■■■「ジャイアント・スパイダーズ 巨大クモ群団の襲撃」■■■
(55点/モンスター)
パタゴニア砂漠の地下にある秘密研究所では、『不死化細胞』という遺伝子操作の研究が極秘で行われていたが、そんなある日、実験用に遺伝子操作によって作り出された巨大グモが逃亡。
巨大グモの群れは研究員たちを次々と虐殺し、研究所は巨大グモの巣窟になってしまう。
民間のレスキューチームで傭兵部隊でもある世界救済支援機構(WRO)のガオ隊長は、研究所で行方不明になった職員の捜索と研究データの回収のために、研究員のチェン博士と彼の用心棒であるクーと共に研究所へと救助に向かう事となるが、その場所は無法な傭兵部隊と孵化した巨大グモの群れによって支配された、恐ろしく危険な場所だった…
遺伝子操作によって作られた巨大グモの大群によって支配された地下研究所に、傭兵部隊の面々が生存者の救助に向かう…という、巨大グモもののモンスターパニック映画。
最近大量に作られている中国製のモンスター映画のひとつで、設定やプロットも含めてどこかで聞いたような感じのするステレオタイプのモンスターホラー映画ですね。
タイトルに70年代のW・シャトナー主演の生物パニック映画である「巨大クモ軍団の襲撃」っぽいサブタイトルが付けられていますが、特にその作品をオマージュしたような内容でもないので、たまたま被っただけなのかどうかは謎な感じ。
お話としては、『民間の傭兵部隊がならず者傭兵や巨大グモの軍団と戦いながら、地下研究所へと侵入して生存者と研究データの回収を行う』というそれだけの内容。
巨大グモは、中型犬サイズのものから人間サイズのものまでが大量に登場し、割と序盤から出し惜しみなく大暴れしてくれるので、まあまあ見せ場もあり悪くない印象。
ただ、CGで描かれているせいか人間との絡みが少なく、銃で撃たれても効いてるんだか効いてないんだけ釈然としないような描写のため、戦っている実感が湧かないような映像のシーンが多いですし、クモが大量に登場するとは言っても基本的にサイズを変えただけのコピペCGなので、観ていてどうにも物足りません。
代わりにといっては何ですが、主人公たちの部隊と『ならず者傭兵部隊』との戦闘シーンは、ゲームの画面のような雰囲気で無駄にカッコ良くて、お話に変化を持たせて退屈させないような努力が見られる感じで、なかなか好感触。
ただ先述のとおりストーリーにあまり捻りが無いうえに、怪物の襲撃シーンも多いもののビジュアル的に面白味が薄くて、やや退屈に感じてしまうのは残念なところです。
主人公たちのキャラも、傭兵部隊の隊長はカッコ良いですしヒロインである片腕サイボーグの用心棒も良い味を出しているのですが、その他の隊員が個性が感じられずにザコっぽくてどうにも影が薄いのが困りものです。
全体的にステレオタイプすぎて面白味に欠ける本作なのですが、終盤の展開だけは結構トンデモなノリで、ラスボスの『怪奇クモ女』みたいなキャラはインパクト抜群なため、そのシーンは本作の最大で唯一の見せ場と言えるかも?
ただラスボスはインパクト抜群なのに、ラストは妙にアッサリしてて盛り上がりに欠ける感じがあったのは残念なところかなぁ…
全体的に、もうちょっと各キャラの個性を活かした見せ場が欲しかったところですよ。
総評としましては、紋切型すぎて『ちょっと盛り上がりに欠ける低予算モンスターパニック映画』って感じですね。
色々と個性を出そうと努力しているものの、いまひとつその設定を活かしきれていない印象があり、物足りなさを感じる作品というのが正直なところです。
推すには弱いものの、サクッと片手間に観るぶんには楽しめる内容だと思うので、気になっているようであればサブスクとかで配信されたタイミングにでも、片手間にチェックしてみるのも悪くない一本かもしれませんよ。