■■■「ボルケーノ・スパイダー」■■■
(55点/モンスター)
フロリダ州マイアミで突然火山が噴火し、溶岩を吐く巨大なクモの大群が出現。
それは1年前にロスアンゼルスを壊滅させた「ラバランチュラ」だった。
1年前にラバランチュラを撃退した事で一躍有名人となったB級映画俳優のコルトンは、映画の撮影中に事件の現場であるマイアミに自分の娘のレイヤがバカンスに訪れている事を知った事から、娘を救出するために仲間たちと共に一路マイアミを目指すことに…
その頃、娘のレイアは現地で出会った車の整備工のTJらと協力し、なんとかして自力でマイアミを脱出しようと試みていたが…
1年前にロスを壊滅させた「ラバランチュラ」の群れが再びマイアミに出現した事から、B級映画俳優のコルトンが娘を救うために再びラバランチュラに戦いを挑むという、モンスターパニック映画。
前書きのとおり、約1年前に発売された「ラバランチュラ 全員出動!」の続編に当たる作品ですね。
主要登場人物も1作目と同じく「ポリスアカデミー」シリーズの俳優たちが出演しており、完全にストーリーも繋がった内容で原題も「2 LAVALANTULA 2」となっているのですが、なんでわざわざ分かりにくいタイトルを付けるんだろう…
と思いきや、同じ作品でDVD販売版は「ラバランチュラ2」でレンタル版は「ボルケーノ・スパイダー」ってタイトルになってるようです。
販売版は「ラバランチュラ」と同じアルバトロスなのに対して、レンタル版はプライムウェーブから発売されているので、いわゆる『大人の事情』って奴ですかね…
まあそれはさておき、映画の中身の方はいわゆる「ラバランチュラ」の正当な続編という感じの内容のお話ですね。
ストーリーとしては『前回の事件から1年後にラバランチュラの群れが再び出現、主人公は娘が事件に巻き込まれた事から救出のためになし崩し的にまた怪物と戦う事に…』という感じで、物凄くありがちというかどこかで聞いたような展開。
前作同様に、全体的にコメディ要素が強めで非常にテンポが良くお話が進む印象で、CGは相変わらずショボめで浮いてる感じながらも低予算映画の割にはそこそこお金がかかっているっぽくて、序盤からバンバンと怪物が出現して大暴れしてくれるのでそれなりに見どころがあるのも良い感じです。
ところどころで挿入される他の映画のパロディとかもなかなか笑わせはてくれるのですが、やや脈絡の無いパロディが多くてネタに唐突な印象を受けるのは残念なところ。
(「ID:4」のパロディとかはともかく、ラストの「博士の異常な愛情」のパロディは何なのか…まあ笑ったけど。)
またB級モンスター映画としては低予算の割にはコンパクトに良くまとまっているのですが、全体的にやはり小粒でちょっと物足りない感じなんですよね。
同じコメディタッチでも「シャークネード」ぐらいハッチャけてくれれば良いのですが、あのレベルまではまだ至ってない感じですし…
あと常にモンスターが暴れているので退屈はしないのですが、前作同様にラスト以外に山場となる部分に乏しく、全体的にやや盛り上がりに欠けるのは惜しいです。
特に前作では『ロートルヒーローの復活劇を描いたサクセスストーリー』という分かりやすいテーマがあったのに対して、本作は『単なるコメディタッチのB級モンスター映画』になってしまった感じで、ちょっと薄味になってしまったのは残念な部分かと…
ただパッケージに描かれた『巨大ラバランチュラ』が本編にもキチンと登場して、ラストは怪獣映画的なノリになるのは面白かったです。
(B級モンスター映画にありがちな『こんなモンスター、どこに出てくるんだよ?』って感じのパッケージ詐欺じゃないのは、良い部分と言えるかも?)
総評としましては、『低予算ながらもそこそこ良く出来たコメディタッチのB級モンスター映画』って感じの作品ですね。
前作を好きだった人ならば本作も普通に楽しめると思いますので、続編ものとしては十分に及第点な完成度だと思います。
あと、この手のジャンルの映画が好きな人にもそこそこオススメできる内容ですが、鑑賞するのであれば前作の「ラバランチュラ 全員出動!」から先に観る事をオススメしますよ。
■映画感想:「ラバランチュラ 全員出動!」(60点/モンスター:結構オススメ)
https://blogs.yahoo.co.jp/uei_nanigashi/68093233.html