監督が制作に関わっているという時点で、よほどの物好きな人以外は観なさそうな気もしますが、個人的には普通にツマんなかったのでよほどの物好きの人でもスルーしてしまっても良い作品ではないかと…