■■■「ラスト・オブ・ザ・デッド」■■■
(35点/モンスター)
アフリカで虫垂炎となり手術を受ける事となったアメリカ人のヘンリーは、彼が麻酔で意識を失っている間に何らかの病院でアクシデントが発生し、目覚めたところ病院全体がパニックに陥っている事を知る。
麻酔のせいで動けないところを医師のサネットに助けられた彼は、人間を狂暴化させ怪物化させる奇妙な病気が街中で発生している事を知る。
恋人との電話でハーベルという町に救助隊が来ている事を知った彼は、生き残った人々と共にその町を目指すこととなるが…
アフリカの病院に緊急入院していた際にゾンビの発生に遭遇した若者が、なんとかして救助隊に合流してアフリカからの脱出を目指すという、サパイバルもののモンスターホラー映画。
アフリカを舞台にしたゾンビ映画というと、過去に「ゾンビ大陸 アフリカン」というマヌケなタイトルの割には意外と良く出来たホラー映画がありましたが、何か関連があるのかと思いきや特につながりがある作品では無いようです。
お話としては、『とあるアメリカ人の男性が、虫垂炎の緊急手術のために入院していた南アフリカの病院で謎のゾンビウィルスのパンデミックに遭遇し。医師や生き残った人々と共にアフリカからの脱出を目指す』という、非常にオーソドックスな感じのストーリー。
ゾンビの特徴としては、「28日後....」のような死ぬ前よりも異常に元気な『感染者』タイプの作品です。
まあ、『南アフリカが舞台』という以外にはは特に目新しい要素も無く、設定としては割とありふれたノリのゾンビ映画という印象。
全体的に『いかにも低予算映画』という感じでどうにも地味な内容で、何が地味ってとにかくあんまりゾンビが出てきません。
本編を通して最後までで登場するゾンビがほぼ『数人』程度のレベルで、いくら狂暴だといってもどうにも緊張感がありませんし、もし主人公たちがマトモに武装していたらあっという間に脱出に成功して事件が解決していたんじゃないかというレベル。
お話のメインとしては、『生き残った人々が救出地点を目指す間に人間ドラマを含む様々なトラブルに遭遇していく』という感じで、ロードムービー的なノリの作品ではあるのですが、その割には主人公以外の登場人物の描き込みや掘り下げ薄くて、ドラマとしていま一つ盛り上がらないのも困りもの。
最初は身勝手な感じの主人公が徐々に好印象なキャラになっていくという構成は悪くないのですが、それ以外にもうちょっと見せ場が欲しかったかなぁ?
ラストも唐突なラブロマンスみたいなオチで釈然としませんし、どうにも盛り上がりに欠けてスッキリしない感じの映画でしたよ…
総評としましては、『いま一つ盛り上がりに欠ける地味なゾンビ映画』というのが正直なところ。
オーソドックスな設定で印象に残るような部分もあまりなく特に推すような部分も見当たらないので、オススメ度としては弱い印象の作品でしたよ。
もうちょっと南アフリカが舞台のご当地色を出すとか、本作ならではの個性があれば良かった気がするのですが…