NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ゾンビシャーク 感染鮫」(40点/サスペンス)

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■■■「ゾンビシャーク 感染鮫」■■■
(40点/サスペンス)

 ある日、バーで働くアンバーは妹のソフィーや恋人のジェンナーらと共に、観光地のレッドプラム島にバカンスに訪れる事となる。

 島に到着し海岸で休暇を楽しんでいたところ、海岸で巨大なサメの死体を発見した彼らはふざけて写真を撮ろうとするが、その瞬間に唐突に息を吹き返したサメによってジェンナーが食べられてしまうという事件が発生。
 彼らを襲ったサメは実はゾンビ鮫で、周辺のサメへと次々と感染を広げていき島は瞬く間にゾンビ鮫によって包囲されてしまう。

 救助を求める無線が偶然にも軍事基地と繋がった事から、ゾンビ鮫が軍による細胞再生の実験の実験台として誕生したと知った彼女らは、軍人のマックスらと協力してゾンビ鮫を撃退しようとするが、ゾンビウィルスはやがて人間にも感染を広げていき…



 孤島にバカンスに訪れた人たちがゾンビ化した人食いザメの群れに襲われるという、モンスターパニック映画。

 低予算SFホラーでおなじみのSyfyによる作品ですが、B級というよりもC級とかD級レベルの超低予算映画って感じのレベルで、一言で言ってしまうと『人食いザメがゾンビになっちゃいました』という一発ネタに全振りしたような感じの作品ですね。

 サメがゾンビになったからって何がヤバいんだって話ですけど、本編の中では『他のサメに感染することで凶暴なゾンビザメを増やしたりする』って展開が描かれてはいるのですが…
 そもそも『ゾンビ化してようがしてなかろうが人食いザメは噛まれたらアウトだから、そんなに大量の人食いザメが島の周りに居る時点でヤバいんじゃないの?』ってツッコミを入れたくなったのは自分だけですかね?

 一応、ゾンビザメは『ゾンビなので陸地に上がってきても死なない』みたいな特徴はあるのですが所詮はサメですので陸地ではピチピチ飛び跳ねる程度しか出来ませんし、『ゾンビなので打たれ強い』という特性もあるものの、そもそもサメ自体が元から打たれ弱くないだろ…って感じで、いま一つゾンビの特徴が活かしきれてない印象。

 なんかゾンビらしい部分があまり活かされてないせいで、単に『凶暴化したサメが大量に出現する映画』って感じにしかなって居ないのは残念なところです。

 それ以外にもとにかくツッコミどころが満載な内容で、初っ端からどう見ても2mぐらいしか無いサメが人間を丸飲みにしてみたり、サメと戦おうとする人間も何故かわざわざ自ら海に入り込んだり足場の悪い桟橋の上で戦ったりと『お前らもうちょっと考えて行動しろよ!!』と言いたくなるようなシーンが満載。

 ストーリーも、ただのバーの店員の女の子が特に理由もなく軍人と協力してゾンビザメと戦う事になったり(いや軍人の方が普通は断るだろ)とビックリするほどグテグテで、とにかくツッコミどころには苦労しません。

 ただグテグテでツッコミどころ満載な映画なのですが、ストーリーの整合性とかを無視してネタに全振りしてるような内容だけあってか、全体的にイキオイだけはあって非常にテンポが良くて見ていて退屈しないのは良いところと言えるかも?

 まあテンポは良くても特撮もアクションシーンも物凄くショボいので、あくびが出るようなショボい襲撃シーンを延々と見せられているだけって話もありますけどね…

 あと個人的に一番残念だったのは、なによりも『ゾンビ要素の薄さ』かなぁ?

 『ゾンビザメに噛まれるとゾンビになる』とは言っても、ほとんどの人が『噛まれた時点で死んでる』のでゾンビになりませんし、たまに登場するゾンビ人間(?)も全編を通して3人ぐらいしか出てこないので、ぶっちゃけ『サメのゾンビが人間にも感染する要素』って必要なかったんじゃ…

 『陸からはゾンビ、海からはゾンビザメ』という『前門の虎、後門の狼』みたいなノリを期待していたので、その部分はホントにガッカリでしたよ。


 総評としましては、なかなかの低予算っぷりだけど『無駄にイキオイだけはあるD級ぐらいのモンスターパニック映画』って感じの作品です。

 ぶっちゃけ、面白いか面白くないかと言われると微妙な内容なんですが、バカバカしさとツッコミどころだけは無駄に満載なので『ネタ映画』として観るつもりならば十分に楽しめる一本だと言えるでしょう。

 いかにも午後ローとかが好みそうなネタですし、ニコ動とかの実況上映にも向いている内容だと思うので、そういうツッコミ目的で見るならアリな作品かなぁ…と思いますよ。