■■■「キック・ミー 怒りのカンザス」■■■
(50点/コメディ)
ミズーリ州カンザスシティ(KCM)の聖シリル高校の生徒指導教師であるサンティアゴ・ バスケスは、娘の発表会を欠席して問題児であるルーサーの退学処分を取り消すために、彼と共に隣町であるカンザス州カンザスシティ (KCK)を訪れる事となる。
しかし訪問先の空手道場に、ルーサーの身柄を拘束しようとしたギャングが襲来。
トラブルの果てにアクシデントでギャングを殺してしまった事から、ギャングの一味から追われる事となった彼らは、魔境のような夜のカンザスの街を駆け回る羽目に陥ってしまい…
カンザスシティの高校で生徒指導を行う教師がトラブルを起こした生徒を救うために隣町を訪れたところ、地元ギャングを巻き込む大トラブルへと巻き込まれていく…という、ブラックユーモア系のバイオレンスコメディ映画。
血まみれのオッサン(主人公)の顔のアップのパッケージからも分かる通り、いわゆる血みどろ系のバイオレンス作品なのですが、色々とカオスなうえに悪趣味全開でかなり観る人を選びそうな内容の作品です。
お話としては『とある問題児の保証人となった高校の生徒指導教師が、彼の退学を取り消すために隣町の「カンザス州カンザスシティ」を訪れたところ、実はその生徒はギャングと関わりがあって、手続き処理がとんでもないトラブルへと発展していく…』みたいな感じの展開。
主人公は『ミズーリ州カンザスシティ(KCM)』の教師で、生徒のために『カンザス州カンザスシティ(KCK)』を訪れるという感じのストーリーなのですが、作中で描かれる『カンザス州カンザスシティ(KCK)』はそこら中でギャングやらが裏切り者を処刑してて、そこかしこを変態売春婦が徘徊しているという魔境のような状態なのですが、カンザス州ってそんなに治安の悪い場所なんでしょうか?(笑)
実際のお話の内容も、基本的には矢鱈と下品なブラックユーモアやブラックジョークとバイオレンスの連発で、ストーリーはあって無いような状態。
主人公は、頭のおかしいギャングに追われたり、変態売春婦に拉致されたり、スカトロ趣味の変態親父に絡まれたり…と散々な目にあいつつ、パンツ一丁で血まみれのまま狂気の街を駆け回るというような展開で、ストーリーから映像からBGM、演出まで含めて物凄いケレン味の効いた作りの作品という印象。
こういうカオスでケレン味の強いブラックジョーク系の作品が好きであれば、なかなかハマれる内容かもしれませんが、タランティーノ監督が良識人に見えるレベルで悪趣味でカオスな内容のうえ、バイオレンス描写が強めのシーンが多いので、その辺は要注意かも?
個人的には途中までの展開は割と好きなのですが、ラストはカオスが暴走しすぎて『なんじゃそりゃ?』みたいなオチになってしまってるのは、ちょっと好みじゃなかった部分かなぁ?
総評としましては、色々とカオス過ぎる内容で『評価に困るタイプのバイオレンスコメディ映画』って感じですね。
ブラックなノリとかも含めて『好きな人は好きな映画』かもしれませんが、全体的に下品なうえにあまりにも癖が強すぎてちょっとオススメし辛い内容というのが正直なところ。
カオスでブラックなテイストが気になるようでチェックしてみても良いかもしれませんが、個人的には予想の倍ぐらいカオスすぎて『ちょっとノリに付いていけない』感じの作品でしたので、それを踏まえたうえで鑑賞することをオススメしますよ。