NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「ウィジャ・シャーク 2」(45点/オカルト)

■■■「ウィジャ・シャーク 2」■■■
(45点/オカルト)


 ウィジャ盤によって召喚された悪魔の幽霊ザメ「ヴィジャ・シャーク」との戦いから4カ月後。
 自らを犠牲にすることで幽霊ザメを撃退したオカルトマスターであるアンソニーは、魂となり地獄の第5層をさまよっていた。


 しかし地獄でさまよう彼は、そこで再びヴィジャ・シャークと遭遇。
 地獄の王である魔王カルドゥーラが、ヴィジャ・シャークを再び現世へと送り出し、その力を用いて世界を支配しようと目論んでいる事を知る。


 その頃、現世では彼の妻であるクレシーダは、彼と共にヴィジャ・シャークと戦った霊能者のイリアナと協力して、なんとかして彼を地獄の底から救い出して復活させようと奔走していたが…

 


 ウィジャ盤によって呼び出された幽霊ザメ「ヴィジャ・シャーク」の復活を目論む魔王と、かつてヴィジャ・シャークを封印した霊能者(前作の主人公の父親)との戦いを描いた、オカルトアクション映画。


 ビックリするほどの駄作のZ級映画ながらも、ラストシーンで『霊能者の主人公の父親が幽霊ザメと霊能力バトルを繰り広げる』というトンデモ展開で謎の人気を博した前作である「ウィジャ・シャーク / 霊界サメ大戦」の続編に当たる作品ですね。


■■■「ウィジャ・シャーク / 霊界サメ大戦」■■■
https://uei-nanigashi.hatenablog.com/entry/2021/02/28/031645


 前作は見紛うことの無いレベルのクソ映画で、正直『ラストの5分程度の幽霊ザメとの霊能力バトル』のシーン以外は全く見どころが無かったため、『どんなトチ狂ってこの映画の続編を作ろうと思ったんだよ!!』というツッコミしか出てこないような作品なのですが…


 あんなクソ映画だった前作の続編が、驚くべきことに意外と面白い作品に仕上がっていたりします。


 どんな内容かと言うと、ぶっちゃけて言えば『前作のラスト5分の霊能力バトルのシーンのノリが延々と続くような話』という感じで、ある意味で前作のどの辺がウケたのかをシッカリと分析できている『良く出来た続編』という印象。


 ほぼ最初から最後まで『霊能力バトル』がお話の中心となっており、前作のようなホラー要素は殆どなくなっており、作品としてもファンタジーアクション映画のようなノリになってしまっています。(まあ、前作にマトモなホラー要素があったかと言われるとやや疑問ではありますが…)


 ファンタジーアクション映画だけあって、前作ではラストでちょこっとしか使わなかった『ミスティック・シールド』や『ファイアボール』も今回は連発しまくりです!!


 またストーリーらしいストーリーの存在しなかった前作と比べると、本作では『主人公を復活させようと奔走する主人公の妻』と『地獄で魔王の陰謀を阻止しようと主人公』の活躍が同時進行するみたいな形でお話が描かれていたりと、キチンとテンポの良いアクション映画らしい構成となっており、意外と退屈しないで楽しめるのも好印象。


 …とまあ、ここまで書いている内容だけ聞くと、前作から物凄くパワーアップした面白い映画になったかのように感じられますが、実際の中身の方はあいかわらず超低予算のZ級映画なのは前作から変わりありません。(笑)


 前作よりもCGや特撮のクオリティは上がってはいるものの、ヴィジャ・シャークは相変わらず『サメのハンドパペットを合成しただけ』ですし、他のCGシーンも雑コラ並みに浮きまくりで、学生の自主製作映画でももうちょっとマシな映像が余裕で作れそうなレベル。


 アクションシーンも基本的にヘッポコですし、ストーリーもご都合主義でツッコミどころ満載。
 (でも、ところどころで挿入されるギャグは割と良い味を出してて好きかも?)


 ただ、どうしようもないレベルの超低予算クソ映画ではあるのですが、『霊能力バトル』がスケールアップしてたりヴィジャ・シャークのライバルとなるモンスターが登場してみたりと、視聴者を楽しませようとしてるのがシッカリと感じ取れる作りな辺りは好感が持てます。


 続編を作る気まんまんな『アベンジャーズっぽいラストシーン』も笑わせてもらったので、是非ともこの調子でシリーズ第3段を作成して欲しいところですよ。

 


 総評としましては、『思った以上に楽しめる超低予算のZ級ファンタジーアクション映画』って感じの作品ですね。


 ツッコミどころも(ある意味での)見どころも満載の、ホントに『愛すべきクソ映画』って感じの作品なので、前作のラストのお馬鹿ノリが好きなZ級映画愛好家の方は観ておいて損は無い一本だと思いますよ。


 ちなみに、ホラー要素やサメ映画の要素はほぼ皆無になっているので、そっちのパワーアップに期待してた人が居たら、ちょっと残念な部分ではあるかもしれません。(そんな部分に期待してた人がこの世に存在するのかは不明ですが…)