NIGHT_SHIFT (B級映画&ゲーム雑感 上井某BLOG)

上井某(家主)が観た「B級映画」(主にホラーとサスペンス)の感想と、たまにゲームとかアニメとかについてつらつらと語るブログです。

映画感想:「死霊のはらわた ライジング」(65点/スプラッター:オススメ)

■■■「死霊のはらわた ライジング」■■■
(65点/スプラッター:オススメ)


 ミュージシャンのベスは個人的な悩みの相談のため、最近疎遠になっていた姉のエリーとその家族の暮らす古いマンションを訪れる事となる。


 しかし姉に相談を持ち掛けようとした矢先に、その地域を大きな自身が直撃。


 突然の地震に住人たちが混乱する中、崩れた床から秘密の地下室のようなものを発見したエリーの息子のダニーは、そこで奇妙な古いレコードと古文書のようなものを発見する。


 興味本位からレコードを再生した彼は、その古文書が魔術所の研究をしていた神父によって蒐集された『死者の書』という魔導書である事を知るが、レコードに記録された『呪文』までも再生してしまった事から、恐るべき死霊たちを呼びよせてしまうのだった…

 


 住人が古びたマンションの隠された地下室から『死者の書』を発見してしまった事から、マンションの中に恐るべき『死霊』が解き放たれてしまう…という、死霊のはらわた」の前日譚に当たるスプラッターホラー映画。


 いわゆる死霊のはらわたシリーズの新作で、視聴したホラーファンの間ではのきなみ高評価を得ている作品という事で期待して観てみたのですが、確かにコレは良く出来た新作という印象、


 位置づけとしてはリメイクとかではなく完全な新作に当たる内容で、最近流行りの死霊のはらわた」の前日譚(ゼロ)に該当するようなエピソードとなっており、『なんであの山小屋に「死者の書」があったのか』みたいなのが分かるような作りになっている感じ。


 お話としては『少年が古びたマンションの地下室で謎の魔導書とレコードを発見し、その封印を解いてしまった事からマンションに死霊が解き放たれてしまい、さあ大変!!』とまあ、割とそれだけの内容なのですが…


 まあ、とにかく映像表現やや演出、残虐シーンやらアクションシーンが非常に良く出来ているのが感心させられます。


 死霊が現れる時にカメラ演出やら、死霊の人間離れした動きやらがまるっきり死霊のはらわたしており、観ているだけで『ああ、こんな感じの映画だったな!』と思いっきり感じさせてくれるのは良い感じ。


 1作目の死霊のはらわた」へのリスペクトもシッカリと仕込まれているのも良いですし、演出とかを再現しているだけでも特に『古臭さ』を感じさせないオリジナル版のセンスの良さを改めて感じさせてくれます。
 (まあ、新作でも『口から牛乳を吐き出す』のは、ちょっとナンセンスで笑ってしまいましたが、そこは『お約束』という事で…(笑))


 ただ、スプラッタ映画の草分けのリブート作品の割には、残虐描写は意外と控え目という印象。


 まあ、死霊たちの『ハチャメチャな大暴れっぷり』が楽しいのでそこまで不満は感じないのですが、せっかくマンションが舞台なんだから、『もうちょっと犠牲者が多くても良かったかな』という感はあります。


 また、いちおう『「死者の書」の出自の秘密』みたいなのが描かれる都合もあって、死霊が暴れだすまでの前振り部分が少し長めで、導入部分でちょっとダルさを感じたのは残念なところかも?


 でもラストの激熱バトルも良い感じですし、全体としては満足度の高い作品でしたよ。

 


 総評としましては、非常に良く出来た『モンスターものハイテンションスプラッタホラー映画』って感じですね。


 初代をリスペクトしたリブート作品としても質が高いですし、単純に新作スプラッタホラーとしても十分に楽しめる内容ですので、その手の作品が好きであれば普通にオススメできる作品ではないかと…


 正直、『なんでコレを劇場公開しなかったんだろう?』とツッコミを入れたくなるレベルの完成度なので、気になる人は間違いなくチェックしておいて損は無い一本だと思いますよ。