■■■「ダーク・プロトコル」■■■
(55点/モンスター)
山奥の地下壕に作られら極秘のバイオ研究所が、何者かの襲撃を受けロックダウンされる。
研究所から救援の依頼を受けた傭兵のベケットたちは、研究所に閉じ込められている女性科学者のクロエを救出するために、襲撃者である謎の部隊をかわして施設へと侵入するが、その施設は氷河で発見された『謎の生命体』と人間の遺伝子を融合させるという秘密の研究が行われている驚くべき場所だった。
『謎の生命体』の遺伝子に感染する事で怪物と化した科学者と、謎の襲撃者たちの攻撃を避けながら、なんとか科学者と合流した彼らは科学者から『謎の生命体と人間の融合体である『アダム』を襲撃者の手に渡してはならない』という話を聞かされるが…
謎の生命体と人間の遺伝子を融合させる実験を行っている秘密の研究所に科学者の救助に訪れた傭兵部隊が、謎の敵部隊と正体不明の怪物たちの襲撃を受ける…という、モンスターパニック映画。
『傭兵部隊の面々が謎の地下施設で正体不明の怪物と戦う』という、なんとなく「バイオハザード」っぽいテイストのある作品です。
お話の方も設定どおりに割と直球ストレートな内容と言う感じで、『傭兵部隊が地下施設で怪物や敵部隊の襲撃をかわしながらなんとか施設からの脱出を図る』という、ほぼそれだけのストーリー。
そこまで捻りは無い設定ながらも、お話の大半の部分が戦闘シーンと怪物から逃げているシーンで構成されているため、テンポが良くて退屈しない作りになっているのは悪くありません。
戦闘シーンに関しては無駄に気合が入っており、思った以上にシッカリと作られている印象で、特に『地下施設に入る前の敵部隊との戦闘』が妙に本格的で、むしろ地下に入ってからの怪物との戦闘よりも迫力がある内容になっており、もはや『何の映画なんだ』とツッコミを入れたくなるような部分も…(笑)
(もしかしたら、監督は本当は『特殊部隊による戦争もの』を作りたかったんじゃ?)
地下施設に侵入してからは、人間(感染した科学者)が変異した『怪物』との戦闘がメインとなるのですが、この怪物が「バイオハザード」の『リッカー』みたいなデザインなのものの、特にデザイン的に面白味が無くて怪物としてもあまり魅力的に描かれていないのは残念なところ。
地上での敵部隊との戦闘が矢鱈と気合が入っていたんだから、怪物との戦闘ももっとアクションシーンとかに気合を入れて作って欲しかったです。(怪物の着ぐるみが、あまりアクションに向いてない作りなのかもしれませんが…)
あと、割とオーソドックスな閉鎖環境からの脱出を描いた『サバイバルもの』的な展開ではあるのですが、後半でちょっとした捻りっぽい設定があって、ラストは割と先の読めない展開になっているのも、なかなか悪くないところ。
ただ普通に良い感じに終わらせておけば良いのに、『あのオチはちょっと蛇足じゃない?』という気がしたのは自分だけですかね?
総評としましては、割とキチンと作られた『アクション要素強めのサバイバルホラー映画』って感じですね。
ちょっと推すには弱い内容ではあるものの、「バイオハザード」とかそういった系列の作品が好きであれば、それなりに楽しめる内容ではないかと…
気になるようであればチェックしてみても良いかもしれませんが、特に急ぐ理由が無いようであれば、レンタルが安くなるかどこかの配信サイトのサブスク入りを待っても良い程度の一本かもしれませんよ。