NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「バーニング・マウンテン 紅蓮の脱出行」(50点/パニック)

■■■「バーニング・マウンテン 紅蓮の脱出行」■■■
(50点/パニック)


 猛暑の影響で木々が異常に乾燥し世界の各所で山火事が相次ぐなか、アメリカ・カリフォルニア州の閑静な山中のトレーラーハウスで暮らすラフリン一家は、少し離れた近隣の山で山火事が発生した事をニュースで知らされる。


 火事はすぐに消火されると予想されたが、家長のデイブは万が一に備えて防災のための備品を買うために街へと向かうが、山火事は予想以上の勢いで拡大。
 みるみるうちに大火災へと発展し、彼らの住む山へも飛び火してしまう。


 急いで家族を救うために自宅へ戻ろうとするデイブだったが、火災の影響で山中へと向かうための山道は閉鎖されてしまい、レスキューチームによる救助を待つように指示されるが、家族への危機が迫っている事を知った彼は警察の制止を振り切って自宅へと急行。


 危機一髪のところをなんとか家族と合流する事に成功するが、周辺の山道は既に炎へと取り囲まれており…

 


 大規模な山火事に巻き込まれた山中に暮らす一家が、業火のなかをなんとかして安全地帯まで避難しようとする…という、ディザスターパニック映画。


 最近、世界各国で頻発している『大規模な山火事』を題材としたパニック映画で、一応は『実話に着想を得た』タイプのリアル寄りの災害パニック映画ですね。


 お話としては『とある家族が大規模な山火事に巻き込まれて逃げ遅れてしまうんだけど、なんとかして脱出路を探して無事に生還しようと奮闘する』みたいな感じのストーリー。


 リアル寄りな設定だけに『派手な火災の映像』とかはあまりなくて、淡々と『火の手が迫る様子』と『安全地帯や避難経路を探して逃げ回る様子』が描かれている感じです。


 ただ地味である故に逆にリアリティは感じられて、『実際に山火事に巻き込まれてピンチに陥いるとしたら、こんな感じなんだろうな』というのは割とリアルに感じられます。


 また地味ながらも、しっかりと『迫る火の手の脅威』は描かれていますし、山火事の映像に関しても『低予算の映画でも、こういった映像が割と簡単にCGで作れるようになったんだな』と感じさせられるのは、『良い時代になったなあ…』という印象。


 とはいえ、やはり全体的にパニックシーンに派手さが無くて盛り上がりに欠けるのは辛いところなのですが、作り手側もその辺を意識してか、『人間ドラマ』や『家族ドラマ』を深く掘り下げる事をメインとしており、そこまで退屈しないような作りになっているのは良く出来ている印象。


 登場人物も少ないながらも、家族の絆を描きつつ『窮地に立たされても諦めずに頑張る事』を描いてみたり、レスキューチームの電話交換士の目線から『自然災害に対する人間の無力さ』を描いてみたりと、作品のテーマ性がシッカリしているのも悪くありません。


 ただまあ、予算をシッカリとかけた『本格的なディザスターパニック映画』とかと比べると地味で盛り上がりに欠けるのも事実なので、ラスト辺りでもうちょっと見せ場を作るなり頑張って欲しかったなぁ…というのも正直なことろではありますよ。

 


 総評としましては、地味な内容ながらも『普通に観れるレベルのディザスターパニック映画』って感じですね。


 どちらかというと、人間ドラマやらが中心のシリアス寄りの設定ではありますが、そういう方向性が好きな人であれば、それなりに楽しめる内容かと…


 盛り上がりに欠ける内容なのでオススメはし辛いですが、可も不可もないものの『可』寄りの作品ではあるので、ネットのサブスク配信とかで観れるようになれば、チェックしておいても良い程度の作品ではないかと思います。