■■■「トレマーズ ブラッドライン」■■■
(60点/モンスター:結構オススメ)
長年の宿敵である地中のモンスター『グラボイズ』を追うガンマニアでサバイバリストのバートは、ある日、自称カメラマンのトラヴィスからネット配信番組のプロデュースをするから相棒として組まないかと言う申し出を受ける。
そんな矢先に、南アフリカの野生動物省の役人から『グラボイスがアフリカに出没したから助けて欲しい』という依頼を受けた彼は、トラヴィスと共にアフリカの現地に向かう事となる。
そして税関で武器を押収されつつも、なんとか現地で武器を調達して犠牲者が襲われたという現場へ訪れた彼が見たものは、アメリカのものより巨大で未知の進化を遂げた新種のグラヴォイスだった…
シリーズのレギュラーである怪物ハンターのバートが、今度はアフリカ大陸て新種のグラヴォイスと対決するという、モンスターパニック映画。
地中に潜む巨大なミミズのような怪物『グラボイズ』との対決を描いた「トレマーズ」シリーズの5作目に当たる作品。
(といっても4は1作目の過去に当たる話だったので、ストーリー的には3の続きですけど…)
前作までの主人公で人気キャラでもある怪物ハンターのバートが主人公となっており、まさにシリーズの正統な続編という感じの内容ですね。
本作では怪物は3の設定を引き継いでおり、『地中タイプ』に加えて『飛行タイプ』と『陸上タイプ』が登場するのですが、3の怪物は『屁で空を飛ぶ』という特性やらコメディ要素を取り入れすぎたせいでちょっとユーモラスすぎる印象があったのです、本作では同じ特性を引き継ぎながらも上手く演出しているお陰で怪物がキチンとカッコよくて怖い感じに描かれてるのはなかなか良い感じ。
登場人物のキャラクターも、主人公のバートが相変わらず魅力的なのは当然として、他の新キャラやら周辺のキャラも非常に良い味を出しているキャラが多くて、キャラ立てが非常に上手いのも好感触。
お話のテンポもなかなか良くて非常にサクサクと物語が進みますし、怪物との対決シーンも色々とシチュエーションを凝らしてて退治の仕方なんかも捻りが効いており、特に終盤の対決シーンはかなり熱い展開なのも良いですね。
全体的に非常にソツなくまとまっており、シリーズのファンが喜びそうな要素を上手く取り入れてくれている印象です。
ただ惜しむらくは予算がそこまで多くなくてCGにかけれる予算が足りなかったのか、
怪物の出番(というか画面への露出)がやや少な目に感じたのは残念なところかなぁ?
特に一番の目玉である地中タイプのグラボイズの出番があまり多くなく、逆に小型の怪物の出番が多いせいで、全体的にちょっと迫力と緊張感に欠ける印象があるんですよねぇ…
新種グラボイスの『クジラのように地上へとジャンプ出来る能力』はインパクトがあって迫力もあるんですけど怪物の必殺技としての個性としてはやや面白みに欠けるので、その辺ももうちょっと工夫が欲しかったかも?
総評としましては、やや小粒感はあるものの普通に良くできた『佳作レベルのB級モンスターホラー映画』って感じの作品ですね。
シリーズとしてお馴染みの作品ですし完成度もなかなか高いですし、バートが主人公の2以降のシリーズが楽しめた人なら間違いなく楽しめる作品だと思うので、シリーズが好きな人にはオススメできる一本だと思います。
(シリーズの『お約束』みたいな設定があるので、本作からいきなり観るのはオススメできませんけど…)
そういえば、また「トレマーズ」のTVシリーズの新作が作られるという話を聞いたのですが、そっちのシリーズは主人公はやっぱりバートになるんですかね?
気になるところですので、TVシリーズの新作が公開されたらまたチェックしてみようと思いますよ。