NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「プロジェクト・サイレンス」(60点/生物パニック:結構オススメ)

■■■「プロジェクト・サイレンス」■■■
(60点/生物パニック:結構オススメ)


 国家安保室の行政官ジョンウォンは、留学に旅立つ娘のギョンミンを空港へ送りとどけるために巨大な『空港大橋』を渡って海上の空港へと向かう事となる。


 しかし折からの濃霧によって、橋上で大規模な多重衝突事故が発生。
 タンクローリーの横転によって発生した毒ガスと、救助に訪れたヘリまで墜落してしまったこと、機器の故障により携帯の通信も繋がらなくなった状況によって、事故に巻き込まれた人たちは濃霧に包まれた巨大な橋の上で立ち往生する事となってしまう。


 更には事故に巻き込まれた車両から、軍が対テロ用に密かに開発していた遺伝子操作で作られた軍用犬の群れが逃走。


 制御不能となった軍用犬たちが次々と人々に襲い掛かりはじめた事から、生き延びた人たちはなんとかバスのなかに避難して救助を待つ事となるが…

 


 巨大な橋の上で多重衝突事故に巻き込まれて立ち往生してしまった人々が、事故によって逃げ出した軍用犬の群れに襲われる…という、韓国製の災害パニック&生物パニック映画。


 「プロジェクト・サイレンス」というタイトルだけ聞くと、なんとなくシチュエーションスリラー系の作品っぽい印象を受けますが、実際の中身の方は『濃霧と大規模な玉突き事故によって、事故に巻き込まれた人々が巨大な橋の上で立ち往生する事になってしまうんだけど、更には事故の影響で迫る橋の崩落の危機や、事故によって逃亡した軍用犬の群れによって更なる脅威に晒される』という感じの内容のお話で、ノリとしては『災害パニック映画と生物パニック映画のオイシイところ取り』をしたみたいな作品ですね。
 (ちなみに「プロジェクト・サイレンス」というのは、作中に登場する『軍用犬の訓練計画』の作戦名です。)


 そこまで話題になっていなかった割には意外とシッカリと予算をかけて作られた作品で、災害パニック描写も気合を入れて作られていてシッカリと迫力のある映像になっており、ディザスター映画としてもそれなりに見ごたえのある内容になっているのは良い感じ。


 主人公たちを襲うもう一つの脅威である『軍用犬』も、連携を組んでスマートに人間を襲う姿がなかなかにカッコ良くて、こちらも悪くない印象です。


 また単純なパニック映画かと思いきや、主人公が政府の高官と繋がりのある人間という設定から『軍用犬の事故を隠蔽しようとする政府の動き』やらの『政治的な駆け引き』がお話のメインの要素に絡んでくるおかげで、事態が次々と二転三転していって、最後までどうなるか先の読めない構成になっているのも面白いですね。


 ただ、色々と要素を詰め込み過ぎたせいか一つ一つの要素がやや薄めで、全体的に薄味な印象の映画になってしまっているのは残念なところ。


 軍用犬の襲撃シーンとかもちょっと少な目で物足りないですし、災害パニックとしてもいま一つ山場に乏しく危機感が薄い印象になってしまっているのが勿体ないです。
 もうちょっとどちらかに注力して、シッカリと作品の個性として活かした方が良かったんじゃないかという気がしましたよ。


 あと、メインの登場人物が主人公を含めて『性格に難があるちょっと嫌な奴』ばかりで、観ていてちょくちょくイラっとさせられるシーンがあるのも気になるところ…


 お約束的に、最終的には『思ったよりも良い奴』になるんですが、流石に主要登場人物の全員にそういうキャラ付けをする必要は無かったんじゃないか?って気がしたのは自分だけですかね?


 とまれ多少の物足りなさや不満はあるものの、ラストの展開とかもなかなか熱いですし、普通に楽しめた一本ではありましたよ。

 


 総評としましては、『意外と良く出来た佳作レベルの災害&生物パニック映画』って感じですね。


 強く推すほどかと言われると悩ましいですが、災害パニック映画としても生物パニック映画としても及第点を満たして楽しめるレベルには仕上がっている印象です。


 全体的に悪くない出来の作品ですので、そういうジャンルが好きで気になるようであれば、普通にチェックしておいても損は無い一本だと思いますよ。